魔法少女キララカ!のヲタバレは死んでもできない!

tide

リュウセイとココ(脚本)

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〇男の子の一人部屋
リュウセイ「段々上達してきたなあ。メイク」
リュウセイ「あとはウィッグと衣装──」
  スマホで動画が再生されている。
  『世界のキラキラ、わたしが守る!魔法少女、キララカ!☆きらりん☆!』
  キャスターのナレーションが続く。
  『先日、市内中心部に現れた怪人は、魔法少女キララカによって討伐され──』
???「よし。できた」
リュウセイ「世界のキラキラ、わたしが守る!魔法少女、キララカ!☆きらりん☆!」
リュウセイ「(・・・)」
リュウセイ「(そう。キララカのコスプレが俺の趣味)」
リュウセイ「(──これは、誰にも言えない秘密)」

〇観光バスの中
先生「いーい!?水族館で走り回ったりしちゃだめよ!」
先生「もう6年生なんだから、ちゃんと周りのこと考えるのよ!」
リュウセイ「(誰も聞いてないって)」
リュウセイ「(だって遠足だし)」
ココ「えへへ・・・そう、かな」
  『だよねーっ!キララカちゃん、どんどん可愛くなってくよねーっ!』
  『てか今日行くとこ!前にキララカちゃんが戦ったとこだよ!聖地巡礼!』
ココ「あはは・・・」
リュウセイ「(幼馴染のココ。ヘラヘラ頼りない)」
リュウセイ「(・・・いっつも助けてやってる)」
ココ「ねえ!リュウセイはどう思う?」
リュウセイ「はあ!?知らねーよ!キララカとかキョーミねー!」
ココ「そんな言い方・・・。この町が平和なのはキララカちゃんのおかげでしょ!」
リュウセイ「知らねーっつの。つか怪人なんて俺でもボコれるし」
  『なわけねーでしょバーカ』
リュウセイ「うっせーブス!」
先生「はーい!もう着くからね!準備できてるの!?」
  『バーカ』
先生「こら!」
リュウセイ「(・・・)」
リュウセイ「(・・・あーあ)」
リュウセイ「(・・・女子はいいよな。簡単にスキって言えて)」

〇水中トンネル
  『ほら、行きなって!はぐれちゃった!とか言っとけばいいの!』
ココ「う・・・うん・・・!」
  『どこがいーんだか知んないけど』
ココ「リュ、リュウセイ」
リュウセイ「何、一人?」
ココ「う、うん。皆とはぐれちゃって」
リュウセイ「ドジ」
リュウセイ「・・・じゃあ、ついてってやるよ」
ココ「いいの!?」
リュウセイ「一人じゃつまんないだろーし」
  『デートですか!?』
リュウセイ「バカ言ってろ。ほら、行くぞ!」
ココ「うん!」

〇大水槽の前
リュウセイ「・・・あっちのベンチで休憩しようぜ。足の裏と肩が痛え」
ココ「リュックパンパンだもんね。何入ってるの?」
リュウセイ「イ、ロ、イ、ロ!」
ココ「イロイロって?」
リュウセイ「いーだろ別に。魚見てろよ!」
ココ「なにーもう」
ココ「(・・・ん?この感じ・・・)」
女の子「おかーさん見て!サメ!」
  『あらほんとサメさんね。サメさんおっきいねー!』
女の子「おっきー!」
ココ「(サメ・・・?)」
ココ「ちょっと魚見てくるね」
リュウセイ「いってら」
ココ「(ロクセンヤッコ、シテンヤッコ、ハマクマノミ──)」
ココ「(──サメの説明はどこにも──)」
リュウセイ「やわらか!前!前!」
リュウセイ「サメにめっちゃ見られてる!」
ココ「──!!」
???「匂う。匂うぞ。魔法の匂い」
  巨大なサメの肉が割ける。
  骨が砕け、変形する不快な音が、部屋中に響き渡る。
  ──そして、水槽のガラスを破り、怪人が姿を現す。
怪人「ハァーイ。いるんだろ?キララカちゃん」
怪人「遊んでくれよ」
  水槽からほとばしる水に怪人が手をかざすと、水が瞬時に凍り付く。
「(か・・・・・・怪人──!!)」
女の子「きゃぁぁぁ!」
  『ウソだろ!またここに!?』
ココ「(どうしよう、ここじゃ──)」
リュウセイ「皆、あっちに!急いで!ココ!速く!」
ココ「リュウセイ!待って!そっちは・・・!」

