幕間・つばさの場合(脚本)
〇可愛い弁当屋
長谷川つばさ「あのっ、フクさん! 来週の土曜日、お休みいただいてもいいですか?」
フクさん「来週ね いいけど、用事かい?」
長谷川つばさ「はい! 大事な用事なんです」
フクさん「ほほう・・・ もしかして、陽介さんとデートかい?」
長谷川つばさ「えっ!? フ、フクさん、どうして陽介さんのことを?」
フクさん「どうしても何も、つばさちゃんがよく話してくれるじゃない!」
フクさん「お隣さんで、良い人なんでしょう? この前も来てたし」
長谷川つばさ「そ、そんなに話してましたかねえ・・・」
フクさんが覚えてくれちゃうほど、陽介さんのこと話してたかな。
なんだかちょっと恥ずかしいや。
フクさん「それで、デートなのかい?」
長谷川つばさ「そ! そんなんじゃないんですけど!!」
長谷川つばさ「でも、陽介さんとお出かけなんです」
長谷川つばさ「あ、フクさんに頂いた遊園地の割引券! 使わせてもらって、遊園地に行きます」
フクさん「へえ・・・ふっふっふ、いいねえいいねえ 楽しんできなさいな」
フクさん「ああそうだ つばさちゃん、だいぶからあげ揚げるのもうまくなったからねえ」
フクさん「お弁当でも作って 持って行ってあげたらどうだい?」
長谷川つばさ「それは・・・素敵ですね!」
長谷川つばさ「ゲンさんのからあげに勝てる気はしませんけど・・・ 私なりにがんばってみます!」
フクさん「その調子だよ! それじゃあ、来週まではちょっと多めに厨房の手伝いに入ってもらおうかね」
フクさん「お父さーん! いいよね!?」
ゲンさん「あいよー」
長谷川つばさ「フクさん、ゲンさん・・・ ありがとうございます!」
フクさん「ふふふ、いいのいいの! さあつばさちゃん、今日も掃除から頼めるかい?」
長谷川つばさ「はい! 今日もよろしくお願いします!」
長谷川つばさ「よぉし・・・」
長谷川つばさ「がんばるぞっ」
来週の土曜日。
絶対楽しいお出かけにしてみせるんだ。
まずは今日の仕事から!