始まりのアイズ(脚本)
〇通学路
野乃羽「ふんふふ〜ん♪ふふふっ♪」
野乃羽「・・・・・・・・・・・・はっ」
野乃羽(いけないいけない・・・・・・・・・また変な目で見られるところだった。イケメンに冷たい目されるならまだしも・・・)
あ、どうも皆さんこんにちは。
私の名は矢野野乃羽。
ごくごく普通のイケメン好きなJKでございます。
いつも登校中にイケメン探しをして遅刻するので、今日こそは!と思い気分で早めに家から出てみました。でも・・・・・・・・・
野乃羽(いつも見かけてるイケメンが・・・・・・・・・・・・ いない!!!!!!!!!)
野乃羽(はぁ・・・やっぱり早くに外出るなんて考えなきゃよかった。どこかで待機する?今のところの最推しいるところで待ち伏せを・・・)
野乃羽(あ〜今日も会えると思ったら元気出てきた!よし、全速力で行くぞ〜!!!!待ってろ、新たなイケメンと暫定最推しイケメン!!!)
〇渋谷のスクランブル交差点
野乃羽「はぁ・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
野乃羽(ちょっと走りすぎたかな・・・・・・・・・・・・イケメン、イケメン・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
野乃羽「・・・・・・・・・・・・!!!!」
野乃羽「いっ・・・・・・・・・・・・いたぁ〜・・・・・・・・・・・・!!!!」
野乃羽「はぁ〜〜〜眩しい!!!神々しい!!!!!尊い〜・・・!!!!」
野乃羽(でも・・・・・・・・・・・・こうもっと、スパダリ的なイケメンはいないのか・・・?もっと私好みのイケメン・・・・・・)
チャラそうな人「あ、ちょっとそこの嬢ちゃん!今から学校?送っていこうか?」
野乃羽(うーんやはり望みすぎ?現実もっと見ろってこと?そんなの嫌だぁぁぁぁぁ!!!)
チャラそうな人「・・・・・・・・・・・・」
野乃羽(ところでさっきからなんか気配を感じる・・・イケメンではなさそう・・・やだな、近寄らないでよ)
チャラそうな人「おい!返事しろや!!!」
野乃羽「ひぁっ!?」
野乃羽「え、な、なんですか?何か用ですか?お金は今持ってないですけど・・・」
チャラそうな人「全く・・・全然話聞いてねぇな、こっち着いてこいや!!!」
野乃羽「はっ・・・!?ちょ、離してください!!何するんですか!!!」
チャラそうな人「うるせぇな、黙ってろ!!!」
野乃羽(えっムリムリムリなになになに、わかんないわかんないなんで?どうして?)
野乃羽「助けて・・・・・・・・・・・・・・・」
???「ちょっとそこのお兄さん、何してるんすか」
〇渋谷のスクランブル交差点
野乃羽「・・・・・・!」
チャラそうな人「なんだよ、連れありかよ・・・次、覚えとけよ!!!」
イケメンB「あっ、えっと・・・・・・・・・大丈夫・・・・・・っすか?」
野乃羽「ほぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イケメンB「あ、あの・・・・・・・・・・・・?」
野乃羽「・・・・・・・・・・・・はっ!!!!」
野乃羽「す、すみませんすみません!!!ほんっっっとにごめんなさい!!!!!」
イケメンB「いや、俺は全然大丈夫ですよ」
イケメンB「それよりも手首・・・・・・・・・・・・大丈夫ですか?赤くなってますけど・・・・・・・・・・・・・・・」
野乃羽「あ、はいだっだだだだ、大丈夫デス・・・・・・・・・・・・ こ、これくらいなんともありませんし・・・・・・・・・」
イケメンB「そっ、そうですか・・・・・・・・・ならいいんすけど、念のため応急処置しておきましょうか?」
野乃羽「あっいや全然ぜんぜん!!!助けてくださっただけでもう感謝感激というかなんというか・・・・・・・・・」
野乃羽「あっ・・・・・・・・・ありがとうございますっ・・・・・・・・・・・・!」
イケメンB「大したことしてないですよ」
イケメンB「ってやべ、あいつのこと待たせてんな・・・・・・・・・早く行かねぇと・・・・・・・・・・・・」
イケメンB「それじゃあ、俺はこれで。行き道帰り道、気をつけてくださいね」
野乃羽「はっはひ!そっそれでは!!!」
イケメンB(・・・・・・・・・・・・足早・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
〇学校の昇降口
野乃羽「つっ・・・・・・・・・・・・ついたぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・」
野乃羽(てかさっきの人まじでイケメンだったんだけど!?やば!!!供給過多でキャパオーバーなんですけど!?)
野乃羽「ほわぁ〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
野乃羽(ごめん・・・・暫定最推しイケメン・・・・・あたし・・・今日からあの白髪赤目(多分)スパダリイケメンが最推しだ・・・!!)
キーンコーンカーンコーン・・・・・・・・・・・・
野乃羽「・・・・・・・・・・・・・・・あ」
野乃羽「いっ、いっそげぇぇぇぇ!!!!!!!」
〇階段の踊り場
私は今日、遅刻したことに後悔などありません。
〇学校の廊下
なぜなら・・・・・・・・・なぜなら・・・・・・・・・・・・!!!
〇教室
野乃羽(最高のイケメンに・・・・・・・・・出会えたから!!!)
先生「おー矢野、今日も遅刻か。 反省文今日中に書けよー」
野乃羽「・・・・・・・・・・・・」
そんなこんなで、矢野野乃羽の一日が始まったのであった
「暫定最推しイケメン」と「スパダリイケメン」が合体した最強のイケメンにとうとう出会えたんですね。いざ出会って話しかけられたらけっこう腰抜けの野乃羽ちゃんがかわいい。返事が「はっはひ」て。それにしても、女子高生の頭の中の思考をそのまま文章化できるって作者さんすごいなあ。
野乃羽さんのイケメンへの執念・執着が……
つきまといや粘着をせず、ただ愛でる姿勢にはイケメンという存在への愛と敬意を感じますw
イケメンは世界を救う?
少なくとも一人の少女の心を救ってますね笑
恋愛あるあるかもしれませんが、追いかけてる時が一番楽しいですよね!