〇地下倉庫
女の子「ひっ、ひっ・・・」
  『大丈夫、大丈夫だから』
ココ「(・・・隠れる所が・・・)」
リュウセイ「君、大丈夫だから。キララカが絶対助けにきてくれるからね」
女の子「でも、でも・・・うあぁぁー!」
  『うるせーよ!そのガキ黙らせろ!』
  ドアの叩かれる衝撃音が幾度となく響き渡る!
女の子「いやぁー!」
リュウセイ「──!!」
  『落ち着いて!ねえ!』
ココ「(どうやって・・・!)」
リュウセイ「・・・すぐ戻る!」
ココ「え!?」
  『なんだ?』
  『服脱いで・・・?』
???「出てこねえつもりかよ、キララカちゃあん」
女の子「ひぃぃぃ!」
ココ「(やるしか──)」
リュウセイ「世界のキラキラ、わたしが守る!魔法少女、キララカ!☆きらりん☆!」
  ・・・・・・
リュウセイ「私が来たからにはもう大丈夫!安心して!ね?」
女の子「え・・・え・・・?」
ココ「リュウセイ・・・」
リュウセイ「ココ。私がなんとかする。その間に皆と逃げて」
ココ「何言ってんの!殺されちゃうでしょ!」
リュウセイ「しょうがないだろ。このままじゃ・・・」
ココ「──!!」
  ドアが吹き飛ばされる!
怪人「キララカ。遊ぼうぜ俺と・・・あ?」
リュウセイ「き、来なさいよ!遊んであげるわ!」
怪人「・・・ゲヘヘ!酔狂な遊びじゃあねえか」
怪人「デスゲームってわけだ。お前が死ぬか──」
怪人「──お前が死ぬかのな」
リュウセイ「──!!」
ココ「待ちなさい!」
怪人「あ?」
怪人「ああああ!眼が!眼がぁ!」
キララカ「世界のキラキラ、わたしが守る!魔法少女、キララカ!☆きらりん☆!」
怪人「モノホンか!どこ──」
  キララカの蹴撃が怪人の頭部を撃ち抜く!
怪人「ア・・・」
リュウセイ「・・・」
リュウセイ「お、お前・・・」
リュウセイ「お前!何やってんだよ!」
ココ「えっ?」
リュウセイ「だって!こんな!人がいるのに──!」
  『え・・・あの子が・・・』
  『キララカ・・・小学生じゃない・・・』
ココ「リュウセイだって・・・」
リュウセイ「俺は別に!よく・・・は、ないけど・・・」
リュウセイ「でもそれでいいんだ。キララカが好きって皆に言えるから」
ココ「・・・そうだね」
リュウセイ「・・・」
リュウセイ「守るよ、俺」
リュウセイ「今日は!いや、これまでも、これからもたぶん、守られるんだけど!」
リュウセイ「それでも、その、守るから」
ココ「・・・」
ココ「うれしい」
リュウセイ「・・・とはいえ」
リュウセイ「コスプレは気持ちわりいよな・・・流石に」
ココ「そんなことない!!!」
リュウセイ「え、ええっ・・・」
ココ「(そんなことないよ!だって──)」

〇女の子の一人部屋
ココ「よしっ・・・と。あとはウィッグと衣装──」
ココ「か、完璧──!!」
ココ「・・・」
ココ「──ココ、俺、お前のこと・・・す・・・す・・・すk──」
ココ「きゃーっ!いやーっ!」
「ころされるーっ!♡」
  おわり

コメント

  • オチを見た時「お前もかー!!」

  • いやいやこれはたまげましたよ

  • ふたりとも小学生らしさもあって可愛いかったです。リュウセイが好きな女の子を守るために自分の秘密がばれることもいとわないというまっすぐさにも心打たれました。

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