乱痴気に吠えろ

あとら

3話 メリーさん(脚本)

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〇新橋駅前
女子中学生「蘭丸くん、好きです!! 付き合ってください!!」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「俺は君の事嫌いだから無理。 男なら他を漁ってくれる?」
女子中学生「そ、そんな!!」
神代 ことり(かみしろ ことり)「あのバカ、なんて酷い事を言うの!? 今日という今日は絶対に許さないわよ!!」

〇整頓された部屋
神代 ことり(かみしろ ことり)「勇気を出して告白してきてくれた女の子に、あんな言い草はないでしょーが!!」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「変に希望を持たせる言い方より、 ハッキリ言ってやった方が良いだろ」
神代 ことり(かみしろ ことり)「言い方ってものがあるでしょーが!! アンタはもっと人に思いやりの気持ちを持って行動しなさい!!」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「・・・・・・思いに気付いて無い奴が思いやりを語んなよ」
神代 ことり(かみしろ ことり)「えっ?」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「電話が来たから、 とっとと出て行ってくれる?」

〇部屋の前
神代 ことり(かみしろ ことり)「なんなの、アイツ。 いきなりあんな事を言うなんて」
神代 ことり(かみしろ ことり)「うーん・・・・・・」
神代 ことり(かみしろ ことり)「あぁ見えてもまだ十四歳の男の子だからね。 いちいち気にしていたらキリがないか」
神代 ことり(かみしろ ことり)「って、いけない!!そんな事より、 今日はお兄ちゃんが帰ってくる日だったわ!!」
神代 ことり(かみしろ ことり)「大好物のオムライスを作って、 お兄ちゃんを驚かせちゃおーっと♪」

〇女性の部屋
神代 ことり(かみしろ ことり)「うぅん・・・・・・。 こんな時間に一体ダレよ・・・・・・?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「ただいま、おねむの時間です。発信音の後、この電話は自動的に発信終了となります」
  もしもし、私、メリーさん

  今、ゴミ捨て場にいるの

〇生徒会室
和泉 輝夜(いずみ てるや)「メリーさんからの電話とか、 また古典的な怪談だね」
神代 ことり(かみしろ ことり)「妖力の元を探ってみたんですけど、妖力を感じられなかったので、ただのイタ電かなとは思っています」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ことりちゃんは、まだまだトーシロだね。 俺がいるじゃないか」
神代 ことり(かみしろ ことり)「あっ・・・・・・!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「怪異だって様々な奴等がいる」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「恐らくメリーさんは俺と同じタイプだ」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「妖力の元なんて辿れる訳がないだろ」
神代 ことり(かみしろ ことり)「その理屈で言うと、 会長は今は何もするなって言いたい訳ですね」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ご明察♪」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「という訳で三日後、 ことりちゃんの家でお泊まり会しようね❤︎」
神代 ことり(かみしろ ことり)「なっ・・・・・・」

〇名門の学校
  なんですと!!!!!!

〇スーパーの店内
神代 ことり(かみしろ ことり)「高校生活初めてのお泊まり会が、 まさか会長とだなんて・・・・・・」
神代 ことり(かみしろ ことり)「えーん。高校に入れば女友達が出来るって聞いたけど、そんなの都市伝説だったんだー!!」
美空 海莉(みそら かいり)「ことりちゃん、学生証落としましたよ♪」
神代 ことり(かみしろ ことり)「あわわ!! 拾ってくれてありがとうございます!!」
美空 海莉(みそら かいり)「や〜ん、めちゃくちゃ可愛い〜❤︎ やっぱりボスの言った通りだね〜❤︎」
神代 ことり(かみしろ ことり)「はぁ・・・・・・」
美空 海莉(みそら かいり)「女の子は存在するだけで可愛いけど、 一番可愛い瞬間はやっぱり・・・・・・」

