ケチなweb小説書きのTapNovelの歩き方

椰子草 奈那史

②乾燥体、もがく(怪人lP 編)(脚本)

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〇大衆居酒屋
椰子草(乾燥体)「どうも、再びの椰子草(乾燥体)でございます」
アシ子「アシ子でーす!」
椰子草(乾燥体)「前回は、アタクシがタップノベルでは小説を書くのとは別な方法論で取り組む必要があると思うに至った──というところまででした」
椰子草(乾燥体)「と言っても、タップノベルで継続的に活動するかはまだ決めきれていなかったのですが」
椰子草(乾燥体)「その時、あるコンテストが開催されている事に気がつきました」
アシ子「怪人IP開発コンテストだね!」
椰子草(乾燥体)「ええ、その頃小説の方も少し停滞気味だったので「お題で書く」というのは渡りに船だったのですね」
椰子草(乾燥体)「ここから「タップノベルオリジナル」の作品の制作に入って行くことになりました」

〇黒

〇大衆居酒屋
椰子草(乾燥体)「で、改めて応募要領を見たのですが、正直戸惑いました」
アシ子「指定したキャラクターを利用した2000文字以上4000文字以内の読切作品、だね!」
椰子草(乾燥体)「はい 小説をそこそこは書いてきた経験では、四千文字というのは、ショートショートぐらいの量で」
椰子草(乾燥体)「やれる事に割と制限が出てくるボリュームだと思ったのです」
アシ子「例えば?」
椰子草(乾燥体)「まずは、①キャラクターの数の制限」
椰子草(乾燥体)「キャラクターを掘り下げようとすると、どうしてもその描写用に文字数を消費します」
椰子草(乾燥体)「なので、キャラを多くするとそれぞれの描写を軽くしなくてはならなくなる可能性が出てきます」
アシ子「コンテストの主旨からみて、キャラが薄くなるのは本末転倒だね」
椰子草(乾燥体)「ええ、なので感覚的にはメインは二人くらいまでかな、と思いました」
椰子草(乾燥体)「そして②、シーン数の制限」
椰子草(乾燥体)「怪人というキャラを使う以上、何らかの「能力」や「闘い」といった要素は外せないと思ったのですが」
椰子草(乾燥体)「そこを凝ろうとすると、スケール感を出すためにはやはりある程度の文字数を消費します」
アシ子「キャラのための文量と、ストーリーのための文量の取り合いになってくるんだね!」
椰子草(乾燥体)「ええ キャラや舞台の説明ばかり長くなってもダメですし」
椰子草(乾燥体)「ストーリー重視でも、「そのキャラだからこそ」という部分は絶対に外せないとこだろう、とはおもいます」
アシ子「じゃあどう書くかはもう決まったんだ?」
椰子草(乾燥体)「まぁ、そうなんですが・・・」
椰子草(乾燥体)「それを四千字でどうしようか、というところが最大の壁なわけで・・・」

〇黒

〇居酒屋の座敷席
椰子草(乾燥体)「で、文字数を極力消費しないよう、地の文は小説に比べてはかなり減らしました」
椰子草(乾燥体)「それでも、今、見直すとその後の作品に比べればまだ多いですが・・・」
アシ子「あれ? どうして?」
椰子草(乾燥体)「それは・・・ タップノベル用の方法論で書くといいつつ、小説的なスタンスを残しておきたかった・・・からです」
アシ子「?」
椰子草(乾燥体)「運営さんのツイート等で、「地の文(説明)はない方がいい」、「一人称視点は向かない」みたいな発言があったので」
椰子草(乾燥体)「あえて、そういうスタイルでやってみようじゃないかという天邪鬼な性格が顔を出しまして」
アシ子「コンテストでやるのは●ホだね!」
椰子草(乾燥体)「ま、まあ運営さんの言ってることは「正しい」けれど「正解」でもないと思うのですよ」
椰子草(乾燥体)「結局、何が正解かなんてわからないですし、何の自信も確証もなく作品は出来たわけですが」
椰子草(乾燥体)「なんとか予選は通過できたということは、最低限のラインはクリアしていたのだと思うことにしています」

〇黒

〇居酒屋の座敷席
アシ子「最後は、コンテストとは関係なく乾燥体さんがもがいたところを紹介するね!」
椰子草(乾燥体)「えーと、まずはこのセリフですかね」
椰子草(乾燥体)「一つのセリフの文字数は60なので、長いセリフは分けないと入りません」
椰子草(乾燥体)「マンガの吹出しと同じようなイメージなのでしょうが、ダラダラ書かずに簡潔に書く必要性を感じました」
椰子草(乾燥体)「実際、自動タップを使うと、文字数いっぱいのセリフが続くと読みにくいようです」
アシ子「ふむふむ、次は?」
椰子草(乾燥体)「これは文字数に制限のある場合だけかもしれませんが・・・文字のカウントのし方です」
椰子草(乾燥体)「アタクシは小説もタップノベルの下書きも、あるテキストエディターを使っているのですが」
椰子草(乾燥体)「タップノベルでは、セリフの「」等は文字数としてカウントしていない事を知らなかったのです」
アシ子「それが?」
椰子草(乾燥体)「下書きの段階でかなり文字数をオーバーしていたのを、泣く泣く削ってなんとか収めてタップノベルにコピーしていったら」
椰子草(乾燥体)「余裕で四千字に収まっていて、今度は削った部分を再び復活させる作業が発生しました」
アシ子「あ〜あ、ヤッチまったなー♥」
椰子草(乾燥体)「そんなわけで、下書きも小説とは書き方を変えることになりました」
アシ子「もしこれからタップノベルで書こうとしている人は、気をつけてねー」
椰子草(乾燥体)「それでは、今回はこのあたりで」
「またねー」

次のエピソード:③Makerで、あんなんこんなん出来たらいいな

コメント

  • 小説から地の文を減らすという作業はとても難しそうですね
    天の邪鬼に書いても予選通過されているなんて根本のレベルが高いんですね!
    このコンテスト書いていたのですが締め切りを過ぎてしまい途中で断念してしまったんですよね

    勉強になります

  • 当時の苦労が垣間見えて面白いです😆
    怪人コンは2000〜4000と少し長めだったんですね
    今は3000字とよりタイトに
    地の文を使うことで見せる事もできるけど、冗長にならない、エフェクトや効果音、シーン転換で行える事は極力行わないが正解かなと思います。
    それ以外の点で表現する地の文はプラスかなとも思います。地の文がスルッと入ってくるライターさんもいらっしゃいますし。

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