家族全員で異世界転生して何でも手に入るスキルを貰いましたが、ボケてばっかりで暴走してます!

はじめアキラ

家族全員で異世界転生して何でも手に入るスキルを貰いましたが以下略(脚本)

家族全員で異世界転生して何でも手に入るスキルを貰いましたが、ボケてばっかりで暴走してます!

はじめアキラ

今すぐ読む

家族全員で異世界転生して何でも手に入るスキルを貰いましたが、ボケてばっかりで暴走してます!
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇西洋の城
  異世界、フィルナーレ。
  美しいこの世界は、滅亡の危機に瀕していた。
  世界を支配しようとする、魔王が現れたのだ。
女神様「ああ、このままでは・・・わたくしの世界が悪の魔王に支配されてしまう。それだけは、避けなければ」
  世界を統べる、美しい女神様は決意した。
  今こそ、伝説の勇者を召喚し、世界を救って貰う時であると。
女神様「異世界から伝説の勇者を召喚し、魔王を倒して貰う他ありません。 そのためには・・・」
女神様「とにかく頑丈そうで元気そうな一般人を、誰でもいいからぶっ殺して異世界転生させなくっちゃ!」

〇黒背景
  ・・・。
  ・・・・・・。
  ・・・・・・・・・・・・。

〇黒背景
女神様「ど、どうしよう・・・やらかした・・・」
高梨眞人(父)「あ、あれ?ここは?」
高梨奏恵(母)「あらあら、まあまあ?」
高梨美月(姉)「あれ?あたし達トラックに轢かれたんじゃなかったっけ? 生きてんの?」
高梨香月(弟)「いや、無理だろ姉ちゃん。トラックにまとめてぺっしゃんこにされたんだぜ俺ら・・・」
女神様「うわああああああ一人だけ転生させるつもりが、一家まとめてブッコロしちゃったあああああ!! どどどどどどうしよう!!」
高梨香月(弟)「おいちょっと待て、今聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ!? そこのおねーさん、説明してよ!」
高梨奏恵(母)「転生させる、とかなんとか聞こえたけど? え、私達死んだの?あのトラック、貴女の仕業ってこと?」
女神様「あ、いやそのえっとですね。わたくしの方にもちょっといろいろなんていうか事情がありましてね?」
女神様「まあなんていうか、ラノベでよくある、異世界転生ってのをして勇者ってのになって魔王を退治してくれる人を募集したいなというか」
高梨香月(弟)「はあ!?」
高梨奏恵(母)「うーん、何かお困りのようだけど、そういうのはきちんと希望者を募ってやるべきだと思うわ。強制的に殺害や拉致したら、犯罪よ?」
高梨眞人(父)「奏恵、間違ってないがつっこむべきところはそこじゃないと思う・・・」
高梨美月(姉)「え、異世界転生の勇者に選ばれたってマジマジ? あたしやるやる!面白そうだもん!!」
女神様「わー、異様に決断早い人がいるー・・・」
高梨眞人(父)「何言ってるんだ美月!?どうやら私達は、この人に殺されて無理やり異世界に連れてこられたぽいんだぞ!?」
高梨美月(姉)「そうだけどー。それなら今更気にしたところでしょうがなくない? どうせあたし達の体、もうミンチなんでしょー?」
女神様「わー、割り切りはやーい・・・」
高梨香月(弟)「笑顔でミンチとか言っちゃったよこの姉ちゃん・・・!」
高梨美月(姉)「ねえねえ、だとしたら貴女は異世界の女神様ってやつなんでしょ!ラノベで読んだから知ってるよお!」
高梨美月(姉)「あたしにもチートスキルちょーだいよ!異世界でチート無双するとか、イケメンにモテまくるスキルとかほしい!」
高梨美月(姉)「そしたら、トラックで家族全員ぶっ殺されたことも許しちゃう!」
高梨香月(弟)「いやいやいやいや許すなよ!?」
女神様「わー、理解早すぎてこわーい・・・」
女神様「えっとですね。皆さんをトラックでミンチにして異世界転生させていただいたのは、」
女神様「わたくしの世界を支配しようとする魔王を倒して貰う為なんですが・・・」
女神様「困ったことに、当初の予定では一人だけ勇者としてお招きするつもりだったので、チートスキルも一つしか用意してないんです」
女神様「というわけで、家族全員で魔王退治に有用なスキルを一つ共有して貰います。なんとか、話し合って決めてください」
高梨香月(弟)「スキルまでケチるのかよこの女神!だいたいなぁっ・・・!」
高梨奏恵(母)「あら、どんな力でもいいの?だったら私はねえ、どんな値切りも成功できるスキルがいいわ!お買いものはどこに行っても大事でしょ」
高梨香月(弟)「おかーさん!?」
高梨美月(姉)「ええ、お母さん夢がないなあ!」
高梨美月(姉)「どうせなら、どんなイケメンにもモテて、最強の力を手に入れられて、スローライフもできる能力がいいに決まってるじゃん!」
高梨奏恵(母)「うーん、気持ちはわかるけど、それはよくばりが過ぎるんじゃないかしら?もう少し絞らないと却下されそうよ?現実的に考えましょ」
高梨香月(弟)「間違ってない。間違ってないんだけどさっきからツッコむところどっかズレてるよ母さん・・・!」
高梨眞人(父)「うーん、美月の話と母さんの話を総合するなら、どんな武器や道具も自由に手に入れられる力、とかが無難じゃないか?」
高梨香月(弟)「ちょっとお父さんまでツッコミ放棄しないで!?」
高梨眞人(父)「ああ、でもどんな場所にでもテレポートできる能力というのもいいかもしれないな。どこにでも移動できる力は便利だぞ?」
高梨香月(弟)「聴いてないし!」
高梨美月(姉)「うーん悩みどころだねー。四人とも使える能力かあ。こうなったら」
高梨奏恵(母)「こうなったら?」
高梨美月(姉)「みんなでジャンケンで決めよう!」
高梨奏恵(母)「確かに、それが一番公平ね!」
女神様「いや、それでいいんかい!?」
  こうして。
  高梨家の家族はジャンケンの末に、
  「どんな道具も好きな時に自由に手に入るスキル(ただし家族で相談の上)」
  を手に入れることができたのですが・・・

