白の都

アシア

エピローグ 国家機密(脚本)

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〇ボロい校舎

〇大広間
ダフィー「もう入学して1年経つんだね・・・」
キリエ「速かったねぇ」
キリエ「来年は専門過程だよ」
ダフィー「頑張らないとね」
キリエ「本当に・・・」
キリエ「そういえばケルが入学するんだよね?」
ダフィー「うん、そのはずだよ?」
ダフィー「どこにいるんだろ?」
キリエ「・・・近くには居ないみたいだけど」
キリエ「あ、もしかして主席入学で挨拶するとか?」
ダフィー「そうなのかな?」
ダフィー「何にも聞いてないけど・・・」
キリエ「あー、でもそういえば今年は皇太女殿下が成績はトップだったらしいよ?」
ダフィー「あ、そうか」
ダフィー「そういえば王女様も入学するんだっけ?」
キリエ「・・・そういえば、って」
キリエ「以外に肝が座ってるね、ダフィー」
キリエ「私はそっちの方が不安なんだけど・・・」
ダフィー「・・・え、と」
ダフィー「そんなに怖い人なの?」
キリエ「・・・いや、まったく分からない」
キリエ「今までほとんど姿を現した事が無いんだ」
キリエ「式典の時に遠目から見たことがある位だよ」
ダフィー「・・・っと」
キリエ「始まるね」
アナウンス「ただ今より、グレイス王立学園の入学式を開演いたします」
アナウンス「開幕に先立ち、入学試験主席のミケラノヴァ・ラントシュタイナー皇太女殿下よりご挨拶を頂きます」
ダフィー「・・・あの人が」
キリエ「・・・ついに」
ダフィー「・・・?」
キリエ「・・・え?」

〇大広間
ケル「ただいまご紹介に預かりました、ミケラノヴァ・ラントシュタイナーと申します」

〇大広間
「──!?」

〇ボロい校舎
ケル「・・・ふぅ、やっと終わったぁ」
ダフィー「あの、ケ・・・ミケラノヴァ様!?」
ダフィー「え、いや、本当にどういう!?」
ケル「・・・あー」
ケル「と、とりあえずそのミケラノヴァ様っての止めて欲しいなぁ・・・」
ダフィー「え、だ、だって、王族だなんて一言も!?」
ケル「・・・い、言ってなかったっけ?」
ダフィー「聞いてないよ!?」
ケル「だ、だよねぇ・・・」
ダフィー「え、えと、今後はじゃあ・・・」
ケル「ま、待って!?」
ケル「お、お願いだからケルで!!」
ケル「あと口調もいつもので!!」
ケル「・・・お願い、ダフィー」
ダフィー「・・・ケル」
ケル「隠してたのは悪かったけど、こうでもしないとダフィー達会ってくれなくなりそうだったから・・・」
ダフィー「・・・分かった」
ケル「ダフィー!?」
ダフィー「とりあえず努力はするよ」
ダフィー「キリエにも伝えとく」
ケル「ありがとう、ダフィー!!」
ダフィー「けど本当にビックリしたんだからね・・・」
ケル「・・・それは本当にごめんなさい」
ケル「なかなか言い出せなくて・・・」
ダフィー「・・・というかよく私と会えてたね?」
ダフィー「普通私みたいなのに会うのは駄目なんじゃない?」
ケル「それは何故かお母様の許可がおりて・・・」
ルセラン「貴方がダフネね?」
ダフィー「──!?」
ケル「お母様!?」
ダフィー「じょ、女王陛下におかれましては、ご、ご機嫌うるわしく──」
ルセラン「あら、そう畏まらなくてもよいのよ、ダフネ」
ルセラン「なんなら、いつものように叔母様と言ってちょうだいな」
ダフィー「──え?」
ダフィー「もしかして、・・・ナフタル叔母様!?」
ダフィー「え!? いや、え!? ど、どういう事!?」
ケル「え、お母様とダフィー、知り合いなの!?」
「どうなってるの!?」
ルセラン「ふふっ」
ルセラン「それは国家機密というものです」
「?」
ルセラン「ふふっ、ルイス 大成功よ」

〇暖炉のある小屋
ルイス「さて、そろそろルセランが種明かしをした頃合いかしら」
ルイス「・・・ありがとう、ルセラン」
ルイス「貴方はあの時の言葉通り、立派な女王になってくれたわ」

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