500万円の人気料理

小町

エピソード1(脚本)

500万円の人気料理

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〇レトロ喫茶
ひろ子「ナンシーまだかしら」
ナンシー「ひさしぶり!ひろ子!」
ひろ子「ひさしぶり!」
ひろ子「ところでお願いって何?」
ナンシー「うちのお店を手伝って欲しいの」
ひろ子「何のお店?」
ナンシー「私が経営しているフレンチレストランよ」
ひろ子「私料理できないわよ」
ナンシー「ひろ子には受付をやって欲しいの」
ひろ子「ならいいわよ」
ナンシー「本当!ありがとう」
ナンシー「でも厨房は見ないでね」
ひろ子「いいわよ」
ナンシー「じゃあ明日からよろしくね!!︎」
ナンシー「お店は番天交番の前にあるフレンチレストランよ!」

〇おしゃれな食堂
ひろ子「ナンシー?来たわよ〜」
ナンシー「ごめん!」
ナンシー「10時から開店だから。あと10分待って」
  一瞬だったがナンシーが片足を引きずっているのが見えた。
ひろ子「いらっしゃいませ」
客「じゃあこのNステーキー1つお願い」
ひろ子「はい。Nステーキ1つ」
ひろ子(Nステーキって何だろう。NはナンシーのNとか?気になるわ)
ナンシー「は〜い。ちょっと待ってね」
  10分後
ナンシー「持ってって」
ひろ子(ちっさ!!めっちゃ小さい!500円玉くらいじゃん!)
客「いただきます」
客「あら、Nステーキも美味しいじゃない!」
客「ごちそうさま。いくらかしら」
ナンシー「500万円です」
ひろ子(あんなに小さいのに!?)
客「カードで」
ひろ子(金持ちだなぁ)
ナンシー「またお越しください」
ひろ子「いらっしゃいませ」
客2「このNステーキ試してみようかな。 よしじゃあNステーキ1つ」
ひろ子「は、はい!Nステーキ1つ」
ひろ子(美味しいのかな。さっきのお客さんも頼んでたし)
  13分後
ナンシー「持ってって」
ひろ子「どうぞ」
客2「おっ!このNステーキは絶品だね!素晴らしいよ!」
客2「いくらかな?」
ナンシー「500万円です」
客2「じゃ、カードで」
ひろ子(この人もお金持ちだ)
ナンシー「お越しくださりありがとうございました」
ナンシー「閉店します」
ひろ子「結構人気なのね。お金持ちばっかだし」
ナンシー「1人だと大変でさー。また明日も来てくれるといいんだけど。いい?」
ひろ子「いいわよ」
ナンシー「感謝するわ!」
ナンシー「でさー今日みんな食べてたNステーキたべてみる?」
ひろ子「いいの?でも500万円なんて払えないわ」
ナンシー「手伝ってくれたし、余っちゃったし」
ひろ子「でも、明日もNステーキ作るんでしょ。私いらないよ」
ひろ子(本当は食べてみたいけど準備とかめんどくさそう。ナンシーも疲れてるはず)
ナンシー「え、えぇそうよね。明日に使いましょう」
ひろ子「じゃあ帰るね」

〇おしゃれな食堂
ひろ子「ナンシー?」
ナンシー「もうすぐ開店ね!昨日準備したから大丈夫」
ナンシー「アッ!お客さんだ!」
ひろ子「いらっしゃいませ」
客「じゃあ、Nステーキ1つ」
ひろ子「Nステーキ1つ」
ひろ子(またNステーキか)
ナンシー「ちょっと待ってね」
  9分後
ナンシー「持ってって」
ひろ子「どうぞ」
客「これやっぱりうまいな〜何度でも食べたくなるよ!」
客「ごちそうさま。500万カードで払っておくぞ」
ひろ子(お金持ち・・・)
ひろ子「またお越しください」
ナンシー「今日は早めに帰って。やることがあるのよ」
ひろ子「そうなの?じゃあ帰るね」

〇おしゃれな食堂
ひろ子「来たわよ」
ナンシー「おはよう!」
ひろ子(あれっ?ナンシーって義足だったっけ)
ひろ子(何だかおかしいわね。ナンシーにはダメって言われたけど、厨房のぞいてみようかな)

〇広い厨房
ひろ子(見づらいから電気つけよう)

〇広い厨房
ひろ子「な、何これ⁈まな板の上に人の腕がある!」
  ぽんぽん背中を叩かれた。ナンシーが後ろにいた。
ひろ子(ナンシー!バレちゃった!)
ひろ子「ちょっと私も料理したくてさ。思わず厨房に入っちゃって。悪気はないの」
ひろ子(あれ?ナンシー後ろに何か隠してる。何だろう)
ひろ子「ナンシー後ろに何隠してるの?」
ナンシー「見たい?気になる?やっぱり!だよね!ひろ子に見せてあげる!」
ひろ子(なんかいつものナンシーと違う)
ひろ子「何で包丁隠してたの?料理してた?」
ナンシー「ううん違うの。理由があるの。聞きたい?」
ひろ子「う、うん」
ナンシー「教えてあげる!親友だからね。驚かないでよ。あー私までドキドキしちゃう!!︎」
  ひろ子は鳥肌がたった。
ナンシー「義手だと上手く料理できないの」
ひろ子「えっ?」
ナンシー「でも人の肉じゃないとNステーキが作れないし、もう1つの腕を切ると料理しづらいから」
ナンシー「だからあなたの腕を借りて料理したいの」

〇繁華な通り
  ひろ子は何とか逃げ切った。
  その後ナンシーは姿を消した。

〇高級マンションの一室
ひろ子「テレビでも見ようかしら」

〇ホテルのエントランス
ニュースリポーター「Nステーキの美味しさの秘訣は何ですか?」
ナンシー「秘密ですね。 誰にも知られたくありません。 でも一人だけ知っている人がいます」
ニュースリポーター「気になりますね。 その人はとてもラッキーですね」
ニュースリポーター「それでは最後に一言お願いします!」
ナンシー「スタッフ募集中です」

コメント

  • Nステーキの正体を、もしやと思いながら読んでいましたが、真相が明かされた時は恐怖ですね。カニバリズムに耐性のない人が読んだら一層のことでしょうね。

  • すごい怖かったです。
    何の肉ならこんな値段になるんだろう?と思っていたら…!
    お客さんたちは知ってるんでしょうか?
    それともすごく美味しくて食べてるだけでしょうか?

  • とてもぞっとしました、どんな秘密があるのかとドキドキしながら読み進めるとまさかでした、お客さんはみんな知ってての注文なんでしょうか、、、

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