昔のアタシ達(脚本)
〇おしゃれな教室
〜7年前〜
恩明 波実(おんめい はみ)「でね、その時さ。 急に祠壊れるし、悪霊出てくるし」
井上 梓(いのうえ あずさ)「それに一瞬で対応出来るって、 やっぱ波実強いな」
恩明 波実(おんめい はみ)「梓もお父さんの期待応えられるくらいに 優秀って凄いよ?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「ねぇ、なんの話してるの? また波実の除霊伝?」
恩明 波実(おんめい はみ)「あ、汐梨!そうだよ。 今回のは先週の件の祠のやつ」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「自慢げに話してるって事は、 成功だったのね」
恩明 波実(おんめい はみ)「YES、そのとおり!」
井上 梓(いのうえ あずさ)「お前、負け知らずだな」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「流石だね、悪霊退治はありがたいよ。 平和になるし。変な噂も立たないし」
アタシ達は親友で、アタシが霊能力者。
梓は父親の右腕、汐梨は自分の親の財閥で
後々は御曹司になる未来がある。
もう1人の親友は、週に2回くらいしか
学校に来ない。でもやっぱり優秀な子。
この友人関係にも、自分の立場にも
誇りを持って生きてたんだ。
青海 亜美(せいかい あみ)「おはようございます、久しぶりですね」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「あ、亜美。久しぶりだね」
井上 梓(いのうえ あずさ)「元気にやってたか?」
青海 亜美(せいかい あみ)「はい、みんなも元気そうで何よりです」
恩明 波実(おんめい はみ)「会いたかったよ〜。やっぱ亜美も居ないとつまんない!」
青海 亜美(せいかい あみ)「わ!もう、急に飛びかかってくると危ないですよ。波実」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「一旦落ち着いて、ね?」
恩明 波実(おんめい はみ)「はーい」
井上 梓(いのうえ あずさ)「あ、そういやぁ・・・」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「どうしたの?梓」
井上 梓(いのうえ あずさ)「今日の昼休み、 テストの順位張り出すってさ」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「あぁ、らしいね」
青海 亜美(せいかい あみ)「そうだったんですか?」
井上 梓(いのうえ あずさ)「亜美、昨日は来てなかったからな」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「知らないのも無理はないでしょ」
キーンコーンカーンコーン
恩明 波実(おんめい はみ)「あー、授業中始まる。じゃあ次はお昼にね」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「はいはい、後でね」
井上 梓(いのうえ あずさ)「んじゃ、昼飯食いながらゆっくり話そうや」
恩明 波実(おんめい はみ)「亜美もご飯の時にね〜」
青海 亜美(せいかい あみ)「はい。また後で、ですね」
恩明 波実(おんめい はみ)「さーて、4時間目頑張りますか」
〇おしゃれな食堂
井上 梓(いのうえ あずさ)「腹減ったー」
青海 亜美(せいかい あみ)「みんなは何を食べるんですか?」
恩明 波実(おんめい はみ)「アタシは、 今日はフレンチトーストとオニオンスープ」
井上 梓(いのうえ あずさ)「じゃあ俺、唐揚げに豆腐の味噌汁〜」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「亜美はどうするの?」
青海 亜美(せいかい あみ)「・・・」
青海 亜美(せいかい あみ)「久しぶりに、カルボナーラで」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「いいね」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「私はオムライスでも食べようかな」
井上 梓(いのうえ あずさ)「ケチャップ?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「デミグラスソースの」
恩明 波実(おんめい はみ)「あー、いいね!」
〇おしゃれな食堂
青海 亜美(せいかい あみ)「美味しいですね」
恩明 波実(おんめい はみ)「ねぇ、一口いい? アタシのも一口あげるから!」
井上 梓(いのうえ あずさ)「じゃあ俺も唐揚げ一個やるから 一口ちょーだい!」
青海 亜美(せいかい あみ)「わ、そんなに急がなくても大丈夫ですよ。 料理は逃げませんから」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「ゆっくりしましょうよ。せっかくだから」
