社長になってイケメンと交際するのが理想なの

ルーデンス

第六話 セクハラ男(脚本)

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〇事務所
吉田寛「皆さん、チョット仕事の手を休めて注目してください」
吉田寛「こちら、今日から復帰しました吉田翔子さん」
吉田翔子「吉田翔子です、子育ての間は皆様にご迷惑をお掛けしました。またこれから頑張りますのでよろしくお願いします」
吉田寛「それに、新しくデザイナーとしてお越しいただいた佐藤芙美さんです」
佐藤芙美「佐藤芙美と申します。パリコレに向けデザイナーとして皆様を支援してゆきますので宜しくお願い致します」
???「チョット待って下さい」
デザイナー「デザイナーは私一人で十分でしょう?それに社長の娘が急に入るなんて聞いてない・・・横暴ですよ」
佐藤芙美「私は先生に助けてもらえると嬉しですわ」
デザイナー「フン!! 足手まといになるなよ」

〇個人の仕事部屋
川尻未歩「ハイ、」
吉田翔子「失礼します。今日からパリコレグループのコントローラーとして復帰しました吉田翔子です、ご挨拶にお伺いに来ました」
川尻未歩「へぇー、あんたがねぇ・・・それで?何が言いたいの私に」
吉田翔子「私の主人に手を出すのは止めてくださる」
川尻未歩「何言ってるの?言いがかりは止めてよ」
吉田翔子「いくら主人の元カノでも、もう別れたでしょ・・・それに今は私の主人で息子のパパなの」
川尻未歩「私が何をしたですって!?」
吉田翔子「・・・主人のスマホに「匂わせメール」やめてください!!」
川尻未歩「はっはっはっ、冗談だよ、そうむきになる事じゃないだろ」
吉田翔子「冗談では済まないわ・・・」
川尻未歩「ねぇ、少しは反省したかしら?・・・そもそも寛は私のものよ」
吉田翔子「昔の事でしょう・・・」
川尻未歩「あんた生意気ね、寛の子供を生んだ事がそんなに偉い訳?」
吉田翔子「私は家庭を・・・龍平の幸せを守る義務と権利があるわ」
川尻未歩「私達は、どうやら似た者同士だわね」
吉田翔子「ち、違うわ私は寛の子供を産んだけど貴方は中絶したわ」
川尻未歩「言いたいことは分かったから出ていって頂戴」

〇事務所
佐藤芙美「先生のデザイン画をみせてくださる?」
デザイナー「ハイ、」
佐藤芙美「すごっーい!! 流石ですね」
デザイナー「そうですか?」
佐藤芙美「今度のパリコレでも是非先生に助けてもらえると嬉しいんだけどな・・・」
デザイナー「わ、私の助けなんて・・・要らないでしょ」
佐藤芙美「先生のそう言う所、素敵だと思うわ」
デザイナー「何でも聞いてください」
佐藤芙美「よろしくね!先生」
デザイナー「それじゃぁ、今夜二人だけで飲みに行きましょうか」
佐藤芙美「今日? ごめんなさい主人が早く帰宅するので夕食を作らなきゃならないの・・・また今度・・・そうだ、こちらからメールするわね」
吉田翔子「大変ねぇ」
佐藤芙美「まぁ、部下として管理しなきゃならないから・・・あのくらいのおべんちゃらは減るもんでもないわ・・・気は滅入るけど」
吉田翔子「そうだ、私は業務のコントローラーとしてバックアップしますので何か遅滞することがあったら遠慮なく言って下さいね」
佐藤芙美「ありがとうございます」
佐藤芙美「もう・・・あの先生、何か勘違いしてないかしら!」
吉田翔子「如何したんですか?」
佐藤芙美「これは、既読スルーね・・・見る?」
吉田翔子「「俺と旦那とどっちが大切なんだ、今夜飲みに来い」ですって!?・・・何考えてるでしょ全く、会社でナンパすんじゃないよ・・・」