美空 海莉(みそら かいり)「フラれて落ち込んでいる姿よね❤︎」

〇スーパーの店内
神代 ことり(かみしろ ことり)「・・・・・・」
美空 海莉(みそら かいり)「それじゃあ私、 待ち合わせしているからそろそろ行くね」
美空 海莉(みそら かいり)「またね、ことりちゃん❤︎」
神代 ことり(かみしろ ことり)「・・・・・・お兄ちゃんが、友達は選べと言った理由がよく分かった気がする」
神代 ことり(かみしろ ことり)「あの人の事は忘れて、さっさと夕食の買い出しを済ませよう・・・・・・」

〇おしゃれなリビングダイニング
  お泊まり会当日
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ここが、ことりちゃんの家かぁ」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「さて、ことりちゃんのアレやコレやの秘密を暴いて行っちゃいましょうかねっと・・・・・・」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「あんぎゃっ!?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「変な事したら殴りますからね!! 大人しくしていてくださいよ!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「もう殴っているけど、 これはこれでご褒美かも♪」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「姉さん、帰ってきてんの?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「ちょっと!!アンタ何してんのよ!!」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「シャワー浴びてただけなのに、 何で怒られなきゃいけないわけ?」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「なんだこのイケメンは!! まるで俺が愛用しているブランドの専属モデルにそっくりだな!?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「その通りなのでスルーさせてくださいね」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「・・・・・・コイツ誰? 姉さんの彼氏?」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「どうも弟さん。君のお姉さんとは清い付き合いをさせていただいております」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「はぁ!?どういう事だよ!?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「会長は余計な事を言わないでください!! 蘭丸は余計な詮索をしない事!!いいね!?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「さっさと私の部屋に行きますよ、会長!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「今日は熱い夜にしようぜ、ことり♪」
神代 ことり(かみしろ ことり)「あんまりベタベタ引っ付くなー!!」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「姉貴・・・・・・嘘だろ・・・・・・?」

〇女性の部屋
和泉 輝夜(いずみ てるや)「いやぁ、持ってきている弁当で薄々は感じていたけれど、やっぱりことりちゃんは料理上手なんだね♪毎日作ってるの?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「ウチは私が毎日夕食を作っているんです。 会長のお口に合って何よりです」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「成る程ね」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「さて、そろそろ本題に入るとしようか」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ことりちゃん、メリーさんからの電話はいつも何時から来るのかな?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「大体2時頃ですね」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ふーん、丑三つ時に電話を掛けてくるなんて、芸が無い奴だな」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「今更だけどさ、電話番号は表示されないの?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「非通知で掛かってきますね」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「まぁ、番号が分かれば苦労はしないか」
神代 ことり(かみしろ ことり)「もしかしてまた今回も、 誰かが融合しているなんて事は・・・・・・」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「大有りだろうね そうなったら・・・・・・」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「迷わず絶を使うんだ ・・・・・・いいね?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「・・・・・・」
神代 ことり(かみしろ ことり)「・・・・・・はい!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「良い返事だ」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「さて、時間まで何して遊ぼうか?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「ゲームして遊びましょ!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「えーん。俺は対象外の男なのね」

〇女性の部屋
和泉 輝夜(いずみ てるや)「いやぁ、 久々にゲームをやると、面白いもんだね」
神代 ことり(かみしろ ことり)「本当に久々ですか? めちゃくちゃ鬼強でしたよ?」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「そういうことりちゃんこそ、ゲーム上手かったよ。普段からしているの?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「はい!!休みが合う日は、お兄ちゃんや蘭丸と一緒にゲームして遊んだりしています・・・・・・」
神代 ことり(かみしろ ことり)「会長!!来ました!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ことりちゃん、電話に出る事は出来るかい?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「はい、勿論です!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「頼もしい限りだ」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「何かあっても俺が必ず君を守り通すからね」
神代 ことり(かみしろ ことり)「・・・・・・ありがとうございます、会長!!」
神代 ことり(かみしろ ことり)「もしもし!!」
  もしもし、私、メリーさん
  今・・・・・・

