エターナル・ラブレター

るか

エターナル・ラブレター(脚本)

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〇女の子の一人部屋
凪「どうかな?」
  今日は篠原くんと初デート💕
奈美「すごく可愛いよ💕」
  このワンピースは
  8歳年上の姉、奈美に貸してもらった
  こんな可愛い服持ってるなんてビックリ!!
凪「奈美も着てみてよ!!」
奈美「ムリ💦 ────あ! そうだ!!」
奈美「これも借りる?」
凪「いい! 行ってきます!!」

〇通学路
凪「もう びっくりした・・・」
  奈美は昔から
  オシャレに無関心
凪(それなのに ピアス!?)
  いつもダサ服のくせに・・・
篠原「早かったね さあ、行こうか!」
凪「誰ですか?」
篠原「篠原だよ しーのーはーら!!」
凪「え!? 本当に篠原くん?」
篠原「だから、そうだってば!! 変なヤツ・・・」

〇田舎の学校
  私が毎日会ってる
  篠原くんはこうなのに・・・

〇通学路
凪(全然別人なんですけど!!)
凪「あの!! 人違いだと思います!!」
篠原「うるさい!! 行くぞ!!」
凪(なんか、性格も変わっちゃってる!!)

〇映画館の座席
  無理矢理ひっぱられて来たのは映画館
  知らない人と長いこと隣なんて
  苦痛でしかないのに・・・
篠原「ほら、ドリンク」
凪「あ、ありがとうございます💦」
篠原「ポップコーンは、一緒に食べような♪」
凪「あ、はい・・・」
凪(気まずすぎるぅ・・・)

〇電脳空間
  映画は隣が気になりすぎて
  内容が全然入ってこない・・・

〇映画館の座席
  チラリと横を見ると
  彼は静かに泣いていた・・・
  なぜか胸がドキドキする・・・
凪(なんで!? ありえない!! こんな強引なヤツに・・・ でも・・・)
凪「よかったら・・・どうぞ」
  驚いたようだったが
  彼は素直に受け取った
篠原「ありがとな」
  泣き笑いした彼に 胸が高鳴ったままの私
  それを打ち消そうと 必死で
  スクリーンを見つめた・・・

〇テーブル席
  次はカフェに来た
篠原「ハンカチのお礼におごるよ」
凪「気にしないでください!!」
篠原「遠慮すんなって」
凪「でも!!」
凪(おごってもらうなんて・・・)
篠原「はい、お待たせ ミルク、少し多めにしてあるからな」
凪「ありがとうございます💦」
凪(初対面だもん 牛乳ニガテなんて知らないハズだし 困ったなぁ・・・)
篠原「どうした? 映画の時もだし やっぱり、俺とじゃ面白くないんだろ?」
凪「そんなんじゃなくて苦手なんです 牛乳」
凪(買ってもらってるのに 悪いことしちゃった)
篠原「ごめん・・・ 聞かなかった俺が悪い こっちはノーミルクだから 交換してやるよ ほら・・・」
凪「あ・・・りがと・・・」
篠原「どういたしまして」
  それから色んな話をした
  好きな音楽、好きな本、ハマってること
  お互いネコの写真みて盛り上がって
  ものすごく楽しかった・・・

〇見晴らしのいい公園
  カフェを後にしてからは
  一緒に公園を散歩
  すごく強引で
  イヤなヤツだと思っていたけど・・・
  隣にいるだけで
  すごく温かく感じる・・・
  外見も性格も正反対
  それでも 彼は・・・
  篠原くんなのかもしれない・・・
篠原「あそこ、座ろうぜ」
凪「わぁ・・・すごく綺麗・・・」
篠原「一緒に見られてよかった」
凪「私も・・・」
篠原「こんな俺・・・ 受け入れてくれて ありがとな」
凪「そんな・・・ 私こそ ごめんなさい 朝のこと・・・」
篠原「気にしてない やっぱり お前はいいヤツだ」
  受け入れてはいけないはずなのに・・・
  受け入れたい自分がいた
凪「また 一緒にここに来たいな・・・」
篠原「当然!! 何度でも連れてきてやるよ」
凪「うん・・・」
篠原「手 出して」
  彼はポケットから取り出すと
  私の手のひらの上に優しく置いた
凪「え? これって!?」
篠原「お前に似合いそうだったから・・・ 気にすんな!! 安物だからな!!」
凪(姉さんのピアスがなんでここに!?)
  ────その時
  私は彼に・・・

