好きバレしてたらよかったのか?

るか

8 トライは突然(脚本)

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〇教室
  夕暮れの教室──
  男の横には
  ブラウスをはだけた可憐な──

〇幻想空間
  男!?
力丸「セナ・・・好きだよ」
セナ「オレなんか・・・とっくの昔から」
力丸「違うよ・・・俺の方がセナのコト ずーっと愛してる」
セナ「オレの方が・・・って 近いって!! 力丸っ!!」
力丸「どうしたい?」
セナ「そりゃ・・・まあ・・・」
セナ「・・・・・・抱」
セナ「うっせーなぁ!!!!」
セナ「今・・・いいとこなんだってば!!」

〇本棚のある部屋
セナ「ウワッ!!!! 夢かよ!?」
セナ「あちゃー マジで? マジでー?」
セナ「ナニ見ちゃってんの? オレのバカバカバカ!!!!」

〇まっすぐの廊下
  初恋は幼稚園の時──
セナ(あの頃は黒歴史なんだよな・・・)
セナ(かわいい物好きの母さんのせいで)
セナ(妹と同じ格好させられてた・・・)
セナ(そんな時に会ったのはコイツだ)

〇幼稚園
  いつも1人で本ばかり読んでた──
  ちょっかい出しても泣きも怒りもしない
  誰とも話そうとしない──
  そんなヤツが・・・
  絵本を読んで泣いてたことがあった・・・
セナ「大丈夫?」
力丸「!!」
セナ「あ!! 待ってよ!!!!」
  アイツは一目散に逃げた
  絵本を残して
  その日は残された絵本を読んで
  オレも泣いた・・・

〇まっすぐの廊下
セナ(あれからなんだよ・・・ オレの本好きは)
女の子「オハヨ!! セナ!!」
セナ「ああ・・・オハヨ・・・」
女の子「どうしたの? 元気なさげ」
セナ「そんな日もあるさ」
女の子「わかった 本命にフラれたってウワサ マジだったんだ!!」
セナ「ちげーよっ!!!!」
女の子「ドンマイ キャハハ・・・」
セナ「ったく・・・」
セナ「からかいやがって!!」
美紅「セナ!? こんな早くどうしたの?」
セナ「ああ・・・ヤなヤツに朝から会っちまったな」
美紅「お互いさまでしょ?」
セナ「お前さ・・・なんでフツーに話しかけてくんの?」
美紅「あれ? 許してくれたんじゃないんだ?」
セナ「許すわけねーだろ!?」
美紅「おっはー 力丸!!」
セナ「う、う、うわっ!!!!」
力丸「眠いな・・・」
美紅「何ビクついてんのよ、セナ?」
セナ「ま、まだ心の準備が!!」
美紅「ちょっと? セナ?」
力丸「あ、美紅・・・ おはよ」
美紅「いいかげん 目を覚ませっ!!」

〇教室
セナ「ゼェ・・・ゼェ・・・ なんだあれは!? 心臓がもたねぇ」

〇幻想空間
  ※セナの脳内ヴィジョンをお届けします
力丸「んー もうまだ 眠たいのにぃ・・・」
力丸「セナ── 一緒に寝よっ💕」
  妄想に突入しましたので
  強制終了します

〇教室
セナ「ぬぁああ!!!!!!」
セナ「スッゲェ 破壊力!! めたくそカワイイじゃん!!」
女の子「セナが叫んでるよ!! ヤバくない?」
女の子「カワイイって誰のこと?」
セナ「ハハッ ここにいるみんなのコト」
女の子「またまた ジョークばっかり フフフ・・・」
女の子「本命さんとお幸せに💕」
セナ「だから、ちげーって!!」
セナ(とか言いつつも 頭ん中は力丸でいっぱいだ・・・)

〇学食
  認めよう・・・
  自分の気持ちを認めるとしてもだ
美紅「今日、何食べる?」
力丸「美紅は何食べたい?」
  目の前にいるコイツらのマイペースさに
  腹が立つ!!
美紅「唐揚げにしようかな・・・」
力丸「ざるそば・・・いいな」
美紅「いい!! いい!! はんぶんこしよ?」
力丸「そうするか」
  オイオイ、オレの前でイチャつくなって!!!!
美紅「あれ? セナ?」
力丸「気のせいだろ?」
美紅「そう? ヤな視線したんだけど・・・」
  危なかった──
  もうすぐでバレるとこだった
  ・・・・・・?
  なんで逃げ回るんだ?
  オレ・・・

