異世界でハーレム作るつもりだったのにゴーレム作ることになった

maru_tnm

第4話:ここ、どこなんだよー!?(脚本)

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〇バスの中
カナ「えっ?」
  気がつくと、バスはゆっくり登り坂を走っていた。
  さっきまでの激しい雨はウソのように上がり、外はまぶしいくらい明るい。
カナ「やっばい! 寝過ごした!」
  とっさにスマホを見る。
  三時半を少し回ったところ。
  え? てことは、まだバスに乗って十分しか経ってない?
  もっと寝てたような気もするけど。
  もしそんな寝てないなら、うちの停留所まではもう少しのはず。
  でも・・・。
カナ「どこだ、ここ・・・・・・?」
  どっちを見ても、家が一軒もない。
  帰りのバスは、ファミレスの交差点を曲がった後、ずっと住宅地をぬけて走るはずだ。
  どしゃ降りの中のファミレスは、たしかに見た覚えがある。
  でも、窓の外には、家どころか建物もまったくない、見知らぬ風景が広がっていた。
  こんな場所、通るはずがない。
  ひょっとして、路線、間違えた?
  それもないな。高校前のバス停を通るのは、この路線だけだ。
  とにかく、運転手に聞いてみよう。
カナ「あ、あのう!」
  席を立つと、バスは下り坂にさしかかった。かなりのスピードで走っている。
バス運転手「バスが停止するまで、席をお立ちにならないで下さい!」
  すかさず運転手に注意される。
カナ「すいません! どこですか、ここ?」
バス運転手「走行中は運転手に話しかけないで下さい!」
  ですよねー。なーんか、感じ悪ぅ。
  しかたなく吊り革につかまった。とにかく降ろしてもらおうと、下車を知らせるブザーを鳴らす。
  こんなところで降ろされても困るんだけど・・・。
  しばらくするとバスは、坂を下りきったあたりのところで、思いがけず停車した。
バス運転手「終点です」
  はい?
  イヤイヤイヤ、それはねーだろ。
  終点は、バス会社の営業所だ。こんな殺風景な場所のはずない。
カナ「ここって、どこですか?」
カナ「私、乗り過ごしちゃったみたいで・・・」
バス運転手「終点ですよ」
  ケンカ売ってんのか、こいつ。
カナ「じゃあ、折り返し運転ですよね? すぐ出ますか?」
バス運転手「いえ、この車は回送になります」
バス運転手「ご乗車いただくことはできません」
カナ「ええ、じゃあ、どうしたら?」
バス運転手「すいませんね。私に聞かれても、答えられないんで・・・」
  運転手は、バス会社の問い合わせ先を印刷した小さな紙きれを手渡した。
  ここに電話しろと?
  しぶしぶバスを降りると、運転手はさっさとドアを閉めて出発した。
  絶対に後で苦情言ってやる!
カナ「てゆうか、ここ、どこなんだよー!?」

次のエピソード:第5話:異世界へようこそ!

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