井上 梓(いのうえ あずさ)「はいはい、うんめー・・・」
恩明 波実(おんめい はみ)「食べながら話すのやめようよ」
恩明 波実(おんめい はみ)「てか、曇っちゃったね」
青海 亜美(せいかい あみ)「雨、降りそうですね」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「ごちそうさまでした」
恩明 波実(おんめい はみ)「ん、ごちそうさまっと。 美味しかった」
青海 亜美(せいかい あみ)「ごちそうさまでした。お腹いっぱいです」
井上 梓(いのうえ あずさ)「んじゃ順位表、見に行くか」
〇清潔な廊下
生徒達「ガヤガヤ──」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「さーて、順位は・・・?」
恩明 波実(おんめい はみ)「うっわー、流石だね。みんな」
井上 梓(いのうえ あずさ)「この学校の4年って300人いるからな。 ほぼ50位もよっぽど凄いぞ」
恩明 波実(おんめい はみ)「でも亜美なんか 授業あんま受けなくても25位以内だよ?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「流石としか言いようがないね」
青海 亜美(せいかい あみ)「ありがとうございます」
〇ハイテクな学校
恩明 波実(おんめい はみ)「今日も楽しかった〜」
恩明 波実(おんめい はみ)「って、雨降ってるー!」
井上 梓(いのうえ あずさ)「曇っちゃいたけど降ってくるか・・・」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「どうしようか・・・」
???「おーい!」
井上 梓(いのうえ あずさ)「ん?」
青海 美鶴(せいかい みつる)「亜美、帰るぞ」
井上 梓(いのうえ あずさ)「お、亜美の兄ちゃんおっ久〜」
青海 美鶴(せいかい みつる)「おぉ、井上じゃないか。 元気だな」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「亜美、傘持ってないの?」
青海 美鶴(せいかい みつる)「ないから迎えに来たんだろ?」
青海 亜美(せいかい あみ)「ありがとうございます、お兄さま」
青海 亜美(せいかい あみ)「でも・・・」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「何かあったの?」
青海 亜美(せいかい あみ)「まだ、帰りたくないです・・・」
青海 美鶴(せいかい みつる)「亜美、大丈夫か?」
青海 亜美(せいかい あみ)「ごめんなさい、わがまま言って・・・」
青海 亜美(せいかい あみ)「でも、まだ帰りたくないんです・・・」
青海 美鶴(せいかい みつる)「でも、父さんも母さんも心配するぞ?」
青海 亜美(せいかい あみ)「・・・!」
青海 亜美(せいかい あみ)「やっぱり帰ります」
青海 亜美(せいかい あみ)「わがまま言って本当にごめんなさい」
青海 亜美(せいかい あみ)「みんな、それではまた」
青海 美鶴(せいかい みつる)「じゃあな、これからも亜美のことよろしく」
井上 梓(いのうえ あずさ)「どうする?」
恩明 波実(おんめい はみ)「新設した図書館まで走ってってなんか読む?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「そうしましょうか」
〇綺麗な図書館
恩明 波実(おんめい はみ)「うわ!此処の図書館なんで晴れてるの? 外、雨だったじゃん!」
井上 梓(いのうえ あずさ)「しかもめちゃでけー!」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「天井はプロジェクションマッピング。 此処なら聖書だって置いてあるわよ」
恩明 波実(おんめい はみ)「なんで汐梨が知ってるの?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「だって此処、 うちの財閥がスポンサーだもの」
井上 梓(いのうえ あずさ)「流石最高峰に名を連ねる財閥だ・・・」
恩明 波実(おんめい はみ)「しかも図書館に聖書?」
恩明 波実(おんめい はみ)「とんでもねー図書館だ・・・」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「ちょっと待ってて、公衆電話で うちに電話してくる」
恩明 波実(おんめい はみ)「お迎えのお願い?」
「そう、2人も一緒に連れてくように お願いする」
恩明 波実(おんめい はみ)「じゃあ、アタシ達はなんか読みに行こっか」
井上 梓(いのうえ あずさ)「此処ならマンガもありそう」
恩明 波実(おんめい はみ)「絶対ある・・・」
〇綺麗な図書館
恩明 波実(おんめい はみ)「本当に色々あるね」
井上 梓(いのうえ あずさ)「そして本当にマンガもあるぜ」
恩明 波実(おんめい はみ)「聖書、読んでみたかったんだ〜」
井上 梓(いのうえ あずさ)「活動柄?」
恩明 波実(おんめい はみ)「そ、外国の神様も学ぼうと思って!」
