平良の心は平常心?(脚本)
〇シックなリビング
平良「おい」
華恋「ふぁっ!?」
平良「食ったな?」
華恋「た、食べてないし・・・」
平良「・・・」
華恋「これは・・・その・・・」
華恋「ね、ネズミさんでも出たかにゃ?w」
平良「んなワケあるか」
華恋「お、お腹空いてたんだもん・・・」
平良「ったく・・・今度から名前でも書いとくか」
華恋「そうだそうだ! 大事なもんには名前書いとけ〜!」
平良「はぁ・・・」
華恋「ぐふふふ・・・♪」
華恋「こ、これ、食べていいヨ〜?」
華恋(ムフフ♪ 間接キスだぞ〜? 恥ずかしいだろう〜?)
平良「ん、じゃあ・・・」
華恋「かかか、か、かか間接キスううう!?!?!?!?!?!?」
平良「別に気にしねーし」
華恋(何でアンタがしれっとしてんのよぉおおおおお!!!!!!!!!!!!)
華恋「気にしろよ! 恥ずかしがれよ! デレなさいよ〜!!!!!!」
平良「今さらだろ」
華恋「んもぉおおおおおおお!!!!!!!!」
〇黒
〇シックなリビング
平良「おい、いつまで人ん家で寝てんだ?」
華恋「・・・あと50分・・・」
平良「一桁多いっつの」
平良「良いから起きろ」
平良「ったく。おやつに飯まで食って寝落ちとか・・・」
平良「しゃーねーから運んでくか」
平良「あ・・・」
〇黒
〇教室
華恋「ちょっと平良!?」
平良「なんだ?」
華恋「なんだ? じゃないわよ!」
華恋「昨日ウチの顔に落書きしたっしょ!?!?」
平良「ああ。もう消えちまったか」
華恋「消すのちょー大変だったっつの!」
平良「人のもん食った罰だ」
華恋「もう謝ったじゃん!」
平良「・・・・・・」
平良「・・・?」
平良「いや、謝られてはいない」
華恋「あれ?」
平良「てか寝落ちしたお前を運ぶの大変だったんだが?」
華恋「すぐ隣だし、鍛えてるんだから楽勝でしょ?」
華恋「てかどうやって送ってくれたの?」
華恋「お姫様抱っこ? おんぶ?」
平良「いや、こう・・・」
平良「米俵を担ぐように」
華恋「ってまさかの荷物扱いかよ!?」
平良「結構重かったぞ」
華恋「ち、ちょっと!!!!!! 可愛い幼馴染に対して失礼じゃん!!」
華恋「むしろ可愛い〜ウチと密着できて役得だったっしょ!」
華恋「どうだった? 可愛いくてナイスバディなウチの・・・」
華恋「カ・ン・ショ・ク・は?」
華恋(ほれほれー! バインバインさせちゃうもんねー!! ドキドキしやがれこの朴念仁!)
