無能な聖女様による、生き残りからの生き返らせ生活

猫目 ひとつも

#3 自堕落聖女なので、金貨たんまりの宝箱に動揺しちゃいます(脚本)

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猫目 ひとつも

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〇荒れた小屋
ハロロリア「はっ!」
ハロロリア「ここ、どこ?」
ハロロリア「っていうか・・・」
ハロロリア「私どうしたんだっけ?」

〇荒れた小屋
アンデッド「ふふふふふ」
アンデッド「眠ってしまいましたか・・・」
アンデッド「ふふふふふ・・・」

〇荒れた小屋
ハロロリア「はっ!」
ハロロリア「ぱんつ・・・」
  ごそごそっ
ハロロリア「ふぅ・・・」
ハロロリア「ぱんつも大丈夫・・・」
  ガチャッ!
アンデッド「はわっ!」
アンデッド「って・・・ さすがに2度目ともなると」
アンデッド「またそのパターンですか? ってなりますね」
アンデッド「飽きますよ いいかげん」
ハロロリア「ぐぬぬ・・・」
アンデッド「いいから パンツ上げてください」
ハロロリア「ぐぬぬぬぬ・・・」
  ごそごそっ
ハロロリア「はっ!」
アンデッド「・・・どうしたんです?」
ハロロリア「様式美っ!」
アンデッド「へっ?」
ハロロリア「こういうの 様式美っていうのよ」
アンデッド「・・・」
ハロロリア「なによ?」
アンデッド「そんなこと 考えてたのですか」
ハロロリア「そうよ わるい?」
ハロロリア「だって 気持ち悪いじゃない」
ハロロリア「ノドの この辺まで出かかってたのよ」
ハロロリア「ほっとけないでしょ」
ハロロリア「・・・ふぅ」
ハロロリア「スッキリしたわ」
アンデッド「聖女様」
アンデッド「ポンコツなのですか?」
ハロロリア「はぁっ!?」
ハロロリア「そんな口の聞き方するなら 『トランスヘブン』で・・・」
アンデッド「どうぞ」
ハロロリア「じゃあ お望み通り・・・」
アンデッド「あーあ」
アンデッド「気絶しちゃった聖女様を」
アンデッド「ここまで運んできてあげたの 誰だっけなー」
ハロロリア「ぐぬぬ・・・」
アンデッド「あーあ」
アンデッド「はらぺこ聖女様に」
アンデッド「お食事用意してあげて」
アンデッド「おなかいっぱいにしてあげたの 誰だっけなー」
ハロロリア「ぐぬぬぬぬ・・・」
アンデッド「ええっと、これも・・・」
アンデッド「よーしきび ってやつですか?」
ハロロリア「えっ?」
ハロロリア「ま、まぁ、そうね」
ハロロリア「ふふふ」
ハロロリア「あんたも わかってきたんじゃないのよ」
ハロロリア「楽しかったでしょ」
アンデッド「ええ、まぁ・・・」
アンデッド「ですね」
アンデッド「ふふふ」
ハロロリア「ふふふ」

〇ヨーロッパの街並み

〇荒れた小屋
ハロロリア「っていうか」
ハロロリア「そもそも」
ハロロリア「あんたが 覗き込んできたからでしょ?」
アンデッド「・・・」
ハロロリア「私が寝落ちする直前に」
ハロロリア「なに 企んでたのよ!」
アンデッド「いえ 私はなにも」
ハロロリア「そんなことないでしょ?」
ハロロリア「じとー って」
ハロロリア「によによー って」
ハロロリア「あれは絶対 なんか企んでる顔だったけど?」
アンデッド「そ、それは・・・」
アンデッド「聖女様って」
アンデッド「寝顔はかわいいなーって」
ハロロリア「そ、そう・・・」
アンデッド「はい・・・」
ハロロリア「でもね アンデッド」
ハロロリア「あんた間違ってる」
アンデッド「へっ?」
ハロロリア「「寝顔はかわいい」 じゃなくって」
ハロロリア「「寝顔 "も" かわいい」 でしょ?」
アンデッド「・・・」
ハロロリア「ほら アンデッド」
ハロロリア「言ってみなさい」
アンデッド「・・・」
ハロロリア「恥ずかしがらなくても いいのよ」
ハロロリア「ほらっ」
アンデッド「わー聖女様、 寝顔もかわいいなー(棒)」
ハロロリア「ま、まあいいわ」
アンデッド「いえ」
アンデッド「そんなことより 聖女様」
アンデッド「もっと他に」
アンデッド「考えなければ いけないことが」
ハロロリア「なによ?」
アンデッド「もっともっと」
アンデッド「考えなきゃいけない 大事なことがあるのでは?」
ハロロリア「だからなによ?」
ハロロリア「もったいぶってないで はっきり言いなさいよ」
アンデッド「お仲間のことです」
ハロロリア「・・・」
ハロロリア「・・・」
アンデッド「1年放置すると」
アンデッド「石化して 蘇生不能になるのでは なかったですか?」
ハロロリア「わかってる」
ハロロリア「わかってるわよ」
ハロロリア「だけど・・・」
アンデッド「だけど?」
ハロロリア「お金がないの!」
ハロロリア「あんの 生臭司教め・・・」

