わたしの屍体は土の中

桜海(おうみ)とあ

第4話(脚本)

わたしの屍体は土の中

桜海(おうみ)とあ

今すぐ読む

わたしの屍体は土の中
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇暗い洞窟
ダフネ・シヴァイニアック「・・・うう」
ダフネ・シヴァイニアック「誰か・・・」

〇岩山の崖
第3部隊隊長 クロノス・スカム「この辺りの洞窟のはずですが」
グライユ・アーティ・マーナガルム「はずですが?」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「申し訳ありません。日が落ちてしまい、正確にわかりません」
グライユ・アーティ・マーナガルム「なんだと!?」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「この闇の中、闇雲に探すわけには行きません」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「救助は明日行ったほうが」
グライユ・アーティ・マーナガルム「確かにこの暗がりでは捜索は難しい」
グライユ・アーティ・マーナガルム「んっ・・・なんだ?」

〇岩山の崖
グライユ・アーティ・マーナガルム「・・・あれは蛍?」

〇暗い洞窟
グライユ・アーティ・マーナガルム「やはり蛍だ」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「蛍? どこにいますか????」
グライユ・アーティ・マーナガルム「どういうことだ!?」
グライユ・アーティ・マーナガルム(もしや、私だけが見えている?)
グライユ・アーティ・マーナガルム(もしそうなら、これは精霊の加護のおかげなのか?)

〇壁
グライユ・アーティ・マーナガルム「ここから先は、行き止まり・・・」
グライユ・アーティ・マーナガルム「おおおおーい!  誰かいるか?」
「・・・うう」
グライユ・アーティ・マーナガルム「!!」
グライユ・アーティ・マーナガルム「シヴァイニアック卿か?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「おおーい!! 返事をしてくれ!」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「だめです! 落石はビクともしません!」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「人手と機材を持ってこないと退かせません」
グライユ・アーティ・マーナガルム「シヴァイニアック卿をここに連れてきてどれぐらい経った!?」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「かれこれ6時間は・・・」
グライユ・アーティ・マーナガルム「6時間・・・」
グライユ・アーティ・マーナガルム(密閉された洞窟の中、もう酸素も残りわずかだろう)
グライユ・アーティ・マーナガルム「そんな時間はない」

〇暗い洞窟
第3部隊隊長 クロノス・スカム「あ・・・ああ・・・」
グライユ・アーティ・マーナガルム「何をしている。石をどかせ」
第3部隊隊長 クロノス・スカム「は、はい!」

〇暗い洞窟
ダフネ・シヴァイニアック「・・・」
「生きているか? シヴァイニアック卿」
ダフネ・シヴァイニアック「わ、私は・・・」
「もうへいきだ。帰ろう」

〇保健室
ダフネ・シヴァイニアック「・・・」
ダフネ・シヴァイニアック「・・・ここは?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「目が覚めたか」
グライユ・アーティ・マーナガルム「ここは、越境に近い個人医院だ」
グライユ・アーティ・マーナガルム「隊員たちに預けたら、また同じことが繰り返されるかも知れないから」
グライユ・アーティ・マーナガルム「村を出たのだ」
グライユ・アーティ・マーナガルム「それよりどうだ? 体の具合は」
ダフネ・シヴァイニアック「殿下のおかげで、もうだいぶ良いかと」
ダフネ・シヴァイニアック「あれ? それは、絵ですか?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「ああ。これか?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「人を探しているのだ。似せて描いてみたのだが、どうにも上手くいかなくてな」
ダフネ・シヴァイニアック「この方は、どこか懐かしい気がします」
グライユ・アーティ・マーナガルム「懐かしい? どこかで見たことがあるのか?」
ダフネ・シヴァイニアック「姉に似ている気がして・・・」
ダフネ・シヴァイニアック「ただ、姉はもう随分と前に亡くなったので、似ている方でしょうが」
グライユ・アーティ・マーナガルム「・・・そうだったのか」
グライユ・アーティ・マーナガルム「すまない。嫌な記憶を思い出させてしまったな」
ダフネ・シヴァイニアック「姉が亡くなったのは、私が幼き頃の話ですから」
ダフネ・シヴァイニアック「姉は、結婚して間も無く亡くなったのですが、」
ダフネ・シヴァイニアック「優秀な精霊遣いだった姉だったそうです」
ダフネ・シヴァイニアック「だからか、いまだに我が家の庭には花々が精霊に守られ、咲き乱れています」
ダフネ・シヴァイニアック「そのせいなのか、私は姉がそばにいる気がしていて・・・」
ダフネ・シヴァイニアック「・・・ってすみません・・・こんな話つまらないですね」
グライユ・アーティ・マーナガルム「いや、姉の話を聞いて、そなたのことが知れた気がする」
グライユ・アーティ・マーナガルム「正直に話すと、聖魔導師であるあなたをスパイではないかと疑っていたのだ」
グライユ・アーティ・マーナガルム「だが、君は違う。私はそう感じた」
ダフネ・シヴァイニアック「殿下・・・」
ダフネ・シヴァイニアック「ところで、このお方は、殿下の思い人ですか?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「・・・命の恩人と言うべきだろうか」
グライユ・アーティ・マーナガルム(どんな身分であるかはわからぬが、この国の人間であるはずだ)
グライユ・アーティ・マーナガルム(そうでなければ、この私に体を探して欲しい。 と頼むはずがない)
ダフネ・シヴァイニアック「古い話ではありますが、」
ダフネ・シヴァイニアック「女性を探すのなら、舞踏会を開くと良いと聞きます」
ダフネ・シヴァイニアック「貴族も、平民も、身分を問わず国中の女性が招待される舞踏会を行うのです」
グライユ・アーティ・マーナガルム「たかが舞踏会に国中の女が集まるものか?」
ダフネ・シヴァイニアック「餌を撒けばいいのです」
ダフネ・シヴァイニアック「殿下なら、どんな餌がぶら下がっていればわざわざ城の舞踏会へ来ると思われますか?」
ダフネ・シヴァイニアック「お金? 名誉? それとも、魅惑的な出逢いですか?」
ダフネ・シヴァイニアック「もし出逢えるのなら、」
ダフネ・シヴァイニアック「言葉を交わすことすら叶わない、殿下のような高貴な身分の方でしょう」
グライユ・アーティ・マーナガルム「私を餌にしろというのか」
ダフネ・シヴァイニアック「一攫千金を狙うのは、野望に燃える男だけではありませんよ」
ダフネ・シヴァイニアック「あなたに見染められ、王太子妃になれば、一族全員に幸福が訪れるのです」
ダフネ・シヴァイニアック「今度の舞踏会で、王太子の結婚相手を探していると噂されれば」
ダフネ・シヴァイニアック「きっと奴隷や下女にドレスを着せてでも参加するでしょうね」
ダフネ・シヴァイニアック「必ずや、殿下の想い人が見つかるはずです」
グライユ・アーティ・マーナガルム「・・・なるほど。 やってみる価値はありそうだ」

