喫茶『子猫のお茶会』(脚本)
〇ケーキ屋
凛音(りおん)「ふわわ~!今日も可愛い子がいっぱい居る~!」
珠稀(たまき)「いらっしゃいませ、凛音ちゃん」
凛音(りおん)「あっ、こんにちわ珠稀さん!」
珠稀(たまき)「凛音ちゃんに良き出会いがありますように。ゆっくりしていってね!」
凛音(りおん)「ありがとうございます!」
〇幻想
喫茶『子猫のお茶会』は、魔女見習いに使い魔との出会いを与える場所です。
使い魔は、絶対ネコがいい!
そんな魔女見習いさんがいらっしゃいましたら、ぜひ当店においでください。
可愛い使い魔見習いは、何時でも貴女をお待ちしておりますー・・・
〇ケーキ屋
ヒナノ「いらっしゃいませ凛音さん~」
凛音(りおん)「こんにちわ、ヒナノちゃん!」
ヒナノ「ご注文はお決まりですか~?」
凛音(りおん)「プチたい焼き乗せ抹茶小豆クリームパフェとルイボスのミルクティーで!」
ヒナノ「かしこまりました~、お水とおしぼり、こちらに失礼しますね~」
凛音(りおん)「ふわわ、ヒナノちゃん今日も可愛いなー!」
凛音(りおん)「働き者だし料理上手だしおっとり可愛いし、あと可愛いし・・・」
凛音(りおん)「ヒナノちゃんが私の使い魔さんになってくれたら嬉しいんだけどなぁ・・・」
葉月「うんうん、わかるよ。ヒナノちゃん可愛いよねぇ~!」
凛音(りおん)「葉月!!」
葉月「可愛い可愛いヒナノちゃんは、凛音には渡さないよ!」
凛音(りおん)「ふぁー!?アンタしつこくていやがられてるでしょ!!」
葉月「はぁ~!?それはアンタでしょ!?」
葉月「ヒナノちゃんは私が最初に気に入ったんだから!!」
凛音(りおん)「順番なんか関係ないでしょ!?気持ちが大事よ!!」
葉月「あはっ!自分の方が優れてるとでも?」
凛音(りおん)「そのセリフ、そっくりそのままかえすけどぉっ!?」
「ふ~た~り~と~も~?」
「ひぇっ!?」
珠稀(たまき)「煩くしたら、他のお客様に迷惑でしょう~?」
珠稀(たまき)「あぁ、それとも・・・」
珠稀(たまき)「2人とも出禁になりたいのかしらぁ~?」
葉月「すっすいませ~ん!!」
凛音(りおん)「出禁は嫌ですぅ~!!」
珠稀(たまき)「じゃあ、マナーは守って過ごしてくださいね?」
珠稀(たまき)「お返事は?」
「はいっっっっっ!!」
珠稀(たまき)「はい、宜しい。次やったら摘まみ出すからね?」
「はーいっっっ!!!!!」
葉月「もうっ!凛音のせいで怒られちゃったじゃないっ!」
凛音(りおん)「ふわぁっ!?葉月のせいでしょ!?」
葉月「はぁ、仕方ない・・・一時休戦ね」
凛音(りおん)「同意。葉月と喧嘩しに来てる訳じゃないんだから」
リーヤ「ま~た主を怒らせるとは・・・お主らほんとこりないのう・・・」
凛音(りおん)「あっ、リーヤさん!」
葉月「すいません、騒がしくしちゃって・・・」
リーヤ「ワシはかまわんがの?」
リーヤ「余り狭量の狭い所を見せるものではないぞ?」
リーヤ「お主らが見てるように、子猫達もお主達を見ているのだからな!」
「はい~・・・」
リーヤ「うむ、良い返事じゃ」
リーヤ「子猫共々精進せよ。ではな!」
〇ケーキ屋
ヒナノ「お待たせしました~」
ヒナノ「プチたい焼き乗せ抹茶小豆クリームパフェとルイボスのミルクティーです~」
凛音(りおん)「ありがとうヒナノちゃん!」
ヒナノ「あら~?葉月さんもこちらでお召し上がりですか~?」
葉月「まさかぁ!」
葉月「向こうに戻ってるから、よろしくねヒナノちゃん!」
ヒナノ「はぁい~!」
ヒナノ「・・・何かありました?」
凛音(りおん)「何時もの事だよぉ・・・」
