演劇部の部長はポーカーフェイス(脚本)
〇おしゃれな教室
突然だが・・・
俺はものすごく興奮している!
何故なら今から高校初めての部活があるからだ!
ちなみに俺は演劇部に入った
理由は・・・
〇明るい廊下
数日前
俺(あ!)
俺(部活の勧誘やってる)
?「ねえねえ!」
俺「あ・・・はい!」
?「あ!ごめんね」
?「びっくりさせちゃったね」
千秋 真衣「私は高校3年2組の千秋 真衣っていうの!」
千秋 真衣「君日本一の演劇部に入らない!?」
俺「日本一の演劇部?」
千秋 真衣「そう!」
千秋 真衣「うちら演劇部はね、ここ周辺では日本一の演劇部って言われてるの!」
俺「そうなんですか・・・」
俺「でも俺あんまり演技上手くない・・・」
千秋 真衣「君歌は好き?」
俺「大好きです!」
俺「特にアニソン!」
千秋 真衣「ウチミュージカルで直直アニソン歌うよ」
俺「入部します!」
〇明るい廊下
俺「てな感じで入ったんだけれども」
俺「普通に部活が楽しみになった」
俺(それにワンチャン女の子とイチャk(()
俺「お! ここか」
俺「・・・失礼します」
〇学校の部室
???「あ・・・どうも」
俺(誰だこの人ーーー)
千秋 真衣「ごめん掃除長引いた・・・て!」
千秋 真衣「航輝今日来てたの!?」
坂田 航輝「いや・・・流石に新入部員来る日に部長いないのはまずいでしょ・・・」
千秋 真衣「去年新入部員来る日来なかったじゃん」
坂田 航輝「・・・」
坂田 航輝「・・・パチモンGOのリリース日だったからしょうがない・・・」
千秋 真衣「ごめんね、驚いたでしょ!?」
俺「えと・・・大丈夫です」
坂田 航輝「ねえ無視?」
俺「あの・・・部長って真衣先輩じゃないんですか?」
千秋 真衣「うん、私は副部長」
千秋 真衣「部長は隣にいる坂田 航輝って人だよ」
坂田 航輝「・・・ども」
千秋 真衣「ごめんね」
千秋 真衣「こいつ定時制でさ普段人と話慣れてなくてさ」
千秋 真衣「一応これでも優しいやつだからよろしくね」
どうも!
千秋 真衣「あ!他の子も来たみたい」
(上手くやってけるかな)
〇学校の部室
千秋 真衣「よし!」
千秋 真衣「みんな集まったね!」
千秋 真衣「今日は説明を・・・ではなく・・・」
一同(!?)
千秋 真衣「また今度やる公演の説明をしたいと思います!」
坂田 航輝「待って聞いてないんだけど・・・」
千秋 真衣「うん!言ってないもん! あ、これ台本ね」
俺「これ・・・たしか小説の話でしたよね?」
千秋 真衣「そう!よく知ってるね」
千秋 真衣「恋愛小説なんだけどメッチャハマったんだよね💕」
坂田 航輝「ねえ・・・僕の台本東の国の女王役って書いてあるんだけど手違いかなんか?・・・ていうかそうであって」
千秋 真衣「ああこれGLだから私とあんたでダブルヒロインだよ!」
千秋 真衣「ちなみに今回は1年には村人役をやってもらうよ!」
坂田 航輝「・・・いや僕にだって拒否権が・・・」
千秋 真衣「1年分かんないとこあったら言ってね〜」
坂田 航輝「・・・もういいや」
俺(ここ本当に大丈夫かな?)
〇学校の部室
数日後
千秋 真衣「今日はこの辺で終わりにしようか」
一同「ありがとうございました!」
俺「すみません・・・」
千秋 真衣「どうかした?」
俺「・・・航輝先輩あの日から全然来ないですよね?」
俺「良いんですか?」
千秋 真衣「ああ・・・まああいつ定時制だし時間合わないからね」
俺「でもやっぱり一緒に練習するべきなんじゃ・・・」
千秋 真衣「大丈夫よ!」
千秋 真衣「なんだかんだあいつちゃんとやってるし!」
俺(そうは言ってるものの・・・)
俺(いくらなんでもあの先輩いい加減過ぎないか?)
〇体育館の舞台袖
俺「ついに本番が来てしまった・・・」
俺「あれから航輝先輩来なかったけど・・・」
俺「・・・本当に大丈夫かな」
これより演劇部の公演を始めます
今回発表するのは大人気小説「真実の愛言葉」訳して「真愛」の演劇部アレンジストーリーです!
贅沢の限りを尽くす東の国の女王「アリア」の心を動かす西の国の女戦士「ロゼッタ」の愛の物語!
どうぞお楽しみ下さい!
〇体育館の舞台袖
俺「あともう少しで俺の出番だな」
俺「それにしても・・・」
俺「・・・流石だな」
俺「そりゃ日本一の演劇部とか言われるよな」
俺「それに他の先輩たちも一人一人すごく上手い」
同級生「・・・そういやあともうちょっとで航輝先輩の出番だな」
俺「え!?」
俺「俺先輩今日見てないんだけど・・・」
同級生「なんか本番前は顔合わせたくないんだって」
俺「・・・そうなんだ」
俺(本当に心配になってきた)
同級生「・・・あれは」
〇体育館の舞台袖
アリア「さあ皆の者」
アリア「私に跪くが良い」
俺「・・・あれ航輝先輩か・・・?」
先輩「お前らもう出番だぞ」
俺「あ!すみません」
同級生「行くぞ」
〇体育館の舞台袖
ドン!