〇屋敷の書斎
川尻悟朗「全く何て事をするんだ・・・自分の行為がセクハラだって分かってるのか?」
デザイナー「私はセクハラをしてません」
久保奨「じゃぁ、社内メールでデザイナーの芙美さんに送ったこの文面は自分ではないと?」
デザイナー「これは、僕に好意を持ってる芙美さんに宛てた恋文メールです」
川尻悟朗「貴様、芙美が俺の娘で既婚者だって知ってるだろう?」
デザイナー「でも、恋愛は個人の自由です」
久保奨「これだけの既読スルーされて恋愛ですとは言えないでしょう?」
デザイナー「仕事が忙しく、読んでないことだってありうるでしょ」
川尻悟朗「お前は、妄想しすぎなんだ」
久保奨「実は芙美さんからセクハラの申し立てが当社のセクハラ・パワハラ対策委員会にありましてね」
デザイナー「う、嘘だ・・・有り得ない芙美さんは僕のことを愛してるんだ・・・芙美さんは僕一人のものです」
久保奨「今後、これ以上彼女にこのような事をすると会社としてペナルティーを出しますよ・・・いいですね」
デザイナー「分かりました」
川尻悟朗「全く、管理がなっとらん・・・誰だ奴の上司は?」
久保奨「・・・未歩専務です」
川尻悟朗「呼んでくれ」
川尻未歩「どうしたの?お父様」
川尻悟朗「会社では社長と呼ぶようにいつも言ってるだろう川尻専務」
川尻未歩「申し訳ございません。社長」
川尻悟朗「君の部下のデザイナーの素行なんだがね・・・いつもあんなかね?」
川尻未歩「と申しますと?」
久保奨「デザイナーの芙美さんからセクハラの申立がありましてね」
川尻未歩「芙美姉ちゃんも受け流せばいいことを・・・」
川尻悟朗「ば、馬鹿者・・・時代が違うんだ・・・直ぐに芙美に謝罪してこい、いいな」
川尻未歩「分かりました・・・でも私は根本的にパリコレの担当部署から外れた事が問題だと思います」
川尻悟朗「どいうことだ・・・説明してみろ」
川尻未歩「デザイナーとしてはパリコレの主導権を奪われた思いがあると私は感じますね・・・どうでしょう私の部署でもパリコレ部隊を」
久保奨「パリコレに二つのブランドなんか出せないのはわかっているでしょ専務」
川尻未歩「だったら、私の部署だけで・・・今までパリコレに出るためどの位うちの部署が苦労したか・・・それを横取りされて」
久保奨「それは、専務のスキャンダルのせいでしょ」
川尻未歩「でも、降格処分に加えて私からパリコレを奪うなんて・・・それにそのパリコレ担当が姉の芙美や元カレの吉田だなんて冗談でしょ」
川尻悟朗「わ、分かった・・・ブランド名「F&M」で姉妹の共同ブランドとして出そうじゃないか?」
久保奨「でも、社長、予算枠が」
川尻悟朗「だが、売上が上がらなかった方は廃止するぞ・・・いいな未歩」
川尻未歩「分かりました」

〇事務所
川尻未歩「チョットあんたさぁ、何て事をしてくれたの?」
デザイナー「何でしょうか?専務」
川尻未歩「もう良いわ・・・今後はデザイナーではなく事務職として業務をしてください」
デザイナー「でも、そうするとデザイナーは?」
川尻未歩「彼に頼むわ・・・紹介するわねピエールさん」
ピエール「や、よろしくね!」
デザイナー「今まで、会社の為に必死で頑張ってきたんだ」
川尻未歩「それを帳消しにするほどの事なのセクハラは・・・首にならないだけ良かったわよ」
ピエール「後で引き継ぎの資料を下さいね」
デザイナー「誰がお前なんかに」
???「おい、吉田専務の元カノである川尻専務と奥さんの翔子さんが・・・鉢合わせ、まずいぜ」
吉田翔子「川尻専務この資料・・・?貴方・・・確かピエール、フランス語教室の講師だったわよね」
ピエール「ひ、人違いですよ・・・じゃぁ専務引き継ぎがありますのでこれで」
川尻未歩「分かった、ご苦労さん、よろしくね!」
吉田翔子「なぁに・・・ピエールを使って私をはめようとしたのね貴女」
川尻未歩「何の事・・・ピエール違いでしょ似たような顔はいくらでもいるわよ・・・それともピエールと浮気でもしたの?翔子さん」
吉田翔子「す、する訳ないでしょ、馬鹿馬鹿しい・・・そんな事よりこの資料数字が違います・・・気をつけてください」
川尻未歩(フフフ・・・図星だったみたいね、彼を使ってもう少し楽しみたいけど、しゃぁないデザイナーとして使う方が今は役に立つわ)
川尻未歩「おい、セクハラ男・・・この数字直しとけよ」
デザイナー「ハイ、分かりました」
川尻未歩「今後翔子に渡す資料・・・私は間違えろと言ってはいないぞ、わかるな」
デザイナー「分かりました、これからは芙美めに一泡吹かせてやりますよハハハ」

〇オフィスのフロア
佐藤芙美「吉田さん・・・2週間も経つのに発注した生地がまだこないのどうしちゃったんだろう?」
吉田翔子「あっ、佐藤さん・・・変ですねぇ」
吉田翔子「発注はされてます・・・あっ、納品先があのセクハラ男になってるわ、チョット行ってきます」
ピエール「初めましてピエールです。今回川尻専務の下でデザインを担当します、お互い頑張りましょう!ちなみにこれ私のデザイン画」
佐藤芙美「わぁ、凄い・・・流石ですね。お互い頑張りましょう」
ピエール「ありがとう」

〇屋敷の書斎
吉田寛「社長、未歩専務の妨害を止めさせて下さい」
川尻悟朗「お前はどうして、我儘で身勝手なんだね」
川尻未歩「女が出世意欲を持って何が悪いの?」
川尻未歩(何処まで私を邪魔するわけ?叩き潰すわよ)

次のエピソード:第七話 私だって、まだまだイケてるのよ

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