〇けもの道
村人A「きゃああああああ!も、モンスターが!」
村人B「な、なんでこんなところにドグカメレオンが・・・っ!」
村人C「怖いよおお!誰か、誰か助けてえええ!」
モンスター「ぎひひひひひひ。今日は運がいいぜ。 魔王様が支配するこのウダツの森に、のこのこ踏み込む馬鹿どもがいるとはなぁ!」
モンスター「三人家族か、まとめて俺のランチにしてやるぜー!」

〇黒
「そこまでだ!!」

〇けもの道
モンスター「な、何者!?」
高梨眞人(父)「我ら!」
高梨奏恵(母)「異世界から舞い降りた伝説の勇者!」
高梨美月(姉)「その名も!」
高梨香月(弟)「高梨一家ァ!」
モンスター「誰それ!?」
高梨美月(姉)「いえーい決まったぁ!」
高梨香月(弟)「いや決まってないよ姉ちゃん・・・。 なんかものすごく締まらないよ。何でヒーロー名じゃなくて高梨一家なの・・・」
高梨奏恵(母)「仕方ないじゃない。みんなネーミングセンス壊滅してるし、三時間も殴り合いの喧嘩したのに名前決まらなかったんだもの」
高梨香月(弟)「三時間も殴り合いの喧嘩するのがまずおかしいって気づいて? それにみんな衣装が揃ってなさすぎ、特に女性陣!」
高梨香月(弟)「姉ちゃんは何でお姫様ドレスなの?母さんに至っては普段着とあんま変わらないじゃん!勇者らしい格好してよ!」
高梨奏恵(母)「ごめんなさいねえ、立ち絵の素材がなかったの」
高梨香月(弟)「メタい!!」
モンスター「な、何なんだこいつら?つっこみどころ満載なんだが敵?敵なんだよな? やっちまうか?」
高梨眞人(父)「父さん的にも言いたいことは沢山あるが、とりあえず目の前のモンスターをぶっとばして一般村人AさんBさんCさんを助けるぞ!」
高梨香月(弟)「む、無理矢理流した・・・」
高梨眞人(父)「チートスキル、発動だ! 出て来い、とにかく強そうな武器!」
モンスター「ちょっと待って!?どう見てもオーバーキル!! あとここ森だっての忘れないで!?」
高梨香月(弟)「ややややややばいって!特に後半の武器!! ダイナマイトなんか使ったら・・・!」
高梨香月(弟)「というかもうちょっと家族内で相談してからスキル使ってよお父さん!!」
高梨眞人(父)「相談してたらまた三時間殴り合いする羽目になるじゃないか! その間に人が死んだらどうするんだ!?」
高梨香月(弟)「真面目な顔でしょうもないこと言わないで!? あとお父さんがツッコミ投げすてたら俺だけ頑張る羽目になるからやめて!?」
高梨眞人(父)「お父さんはもう母さんとお姉ちゃんのツッコミは嫌だ!全部香月に任せる!」
高梨香月(弟)「真顔で何言ってくれちゃってんの!? このままだと俺達が人殺しになりかねませんが!?」
高梨奏恵(母)「あらあら、香月もツッコミのキレが増してきたわね。成長したのね、お母さん嬉しいわ~」
高梨美月(姉)「お母さんお母さん!あたしいっぺん、ダイナマイトってやつを思いっきり投げつけてみたかったのー!やってもいい?」
高梨奏恵(母)「いいと思うわ!美月は陸上部で砲丸投げもやってるものね、きっと遠くまで飛ぶわよぉ」
高梨香月(弟)「それ多分手榴弾と間違えてる・・・うう。ツッコミが、ツッコミが、足らない・・・」
村人A「え、ちょ・・・」
村人B「も、ものすごく嫌な予感が・・・」
村人C「に・・・」
モンスター「逃げろー!」
高梨美月(姉)「えーい」

〇黒背景
女神様「あ、あわわわわ・・・」
  後先考えないやべー一家を呼んじゃった、と女神の後悔先に立たず。
  しょっぱなから魔王の森を焼き払っちゃった高梨家は、果たしてまともな勇者になれるのか?
  お し ま い ☆

コメント

  • 作者さんのボイスはクセになりますね。今回も笑いどころ満載のストーリーともども楽しませていただきました。モンスターの声がなぜかしらものすごくかわいいのがなんとも❤️。

  • 笑いっぱなし‥
    この一家が魔物化して
    次の作品の悪役ね❤️

  • いやー笑いました!冒頭の女神様の問題発言からずっと笑いが絶えませんでした。小ボケラッシュありメタ発言ありと、多彩な要素にやられました。
    異世界転生テンプレをここまで魔改造とは、恐れ入りました。

コメントをもっと見る(4件)

成分キーワード

ページTOPへ