俺「す・・・すみません・・・」
アリア「お主、私はこの国の王女であるぞ」
アリア「謝った位で私が許すとでも思ったか?」
俺(本当にすごい演技だな・・・)
俺(普段は表情なんか変えないのに 今は凄く感情豊かに表現してる・・・)
同級生「ま・・・待ってくれ」
同級生「こいつも反省してるんだ」
同級生「どうにか許してくれないだろうか?」
アリア「ええい!」
アリア「黙れ!」
アリア「お主誰と口を聞いてるかわかっているのか?」
アリア「おい召使い」
アリア「この2人を独房にぶち込め!」
おい
待て!
ロゼッタ「話は聞いていた」
ロゼッタ「相変わらず理不尽にも程があるな」
ロゼッタ「どう考えてもお前が悪いだろう」
ロゼッタ「君、大丈夫かい?」
俺「は・・・はい!」
アリア「貴様・・・私が少しでも文句を言えばお前などすぐに処刑だぞ!」
俺「・・・」
俺(ヤバいセリフが思い出せない・・・)
アリア「・・・この方は関係ないんです処刑なら僕だけで充分です((小声」
俺(!?)
俺「こ・・・この方は悪くないんです処刑なら僕だけで充分です」
アリア「お前私に逆らおうと言うのか!」
ロゼッタ「うるさいぞ」
ロゼッタ「君、私は大丈夫だからもう帰るんだ」
俺「あ・・・ありがとうございます」
〇更衣室
公演終了後
坂田 航輝「・・・」
失礼します
坂田 航輝「どうしたの?何かあった」
俺「いや・・・セリフの件ありがとうございました」
坂田 航輝「ああ・・・その事ね」
坂田 航輝「何か真衣がやらかしたのかと思ったわ」
俺「・・・セリフ・・・俺の分も覚えといてくれたんですか?」
坂田 航輝「うん・・・ていうか毎回全員分セリフ覚えてる」
俺「全員!?」
俺「・・・どうしてそこまで」
坂田 航輝「・・・だって何か会った時こそ部長がサポートしなきゃでしょ?」
俺「でも言うか言わないかも分からないセリフを全員分なんて・・・」
坂田 航輝「ねえ君」
坂田 航輝「・・・僕はさ・・・普段部活にも出ないしなんなら上手く会話もできない」
坂田 航輝「だからせめて少しでも自分に出来ることをしたい」
坂田 航輝「・・・もし少しでもみんなの為になるなら全員分のセリフぐらい覚えてくるし・・・」
坂田 航輝「・・・演技の練習だっていくらでもやるさ」
坂田 航輝「・・・やっぱりね・・・もしかしたら質問するかなって思ってね」
俺「・・・先輩」
坂田 航輝「何?」
俺「俺最初は先輩のこと凄く適当でいい加減な人だと思いました」
俺「でもさっきの演技を見てその考えが凄くくだらなく思えました」
俺「あの演技ちょっとやそっとの練習じゃ絶対にできないレベルでした」
俺「そして今先輩から話を聞いて・・・」
俺「俺は本当に誤解してました」
俺「先輩が1番見えないところで努力をしているということを今日本当に実感しました!」
坂田 航輝「・・・そう」
俺「・・・俺」
俺「・・・先輩を目標にしていいですか?」
坂田 航輝「・・・」
〇黒背景
ありがとう
〇病院の待合室
俺「ZZZ」
・・・ださい
おき・・・ださい
起きてください!
俺「す・・・すみません」
マネージャー「もーこんなところで寝ないでくださいよー」
マネージャー「でもあなたがこんな所で寝るなんて珍しいですね?」
俺「・・・うん」
マネージャー「なんかいい夢見られましたか?」
俺「うん・・・凄くいい夢だったよ・・・」
○○さんもうスタジオに入って下さい!
俺「あ、はい!」
〇撮影スタジオのセット
○○さん入られましたー
スタッフa「○○さんって高校からお芝居始めたんだってよ」
スタッフb「マジか!? それであのうまさかよ!」
スタッフa「それに歌も美味くて完璧だよな」
スタッフb「本当にどれだけのことがあったらあそこまでできるようになるんだろうな・・・」
俺(みんな凄い俺のこと話してるな・・・)
俺(どれだけのことを・・・か)
俺(全部今日のためだよ・・・)
・・・久しぶり・・・
俺「ええ・・・」
〇撮影スタジオのセット
お久しぶりです・・・先輩!
高校の演劇部のお話だけで終わらず、主人公が役者として成功するラストがあることで物語に深みが出ました。才能のある人間を見抜く力も才能だから、部長を目標に定めた彼も役者になるべくしてなった逸材なんでしょうね。
凄い先輩と出会いましたね。
自分に出来ることを考え行動して、自分も見習わないとなぁ。
それにやっぱりこういう出会いをきっかけに人間変わらないといけませんね。
女装した部長が別人に変わりすぎ😁
作中劇、真実の愛言葉の方も中身がちょっと気になりますね