恩明 波実(おんめい はみ)「おぉう、原文ばっかじゃねえか・・・」
井上 梓(いのうえ あずさ)「検索機器あるみたいだし使えば?」
恩明 波実(おんめい はみ)「だねー」
井上 梓(いのうえ あずさ)「お、探してたのみっけ〜」
井上 梓(いのうえ あずさ)「いや、多すぎね?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「戻ったわよ、楽しんでる?」
井上 梓(いのうえ あずさ)「本の収容量にビビってる」
恩明 波実(おんめい はみ)「戻ったよ〜」
井上 梓(いのうえ あずさ)「お、調べ物終わった?」
恩明 波実(おんめい はみ)「うん、とりあえず重点的なのまとめたやつあるらしいからそれ読んでみる」
恩明 波実(おんめい はみ)「えっとー、これだ!」
恩明 波実(おんめい はみ)「どんな内容なんだろ・・・」
井上 梓(いのうえ あずさ)「楽しそうだな」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「そうね」
恩明 波実(おんめい はみ)「え・・・?」
恩明 波実(おんめい はみ)「何それ、サイテー!」
「!?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「ど、どうしたのよ。急に大声出して・・・」
恩明 波実(おんめい はみ)「あ、ごめん・・・」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「えっと・・・」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「そろそろ迎えが来てるかしら・・・」
井上 梓(いのうえ あずさ)「外出る?」
恩明 波実(おんめい はみ)「うん」
〇中央図書館(看板無し)
中守 陽質(なかがみ ひたち)「お嬢様、お迎えにあがりました」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「陽質、お疲れ様」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「ご友人のお二方もこんにちは」
恩明 波実(おんめい はみ)「い、イケメンだー」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「どうぞ、お乗りください」
〇車内
中守 陽質(なかがみ ひたち)「井上様のお宅はどちらに?」
井上 梓(いのうえ あずさ)「あ、この街の井上薬局の2階です」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「了解しました」
恩明 波実(おんめい はみ)「いいなー、汐梨っていつもイケメンに 囲まれてるの?」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「イケメンって・・・、大げさじゃない?」
井上 梓(いのうえ あずさ)「あ、これ感覚狂ってるやつだ」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「井上様、到着致しました」
井上 梓(いのうえ あずさ)「あ、どうも」
井上 梓(いのうえ あずさ)「じゃあな、また明日〜」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「それで、恩明様のお宅はどちらに?」
恩明 波実(おんめい はみ)「えっと、黎明神社って所・・・」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「ああ、恩明とは 黎明神社の宮司様の苗字でしたね」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「お孫さんですか?」
恩明 波実(おんめい はみ)「そうですよ」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「やっぱり有名ね」
中守 陽質(なかがみ ひたち)「到着です、お気を付けて」
恩明 波実(おんめい はみ)「ありがとうございます、じゃあね汐梨!」
桜木 汐梨(さくらぎ しおり)「えぇ、また明日会いましょう」
〇神社の石段
恩明 波実(おんめい はみ)「雨、止んだな」
恩明 波実(おんめい はみ)「にしても・・・」
アタシは宮司の孫だけど
恩明 波実(おんめい はみ)「もう、神なんか信じない──」
波美は除霊なんかもするみたいですが、早くそういった特殊能力を発揮するシーンも見てみたいです。最後に放った「神を信じない」という発言の真意も気になります。
個性的、特徴的な子たちが集う第一話ですね。この子たちが、これからその個性をどのように生かしていくのか楽しみになりますね!
それぞれの家柄があるように、子もそれぞれの感性というか、個性がありますよね。
育ちや環境によっても性格は左右されるかもしれませんが、お金持ちとかって、言われなくても雰囲気でわかりますよね。