〇幻想空間
力丸「セナ・・・ なんかあったのか?」
  いやいや マズイだろ・・・
力丸「セナ? ギュッてする?」

〇学食
女の子「キャ──ッ!!」
生徒たち「おーい!! 大変だ!!」
生徒たち「鼻血出した生徒が倒れてるぞ!!」
美紅「ん?」
力丸「どうした?」
美紅「なんか・・・向こうの方で人が倒れたみたい」
力丸「そんなに腹減ってたのか?」
美紅「まさか!! もうすぐテストだから寝てないとか?」
力丸「テストだったら 尚更寝るべきだ」
美紅「はあぁ? 寝てたら勉強時間ないでしょ?」
力丸「自業自得 普段からしないからだ」
美紅「ホント・・・あんたのそういう態度 イヤミよね」
力丸「ざるそば 食べないつもりか?」
美紅「待って待って!! 食べるって!!」

〇警察署の医務室
セナ「・・・んっ 頭・・・痛っ・・・」
保険医「セナくん、久しぶりじゃない?」
セナ「あ・・・先生・・・ オレ・・・なんでココに・・・」
保険医「食堂で倒れたみたい 働きすぎじゃないの?」
セナ「そんなコトないっスよ・・・」
保険医「ね、久しぶりの2人きりなんだから しよう? ねぇ・・・いいでしょ?」
セナ「まあまあ、落ち着いて先生・・・」
セナ「それにオレ・・・アレ持ってないし・・・」
保険医「私が持ってるわよ?」
セナ「いや・・・でも授業行かねぇーと・・・」
保険医「ほらほら・・・シたくなーれ シたくなーれ」
セナ「ったく・・・しょうがねぇな・・・」
セナ「一回だけだぞ!!」
保険医「やだ・・・ 私、満足できるかしら?」

〇教室
美紅「はーっ お腹いっぱい!!」
力丸「俺の唐揚げも全部食べたもんな!!」
美紅「いやぁ 最近食べても食べても満腹感ないんだなぁ・・・」
美紅「成長期?」
力丸「遅っ!!」
女の子「ねぇねぇ おかみく!! セナが倒れて保健室だって」
美紅「あちゃー 無理してんな・・・やっぱり」
力丸(倒れた?)
美紅「あ!! ちょっと力丸!!」

〇まっすぐの廊下
  保健室の前に来た──
力丸「いやいや・・・俺が行ってどうする?」

〇幼稚園
セナ「あたしがずっと友達でいてあげる!!」
  俺が一目惚れしたこの少女は・・・
  鷹野セナだった
  自分が好きなのは
  美紅?
  それともセナ?

〇まっすぐの廊下
保険医「やぁぁん💕 そんなのヤメてぇ・・・」
セナ「なに言ってんだ? コレがいいんだろ?」
保険医「んもぅ・・・イジワルぅ・・・」
力丸(な、な、何やってるんだ? 鷹野たちは!?)
保険医「ヤダヤダ!! あああっ!!!!!!」
力丸(これって・・・)
美紅「ちょっと! 置いていかないでよ!!」
力丸「美紅、来るな!!!!」
美紅「なんでよ?」
保険医「やん・・・やん・・・ソコ・・・ も・・・」
美紅「アイツら・・・また!!!!」
力丸「おい!! 邪魔するな!!」
美紅「ははーん 力丸、顔真っ赤!!」
力丸「バカ!! コレはただ・・・」

〇警察署の医務室
美紅「あたし抜きでやるとは いい度胸ね!!」
美紅「混ぜなさい!!」
保険医「美紅ちゃん!!」
セナ「まーた 変なの来た」
美紅「花札王はあたしよ!!!!」
保険医「美紅ちゃんがいたら 全然勝てないのよ・・・」
セナ「まあな 人から巻き上げるのは得意だもんな!!」
美紅「うるさいっ!!」
力丸「ははっ・・・花札だったのか🎴」
セナ「り、り、り、力丸っ!!」
美紅「力丸ってば、すごい勘違いしててさ」
力丸「美紅、言うなよ!」
美紅「あんたと先生が」
  美紅がセナの耳元で囁いた──
力丸「ち、違うからな!!!!!!」
美紅「あ!! ちょっと力丸!!」
セナ「で? アイツ、何勘違いしてたんだよ? 教えろって!!」
美紅「秘密ーっ」
セナ「なんだ? アイツ・・・」
保険医「兄妹仲良くやってるみたいじゃない?」
セナ「ああ・・・まあな」
保険医「美紅ちゃんが元気になったと思ったら セナが入院がちになってたもんね・・・」
セナ「ソレ昔のコトだろ?叔母さん・・・」
保険医「ちょっと、ココでは先生でしょ?」
セナ「はいはーい」
保険医「それで・・・力丸くん、美紅にとられたって大泣きしてたもんね」
保険医「懐かしいな・・・」
セナ「オレさ・・・やっばり・・・」
セナ「ごめん・・・また今度付き合うから」
保険医「あ!! ちょっと!? んもう!!!! ま、負けてたからいっか♪」
  つづく

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