母の紅茶(脚本)
〇女の子の一人部屋
その日、私はもらった紅茶を飲んでいた。
サエ「・・・・・・美味しい」
淹れ方を教えてもらい、その通りに作った紅茶は、実家で飲んだ時より数倍美味しかった。
サエ「メーカーも・・・・・・物も一緒なのに・・・・・・なんで?」
私は母に電話をしてみた。
母「もしもし、どうしたの?」
サエ「お母さん、紅茶の淹れ方ってわかる?」
母「沸騰したお湯を注ぐだけでしょ?」
サエ「いや、ほら蒸らすとかそういうのは?」
母「そんなことしたことないわよ、あっはっはっは!」
その後、母はいつ帰ってくるのか、そっちはどうだと怒涛に質問をしてきたので適当なところで会話を切り上げた。
サエ「沸騰したお湯を注ぐだけねえ・・・・・・そんないい加減な作り方してたのか」
私は母の言う通りに紅茶を作ってみた。
風味が飛んで、味が薄い気がした。
でも
なんだか笑っちゃうくらいに懐かしい味だった。
とっても納得してしまうお話ですね!
思い出の味って、必ずしも美味しさと追及した味ではなかったりしますよね。あー実家のごはんが食べたくなりますw