〇白
  思いきり
  突き飛ばされた!!

〇血しぶき
  大きなブレーキ音に続く
  鈍い音・・・
  目の前に
  篠原さんが
  血を流し・・・倒れていた・・・
  車はひっくり返っている
  事故だ・・・
「篠原さんっ!!!!」
  彼は 何かを伝えようと
  口を必死で動かした
  な・・・み・・・

〇通学路
篠原「凪!!!!」
凪「篠原さん!!」
  力強く抱きしめられた
篠原「こんなに泣いて どうしたんだよ 僕ならここにいる・・・」
凪「篠原くん!? 今、ここに 人が倒れてて・・・ ここは?」
篠原「誰もいないよ 遅刻した僕が悪かった・・・ごめん」
凪「篠原くん、一緒に来て!!」
  私たちは走り出した

〇飾りの多い玄関
凪「奈美!!」
  私は玄関で 奈美に抱きつくと
  大声をあげて泣いた・・・
奈美「どうしたの? よしよし・・・」
凪「奈美・・・ 篠原さんが・・・」
奈美「篠原さん!?」
  私は泣きながら頷いた
篠原「奈美さん!?」
奈美「翔くん?」
篠原「こんにちは ご無沙汰しています」
凪「2人は知り合いなの!?」
奈美「そう 何度か会ってるの・・・ 大きくなったね 翔くん」
篠原「ありがとうございます そっか・・・凪のお姉さんか・・・」
凪「どういうこと!?」

〇空
  篠原さんは
  篠原くんのお兄さんだった・・・
  8年前 奈美とデートした日
  彼は奈美を車からかばって
  亡くなってしまった・・・

〇飾りの多い玄関
奈美「ごめんね 翔くん 私のせいで・・・」
  奈美は泣き崩れた
篠原「奈美さんのせいじゃない!!」

〇墓石
篠原「ここだよ」
  私たちは 篠原さんのお墓に来た
  奈美はずっと泣いていた・・・
篠原「兄さん 1番会いたい人 連れてきたよ」
  三人で手を合わせた
  不思議な温かさを感じた・・・
凪「そういえば 篠原さんが最後に私に 奈美って言ってたの!」
奈美「本当!?」
凪「このワンピースが記憶してたんだね 2人の時間を・・・」
奈美「ありがと・・・ ありがとう・・・」
篠原「兄さん 僕には何も残さなかったのに」
凪「え・・・うそ!?」
篠原「冗談だよ」

〇空
  三人の笑い声が空高く舞った
奈美「私、今度そのワンピ着てみる」
凪「うん!!」

コメント

  • 切なすぎる。。。でも最後は笑顔でよかった。

  • 素敵な物語ですね。
    最後まで読んだら、題名の意味がわかりましたよ。
    るかさーん!Twitter のにゃこです!
    あっちに感想書こうとしてたけど、やっぱりアプリダウンロードして、おめでとうがしたくて。
    おめでとうございます🎊
    ほんと、そう言いたくて。るかさん、可愛いランチ川柳の方は、この素敵な物語がかける人なんだ!うん、納得した。おめでとう。素敵な物語を、読ませて貰い感謝です!

  • とっても素敵なお話でした。まさかの兄弟繋がりなんて!
    お姉さんはなんとなく感じ取っていたのでしょうか。
    またおしゃれして、いい恋愛してほしいです。

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