凛音(りおん)「ただ、ちょーっとやりすぎて、珠稀さんに怒られちゃったの・・・」
ヒナノ「まあ!」
ヒナノ「摘まみ出されなくて何よりです~」
凛音(りおん)「ほんとだよぉ、ヒナノちゃんに会えなくなったら悲しすぎる~!」
ヒナノ「凛音さん~・・・」
ヒナノ「私も凛音さんに会えなくなるのは悲しいです~」
ヒナノ「ですから、余り葉月さんと喧嘩しないで仲良くしてくださいねぇ~」
凛音(りおん)「うんっ、気を付けるね!」
凛音(りおん)「はぁ・・・大人だなぁ、ヒナノちゃん・・・」
凛音(りおん)「立派な主になれるように、私も頑張らなきゃだね!」
〇システムキッチン
ヒナノ「ふう・・・」
リーヤ「お疲れ様じゃの、ヒナノや」
ヒナノ「リーヤ様、お疲れ様です!」
リーヤ「今日も魔女見習い達が賑やかだったのぉ!」
ヒナノ「あはは・・・」
リーヤ「して、ヒナノは凛音と葉月、今のところどちらがよいのじゃ?」
ヒナノ「えっ・・・」
リーヤ「なんじゃ、脈なしか?」
ヒナノ「いえ・・・二人とも良い方だとは思うんですけどね~・・・?」
ヒナノ「その、珠稀様みたいな方となると、中々・・・」
リーヤ「いや、お主・・・主レベルを見習いに求めるのは酷じゃろ?」
リーヤ「主は若作りじゃが、あー見えて・・・」
珠稀(たまき)「私がなにかしら~?」
リーヤ「いや、優秀な魔女である主と見習いを比べたら可哀相じゃと・・・」
珠稀(たまき)「そりゃそうでしょう?何年魔女やってると思ってるの・・・」
珠稀(たまき)「ヒナノちゃんも理想が高いのは悪くないけど・・・」
珠稀(たまき)「一人前の魔女になるまで支えるのも、使い魔のお仕事よ?」
ヒナノ「・・・はい」
珠稀(たまき)「大丈夫よ、ヒナノちゃんはと~っても優秀なんだから!」
ヒナノ「珠稀様~・・・ありがとうございますぅ!」
珠稀(たまき)「ふふっ、じゃあ、もう遅いからお帰りなさいね?」
リーヤ「そうじゃな、気をつけて帰るのじゃぞ?」
ヒナノ「はい、お疲れ様です~!」
〇ケーキ屋
珠稀(たまき)「う~ん・・・どう思う?」
リーヤ「ヒナノかえ?」
珠稀(たまき)「そう。彼女にも、そろそろいい御縁があるといいのだけれど・・・」
リーヤ「まあ、決めるのはヒナノじゃしのぅ」
リーヤ「お互いが納得して契約できるのが一番じゃよ?」
リーヤ「主も余り気にやまず、気長に見守ってやるが良いぞ?」
珠稀(たまき)「・・・そうね、ありがとうリーヤ!」
珠稀(たまき)「やっぱり貴女は、私の古き良き友人よ!」
リーヤ「当たり前じゃ!まだまだ子猫どもには負けぬからな!」
〇幻想
喫茶『子猫のお茶会』・・・残念ながら、今日は御縁は結ばれなかったようです。
しかし、一人と一匹は出会ったばかり。
これからお互いを知って、結ばれる縁もあるでしょう。
結びの店は、良き友人を探す魔女見習いを何時でもお待ちしております。
貴方に良き出会いがありますようにー・・・
~終わり~
こんなカフェがあるなんていいな〜。魔女と使い魔は相性が重要なんでしょうね。違う意味で魔女みたいな私ですが、やはり一般人は入れないのかな。文字数があるけれど、もっといろんな猫ちが見たかったですね。
可愛いキャラクターたちによる可愛い物語、もう幸せな気分になりますね!
イラストとキャラ設定、そしてストーリーがピッタリ!
登場してくる女の子たちがどれも可愛くてほんわかしました!
にしても、タップノベルでは大体既存のキャラクターになりがちですが、こういったオリジナルのキャラクターが出てくると一味も二味も変わってくるのですね!続編も期待してます!