引きこもりだと思っていた弟が実は、有名人だった。

F君(Silver Capricorn)

読切(脚本)

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〇明るいリビング
  ウチの弟は、引きこもりである。
  約2年間 弟は、自分の部屋に引きこもっている。このままでは、駄目だと思った私は弟の部屋に突入する事を決めた

〇屋敷の書斎
  ドアを開けるとイヤホンをしている弟の姿があった。何かブツブツと独り言を言っていた。
安藤涼太「ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん・」
安藤佳奈「入るわよ?」
安藤涼太「ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん ふん♪」
安藤佳奈「いい加減にしなさい──」
  イヤホンを引っこ抜くと、聞き覚えのある声がした。
安藤涼太「うわ、何するんだよ」
安藤佳奈「ごめんなさい。でもいきなり、部屋に入ったわけじゃないわよ?」
安藤涼太「それで、2年間もほったらかしにしてたお姉ちゃんが今更どうしたの?」
安藤佳奈「別にほったらかしてたわけじゃないわ」
安藤佳奈「それより、今のって」
安藤涼太「ん?ノーチューブの事? もしかして、お姉ちゃんも知ってるの?」
安藤佳奈「うん、ちょっとだけ」
安藤涼太「実は、今年デビュ一の俺が1番推してる声優なんだ〜 名前は、ユキちゃんで」
安藤涼太「それでね、凄く声が可愛くて歳も俺と3つしか離れていなくて、弟の為に声優になったらしくて凄く推せるんだよね〜」
安藤涼太「それから、歌も上手でユキちゃんの代表作は『明日の君へ』と『悲しさの先に』『一人隠れんぼ』とか神曲が多いんだよね。それから」
安藤佳奈「実はねぇ、、、」
安藤涼太「ウチのお姉ちゃんとは、大違いだよ しかも、胸もあっちの方が大きいしユキちゃんが僕のお姉ちゃんなら喜んで学校に行くのに」
安藤佳奈「胸・・・」
安藤佳奈「涼太〜 あんたなんてもう知らない。 もう私に話しかけて来ないで・・・」
安藤涼太「(嗚呼)流石に言いすぎたかなぁ〜 今度来たらちゃんと謝ろう」
安藤涼太「それにしても、話し掛けてきたのはあっちなのに・・・」
安藤涼太「それと、川端ユキちゃんが僕のお姉ちゃんだったら結婚とかできないし別に今のままでも良いかなぁ〜」
安藤涼太「それよりも、1週間後にあの川端ユキさんと打ち合わせがあるんだよな〜」
安藤涼太「川端ユキちゃんってどんな人なんだろう?」
安藤涼太「気合を入れる為に外で服でも買いに行くかなぁ〜」

〇明るいリビング
安藤佳奈「はぁ〜びっくりした 危うく涼太に正体がバレる所だった」
安藤佳奈「はぁ〜、本当にあの子は可愛くないないんだから」
安藤佳奈「『ふふ』でも、あんなに(私の事で)楽しそうに話してる涼太を見るのは、久しぶりだったなぁ〜」
安藤佳奈「昔は、私の言う事をなんでも聞いてくれたのになぁ〜」
「もしもし、川端ユキさんでしょうか?」
安藤佳奈「はい、そうですが・・・」
「来週の打ち合わせ場所がイートルハウスだったと思いますが、打ち合わせの神橋翔太さんが家でやりたいと仰ってまして」
「急遽Zoomで行う事になりました」

コメント

  • 実は涼太も佳奈も、なんですね。これはこの後すごいことになりそう。隣のおじさんが実は人気Vtuberなんて時代ももうすぐそこまでか、実はもう来てるのかも。続きが読みたかったけれど読み切りなんですね。

  • 身バレしないようにSNS上で有名になると、家族や友達にも知られることなく潜んでいられますね。このあと、打ち合わせで姉弟の関係がどう変化していくのか楽しみですね!

  • 同じ屋根の下で生活していても、お互いのことって知らないものですよね。
    あとは何がキッカケでバレるのか…。
    この後の打ち合わせでバレそうですが…声だけなら…。

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