〇黒

〇西洋の城

〇謁見の間
グライユ・アーティ・マーナガルム「マーナガルム国王、王妃にご挨拶申しあげます」
国王「面を上げよ。我が息子よ」
国王「グリムゾンテム第7隊長より報告を受けておる」
国王「西区の悪魔蔓発生への迅速な対応を褒めてつかわす」
国王「また、対策を怠った第三部隊には今後監視をつけ、厳しく処分をしよう」
グライユ・アーティ・マーナガルム「その件ですが、陛下」
グライユ・アーティ・マーナガルム「もし可能なら、第三部隊の監視役に、」
グライユ・アーティ・マーナガルム「我が班の第7部隊より数名を向かわせたいのですが」
グライユ・アーティ・マーナガルム「西区への第七部隊の遠征許可をいただけないでしょうか」
国王「構わぬ。派遣できるよう、儂より指示を出そう」
グライユ・アーティ・マーナガルム「ありがとうございます。陛下」
グライユ・アーティ・マーナガルム「それとは別に、お願いがあるのですが」

〇ヨーロッパの街並み
新聞売りのお兄さん「号外だ! 号外だー!」
新聞売りのお兄さん「王太子の生誕祭に合わせて、」
新聞売りのお兄さん「城で舞踏会が開かれるぞ!」
新聞売りのお兄さん「平民も奴隷も関係ない! 女という女はドレスを纏って城へ集合だ!」
村人「城に国中の女を集めるらしいぞ」
村人「なんでも王太子の嫁探しだそうだ」
村人「平民でも構わないのか?」
村人「噂によると、舞踏会に来た最も美しい娘を嫁にもらうんだと」
村人「王太子は堅物だと噂があったが、結局は俺たちと同じだったか!」
村人「さあ、どっちにせよ。うちの娘が選ばれるに決まってるがね」
村人「なんだと!」
村人「俺の娘の方が美人だ! 俺の娘が王太子妃に、ふさわしいぞ!」

〇華やかな広場
  ── 一方、シトロニエ邸宅
女「聞きまして? 今度、王宮で開かれる舞踏会について」
女「ええ、聞きましたわ。女性ならどなただろうと参加できるそうよ」
女「たとえ未亡人であろうと問わないというお話ですわ」
女「まあっ。そうなのですか?」
女「なんでも王太子は相当の年上好きだとか」
女「でしたら、知的なフィザリス様のような女性がお好みかもしれませんわね」
フィザリス(リズ)(義姉)「ふふ。そうね・・・」
フィザリス(リズ)(義姉)「もしそうなら・・・」
フィザリス(リズ)(義姉)「夫と離縁した理由は」
フィザリス(リズ)(義姉)「きっと王太子様と出会うためだったのかもしれませんわ」

〇宮殿の部屋
ルルーシュ・アマダス・オケアリス「どういうことですか! ご説明ください! 殿下!」
グライユ・アーティ・マーナガルム「・・・叫ぶな。耳が痛い」
ルルーシュ・アマダス・オケアリス「私という婚約者がいながら、 結婚前に側室探しですか?!!」
ルルーシュ・アマダス・オケアリス「それとも、 私と婚約を解消なさるおつもりですの?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「そうではない。ルルーシュ」
グライユ・アーティ・マーナガルム「機嫌を直してくれ」
ルルーシュ・アマダス・オケアリス「きゃ! 何をなさるのです?」
グライユ・アーティ・マーナガルム「何って、妻を抱こうと思ったのだが」
ルルーシュ・アマダス・オケアリス「そ、それは正式に結婚をしてからです!」
グライユ・アーティ・マーナガルム「・・・ああ、そうだった。忘れていた」
ルルーシュ・アマダス・オケアリス「忘れていた? まさか他の女性と間違えてらっしゃるのですか?」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

ページTOPへ