睡恋

うさまる

エピソード1(脚本)

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〇大きい交差点
  交差点に向かって車が走ってくる・・・・・・

〇車内
  男性が運転し、助手席には女性が乗っている。二人は楽しく会話しているようだ。
  いつしか男性は女性の手を握り、二人は視線を交わす。

〇車内
  と、男が注意をそらした瞬間、突然目の前に車が現れる──!!

〇車内

〇部屋のベッド
  マンションの寝室。湖池 雪(こいけ ゆき)(29)がうっすらと目を開ける。
  雪の横には夫・秋典(あきのり)(34)が背を向けて寝ている。

〇明るいリビング
  秋典は出勤の準備をしている。
  雪は新しい口紅を取り出し・・・
  少し見つめて、鏡の前で唇に差す。
湖池 秋典「あの交差点でまた事故があったんだってさ」
湖池 雪「あそこでしょ、知ってる、私も出勤の時通るからさ、もう細心の注意で気を付けてるんだけど、やっぱ危ないのよねえ」
湖池 秋典「なあ、パートしてもらうのは助かるんだけどさ、別にあそこじゃなくてもいいんじゃないか、近くの、ほら、ダディマーケットとかさ」
湖池 雪「いや、でも、私も今まであそこで働いていて、やっぱり居心地もいいし、慣れてるしさ」
湖池 秋典「そんなこと言ったって、事故起こしたら何もならないだろう」
湖池 雪「それはそうなんだけど・・・・・・大丈夫よ」
湖池 秋典「俺はさ、別に君が働くことや、職場についてどうこう言ってるんじゃないんだからね、ただ安全でいてほしいから言ってるんだからね」
湖池 雪「わかってるってば、コロナでも続けさせてくれたのは感謝してるし、そんな風には思ってないよ」
湖池 秋典「あ、そういえば、それで控えてたジムなんだけど、再開しようと思って」
湖池 雪「え、ああ、いいんじゃない、だんだん規制も解かれてきてるし、私も行こうかな」
湖池 秋典「あのジムさ、今度新しくパルクール教室とか色々やるみたいでさ、このコロナ禍でもよくやってるみたいよ」
湖池 雪「へえ、パルクール、子どもにも人気らしいもんね、どんな時でもやっぱり教育にはかけるものよね」
湖池 秋典「うん、あそこの経営者がお母さんみたいなんだよね、中学生くらいの子どもが2人いるって言ってたかな」
湖池 雪「へえ、そうなんだ」
湖池 秋典「ジムで一緒の人から聞いたんだけど、それでかなりのやり手みたいで、他にもアパレルとかサロンとかもやってるみたい」

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コメント

  • 雪のモノローグの内容は、既婚者ならばみんな多かれ少なかれ感じていることかもしれません。主人公は雪のようですが、秋典の心の声も聞いてみたいですね。

  • 私も既婚者なので、主人公の揺れ動く心情に共感できます。結婚するまでの過程がそれほど難しくなかったカップルなのかもしれませんね。恋愛時期が過ぎれば、よりよい関係を続けるためにはお互いが刺激を与えあう必要があるかもしれませんね。自身の結婚生活を振り返っています・・・!

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