特別な数字 秘密のアイテム

まいまいまま(mymymama)

特別な数字 秘密のアイテム(脚本)

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〇占いの館
  よく当たると有名な占いの館
占い師「いらっしゃい。あら・・・ あなた確か・・・」
占い師「先日は女性とご一緒でしたよね」
礼音(レオン)「よく覚えていますね!」
占い師「うふふ。 またいらっしゃると思っていました」
占い師「あんなに相性がいいのに・・・ 全然、あなたのお気持ちが伝わっていないなんてね」
礼音(レオン)「俺たち、幼馴染みで 長い間ず~っと一緒にいるのに」
礼音(レオン)「俺が好きすぎて、 同じマンションの隣の部屋に住んだり」
礼音(レオン)「悪いムシがつかないよう、 なるべく一緒にいるのに!」
礼音(レオン)「全然!全然伝わらないんです」
占い師「あらあら。それは手強いわね」
占い師「今日はどんなお悩み? モテモテだからお相手の方に心配を掛けずにすむ方法とか?」
占い師「気持ちを伝える方法に迷っている?」
礼音(レオン)「何かいいヒントを貰おうと思って!」
  占い師は七色に輝く玉を覗き込んだ。
占い師「何か・・・特別な数字?」
礼音(レオン)「特別な数字?」
占い師「お誕生日とか、いつも使っている数字とか」
占い師「そういう物がうまくいくと出ていますよ」
礼音(レオン)「これで確実?」
占い師「うふふ!」

〇マンションの共用廊下
  礼音と桃花の
  マンションの廊下
桃花(ももか)「礼音の部屋にDVD置いたままだった。 鍵・・鍵・・・」
  自分のカバンの中を探しながら、礼音の部屋のドアの前に立つと、鍵が変わっていることに気が付いた
桃花(ももか)「あ・・・ 暗証番号式の鍵に変えたって言ってたな」
桃花(ももか)「でも・・・まだ番号聞いてないや」
桃花(ももか)「礼音?私。 礼音の部屋に忘れ物があるんだけど」
桃花(ももか)「暗証番号聞いてもいい?」
礼音(レオン)「1010」
桃花(ももか)「1010って・・・  私の誕生日!覚えやす~い!」
桃花(ももか)「普通、自分の誕生日とか自分の思い入れのある番号とかにしない?」
礼音(レオン)「うん。 俺の好きな女の誕生日」
桃花(ももか)「え?」
桃花(ももか)「礼音の好きな人の誕生日なの?」
礼音(レオン)「そう。10月10日」
桃花(ももか)「それって・・・」
  電話の向こうで礼音 ガッツポーズ
礼音(レオン)(やっと言えた!伝えたぞ!)
  沈黙が続く。
礼音(レオン)「桃花、俺・・・ずっと言えなくて・・・ お前に秘密にしてたんだけど」
桃花(ももか)「礼音。本当に10月10日なの?」
礼音(レオン)「そう」
桃花(ももか)「これで4人目~!」
礼音(レオン)「は?」
桃花(ももか)「私の知り合い、  なぜか同じ誕生日の人が多くって」
桃花(ももか)「ウケる~!」
礼音(レオン)「ええっ!」
桃花(ももか)「それって私が知っている人? 誰?誰?」
礼音(レオン)「・・・」
桃花(ももか)「そっか~。礼音好きな人いたんだ! アンタ、全然言わないから・・・」
桃花(ももか)「秘密主義なのかと思ってた!」
桃花(ももか)「でも、私の見えない所で恋愛してね。 あんまり気分がいいもんではないから」
  カチャ!!
桃花(ももか)「あ!鍵開いた」
桃花(ももか)「そうそう!来週のお休み、一緒に行きたい所あるから時間空けておいて!」
桃花(ももか)「じゃ!」
  桃花、電話を切って礼音の部屋に入った。