〇部屋の前
メリーさん「あなたの部屋の前にいるの」

〇女性の部屋
神代 ことり(かみしろ ことり)「覚悟しろ、メリーさん!!」
神代 ことり「・・・・・・キャッ!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「どうした、ことりちゃん!!」

〇部屋の前
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「ことりから離れろ、この軽薄クソ野郎」
神代 ことり(かみしろ ことり)「いやっ、離して、蘭丸!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「この妖力・・・・・・」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「成る程、君がメリーさんの媒体者か」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「ことりに近付く男は皆 八つ裂きにしてやる!!」
メリーさん「ことりの側にいて良い男は僕だけだ 誰にも渡してなるものか」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ことりちゃんに弟を斬らせる訳には行かない」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「媒体者が男なら俺の力でも対応出来る」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「ことりちゃん、 今回の相手は俺に任せて貰っても良いかな?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「でも!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「大丈夫。加減はする」
神代 ことり(かみしろ ことり)「・・・・・・」
神代 ことり(かみしろ ことり)「お願いします!!うちの弟を助けてください!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「りょーかい♪ 特等席でドキドキしながら見てちょーだいね」
メリーさん「なっ、なんだ、この禍々しい程の妖力は!?」
和泉 輝夜「この体って不便なんだよ すぐにお腹は空くし、女の子を変な目で見るようになるし・・・・・・」
和泉 輝夜「でも一つだけ良い事を挙げるとすれば」
メリーさん「まっ、まさか!!」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「女性の怪異は、 吸血鬼には絶対に勝てない」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「まぁ、媒体者も女性なら、そのまま俺の腹の中に収まっちゃうんだけどね」
メリーさん「そういう・・・・・・事か・・・・・・」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「ねえ・・・・・・さん・・・・・・」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「気持ちは分かるけどさ、この世界では兄弟が結ばれる事は絶対に出来ない」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「だけど赤の他人とは違い、 強固な血の絆で結ばれている事も確かだ」
和泉 輝夜(いずみ てるや)「捨てられるって事は無いから、 安心して今はゆっくり休みな」

〇女性の部屋
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「うぅん・・・・・・ なんか、温かい・・・・・・?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「おはよう、体の調子はどう?」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「な、何この状況!?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「何慌てているのよ。私たち姉弟じゃない 小さい頃から、具合が悪かったら膝枕していたでしょ?」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「姉弟か・・・・・・」
神代 ことり(かみしろ ことり)「そうだよ。恋人の様に別れる事は無い、 かけがいのないたった1人の弟だよ」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「・・・・・・」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「姉さん」
神代 ことり(かみしろ ことり)「なぁに?」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「唯一この僕の恋人になれない事を、僕の人生をかけて後悔させてあげる。楽しみにしていなよ?」
神代 ことり(かみしろ ことり)「了解♪お兄ちゃんみたいな人になれるよう頑張ってね♪」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「ハハッ」
神代 蘭丸(かみしろ らんまる)「やっぱり、姉さんは・・・・・・ アイツの事が好きなんだね・・・・・・」

〇貴族の応接間
美空 海莉(みそら かいり)「あちゃ〜。ど〜いうことなの〜?」
???「元気が取り柄のお前がらしくもない声を上げて、どうした、海莉?」
美空 海莉(みそら かいり)「メリーさんがやられちゃったの!!」
???「ほう、メリーさんを払えるとは中々腕の経つ退治屋だな。もしくは吸血鬼といった上位の怪異でも現れたのかな」
???「どちらにしても面白い展開だ」
美空 海莉(みそら かいり)「アタシはちっとも面白くない!! ボスがメリーさんを借りるって言ったから、貸したのにぃ、弁償して!!」
???「そうか、それなら今度はもっと良い怪異の作り方を教えてやろう。お前の望みを叶えてやる、素敵な怪異を・・・・・・」
美空 海莉(みそら かいり)「ほんと!!ありがとう!!」
美空 海莉(みそら かいり)「ボス!!」

コメント

  • 今回も面白かったです🌟
    女性の怪異は吸血鬼に勝てない...はぇー勉強になります🧐

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