平良「・・・程よい肉付きで担ぎやすかった」
華恋「いやそうじゃねーよ!!」
〇黒
〇教室
華恋「ねーねー、ヌン活って知ってる?」
平良(アフタヌーンティーを楽しむ活動だっけか。前に流行ってたな・・・)
平良「ああ、それがどうかしたか?」
華恋「ウチもやってみたくてさ〜」
華恋「アンタ体鍛えてるじゃん? そういうの得意かと思って」
平良「・・・?」
平良「ヌン活だよな?」
華恋「そう。ヌン活」
平良「一応聞くけどフルで言ってみ?」
華恋「え? ヌンチャク活動でしょ?」
平良「・・・・・・」
華恋「⁇⁇ ⁇⁇」
平良「お前ってそういうとこあるよな」
華恋「はぁ? 何がよ」
平良「いや、なんでもない・・・」
華恋「あっそ」
華恋「あ、てかさ〜、もうすぐ年明けじゃん?」
華恋「ちょっと行きたいとこあんだけど」
平良「どこ?」
華恋「山!!」
平良「なぜ?」
華恋「ふっふっふ・・・聞いて驚きなさい!!」
華恋「なんと伝説の七草を集めに行くのだー!!」
平良「・・・・・・」
華恋「知ってる!? 七つ集めて一月七日に食べると願いが叶うんだよ!? すごない!?!?!?」
平良「・・・ほんとお前ってそういうとこあるよな」
平良「成績は良いのに」
華恋「おぃ、どういう意味だし!?」
〇黒
〇店の入口
華恋「ふ〜、結構買っちゃったな〜」
華恋「まぁ平良には謝んないといけないししゃーなしだなw」
華恋「あいつあの顔で超甘党だからな〜」
華恋「まぁそのギャップが可愛いんだけど♪」
華恋「丁度ヌン活もやってみたかったし結果オーライ♪」
華恋「でもまさか、ヌン活が『アフタヌーンティーを楽しむ活動』だったとは・・・」
輩「ねぇ君。ちょっと良い?」
華恋「え? ウチ?」
〇住宅地の坂道
平良(結局昨日はオヤツ食われちまったな〜)
平良(また買って帰るか・・・)
平良「ん?」
〇店の入口
華恋「ちょ、離してってば!」
輩「良いじゃん奢るって言ってんだから」
華恋「いらないっつの!」
輩「ちょっと遊ぶくらい良いだろ?」
華恋「もう離してってば!」
華恋「助けて平良・・・!!!!」
〇黒
「おい・・・」
〇店の入口
輩「イデデデデ・・・!!!!!!!!」
平良「そいつ、俺のなんだけど?」
輩「な、何だテメー⁈」
平良「だから、こいつは俺のもんなの。ほら──」
華恋「え・・・!?!?!?!?!?!?」
平良「腰んとこ、俺の名前書いてるでしょ?」
華恋「ちょちょちょちょちょちょちょちょちょちょちょちょ!?!?!?!?!?!?」
輩「わ、わかった、悪かった、もう行くから勘弁してくれ!!」
平良「おい、大丈夫か?」
華恋「・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!」
平良「?」
華恋「この・・・」
華恋「バカ平良あああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
平良「なんだよ!?」
華恋「なに人前でしれっとシャツめくってんじゃあああああああ!!!!!!!!!!」
〇土手
平良「なぁ、悪かったって」
華恋「ふ〜んだ」
平良「一応助けただろ?」
華恋「誰も助けてーなんて言ってないもーん」
平良(いゃ、思っきし俺の名前言ってたけど・・・)
華恋「だいたい何であんなとこに名前書いてんの!? マジ信じらんない!! てかいつ書いたんだよ!?!?!?」
平良「昨日だけど?」
華恋「うそ!?」
平良「つかお前が言ったんだろ?」
華恋「何がよ?」
平良「『大事なもんには名前書いとかけ』って」
華恋「あ・・・」
平良「ん?」
華恋(ほんっっとにこいつは・・・)
華恋(いっつもいっつも──)
華恋(ウチがデレたいわけじゃないのに・・・!)
華恋「バーカバーカバーカ!」
平良(なんか急に元気になったな)
華恋「ほら平良! 早く帰って一緒に食べよ!!!!」
平良「・・・おう」
最初から最後までずっとニマニマしっぱなしでした。最後の平良の決めゼリフときたら!それにしても朴念仁て久しぶりに聞きました。ヌンチャク活動とか…。華恋ちゃんもなかなかの逸材ですね。こんな面白可愛い彼女がいたら毎日退屈しませんね。
「大事なものには名前書いとけ」これはキュンときました☺️素敵なお話ありがとうございました!
こんな2人の関係、とってもイイですね!
何だか傍からずっと見ていたくなります。
伝説の七草にはツボってしまいました。何も知らない子供に話してみたくなります←