〇テレビスタジオ
礼音(レオン)「え?え?」
礼音(レオン)「やっと言えたと思ったのに? 伝わっていない?」

〇整頓された部屋
桃花(ももか)「・・・」

〇占いの館
  数日前・・・
桃花(ももか)「あの~」
占い師「あら!いらっしゃい! アナタの方が、先にいらっしゃったのね。 思った通り!」
桃花(ももか)「え?」
占い師「あなたは優しい方ね。 気が付いていないフリ・・・ してますよね?」
桃花(ももか)「え?・・・フリ・・というか・・・」
占い師「もし、困った事があったら・・・ 『4人目だわ~』 って言っておきなさい」
桃花(ももか)「え?」
占い師「きっと誰も傷付かず、ひとまず何とかなりますよ」
占い師「大丈夫。 どの道お二人はうまくいくから!」
占い師「それまでもう少しの間 アナタの「秘密」上手く隠せますよ」

〇占いの館
桃花(ももか)「うまくいくかな。もう少しなんだけど」
占い師「あら・・・」
桃花(ももか)「小さな頃に教えて貰ったことで・・・ その時決めた事なんです」
占い師「あらまぁ・・・。楽しみですね。 また困ったことがあったら是非!」
  桃花は、占いの館を後にした。
占い師「うふふ。今の方がここにいらっしゃるのは3回目ね」
占い師「ああ・・・あれを使ったのね。 きっと大丈夫!」
  占い師は七色に輝く玉を眺めながらつぶやいた。

〇山中の川
  礼音と桃花の思い出の山
礼音(レオン)「懐かしいなぁ」

〇木の上
桃花(ももか)「懐かしいわね~ここでよく遊んだわね~」
礼音(レオン)「あれ?この木」
桃花(ももか)「覚えてる?」
「タイムカプセルの木!」
礼音(レオン)「これ、桃花の・・・? 俺宛ての手紙?」
  れおんへ
  
  大人になってもずっと一緒にいたい
  れおん 大好き
  
  ももか
礼音(レオン)「これ・・・」
桃花(ももか)「まあ・・・そういう事よ」
礼音(レオン)「え?えーーーっ!?」
礼音(レオン)「そんな素振り1ミリも無かったよね?」
桃花(ももか)「そうかな?」
礼音(レオン)「この間電話で伝えたのに、スルーだったよね!」
礼音(レオン)「恋愛は見えない所でしろ とか、言ってたよね!」
桃花(ももか)「これが、一番いいと思ったの! ずーっとこうやって伝えようと決めてたの!」
桃花(ももか)「礼音、昔からモテててたから・・・」
礼音(レオン)「・・・」
桃花(ももか)「で?礼音は何をタイムカプセルに入れてたの?」
  ゆびわ 引きかえけん
  
  ももか だけつかえるよ
  
  礼音
桃花(ももか)「プッ!! 何これ?」
桃花(ももか)「汚ったない字」
礼音(レオン)「こんなの作ったの?俺?」
  二人は顔を見合わせて笑った
礼音(レオン)「まあ・・・俺もそう言うこと」
桃花(ももか)「知ってる。この間電話で聞いたし。 前から何となくね」
礼音(レオン)「知っててあの態度?なんだよそれ」
桃花(ももか)「ところで、この券まだ使えるの? 高いの・・・買って貰おうかな」
  二人はまた顔を見合わせて笑った
  P.S 
  私の最強ラッキーアイテムは
  タイムカプセル 
  よく当たる占いで教えてもらった!
  絶対にうまくいきますように!
  今日は10月10日 
  桃花の誕生日、特別な数字の日。
  あの占い師さんのお蔭で
  うまくいったのかな?
  それとも、そんなの関係ない・・・
  のかな?

コメント

  • ふたりはこんなに長い間想いあっていたんですね。ゆびわひきかえけんがでてきたのが可愛くて、ほっこりした気分になりました。当時あげようと思っていたゆびわよりきっと高くて、もっと特別なゆびわになりますね。

  • 占い師は全てお見通しだった…?
    しかし子供の頃からだいぶロマンチックなませたことをしますね…なんだか読んでて恥ずかしくなってしまいました笑

  • こんな幼馴染ほんと羨ましいです!昔からお互いに一途に想い合っていたなんて、素敵すぎですね。
    きっとこれからもずっとこんな二人でたるんだと思います。

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