〇綺麗な教会

〇教会内
司教「4人だと 8億エウロのところ」
司教「関係者様特別価格で・・・」
ハロロリア「特別価格で?」
司教「全員まとめて 7億エウロ!」
司教「今だけ超特価だ!」
司教「7億エウロを見逃すのは もったいないぞ?」

〇荒れた小屋
ハロロリア「7億エウロよ 7億エウロ!」
ハロロリア「ビアが1杯 450エウロなのに!」
ハロロリア「町人の服が1着 2500エウロなのに!」
ハロロリア「ああっ! 思い出すだけで腹が立つ!」
アンデッド「ふっふっふー」
ハロロリア「なによ」
アンデッド「ですから、ふっふっふー」
ハロロリア「だからなによっ!」
アンデッド「こんなことも あろうかと 思いまして」
ハロロリア「はぁっ?」
アンデッド「いいですか?」
アンデッド「いきますよ?」
アンデッド「じゃじゃーん!」
ハロロリア「ちょっ!」
ハロロリア「あんた うちのパーティに」
ハロロリア「なんか変なこと したんじゃないでしょうね?!」
アンデッド「違いますよ」
アンデッド「これは あなたのお仲間(死体)が入った 宝箱じゃないです」
ハロロリア「えっ?」
ハロロリア「そうなの?」
アンデッド「はい」
ハロロリア「もしかしてもしかして おたから?」
アンデッド「うーむ・・・」
アンデッド「厳密に言うと 違います」
ハロロリア「なんだ 期待して損した」
アンデッド「そんな 露骨にがっかりしなくても」
アンデッド「中身 確認してください」
ハロロリア「そーいえばさー」
ハロロリア「冒険しててさ ずっと気になってたのよね」
アンデッド「宝箱の中身 確認してください」
ハロロリア「ダンジョン探索してるとさ 置いてあるのよ、宝箱」
アンデッド「だーかーらー 中身 確認してください」
ハロロリア「あの宝箱って 誰が置いてるんだろーって」
アンデッド「いいから、宝箱 開けろ!」
ハロロリア「なによ せっかちねー」
ハロロリア「開ければいいんでしょ 開ければ」
  ガチャッ!
ハロロリア「なにこれ?」
ハロロリア「プレゼント?」
ハロロリア「私の誕生日 今日じゃないんだけど」
アンデッド「誕生日プレゼントじゃありません」
アンデッド「開けてみてください」
  ごそごそ
ハロロリア「なにこれっ!」
ハロロリア「袋の中に袋って」
ハロロリア「ちょっとあんた 私ことバカにしてるでしょ!」
アンデッド「あわわ・・・ そんな風になってるなんて」
アンデッド「私 全然知りませんでした」
アンデッド「ほんとです! 信じてください!」
アンデッド「にしてもあのおっさん 用心深いな」
ハロロリア「何の話?」
アンデッド「いえ こっちの話です」
ハロロリア「まあいいわ」
ハロロリア「じゃあ この袋も開けるけど」
ハロロリア「この袋の中に また袋が入ってたら」
ハロロリア「『トランスヘブン』で昇天させちゃうからね」
  ごそごそ
  チャリン、チャリン♪
ハロロリア「へっ?」
ハロロリア「金貨?」
アンデッド「はい 金貨です」
ハロロリア「ちょっ あんた」
ハロロリア「すごいじゃない!」
アンデッド「ちょっとでも 7億エウロの 足しにしていただければと・・・」
ハロロリア「えっ! くれるの?」
ハロロリア「まさかね」
アンデッド「差し上げます」
アンデッド「120万エウロあります」
ハロロリア「120万エウロも!」
ハロロリア「もしかしてこれ」
ハロロリア「あんた倒したら手に入る、とか?」
アンデッド「違います 違います!」
アンデッド「無条件で手に入ります」
ハロロリア「あんた倒さなくても?」
アンデッド「はいっ!」
ハロロリア「ちょっと・・・」
ハロロリア「あんた もしかして いいやつなんじゃない?」
アンデッド「えへへ・・・」
ハロロリア「すごい すごいっ!」
アンデッド「でしょ(えへん)」
ハロロリア「もしかして 魔物ってお金持ちなの?」
ハロロリア「魔物倒すと エウロ手に入るよね」
ハロロリア「割と効率的に」
ハロロリア「チャリンチャリンって・・・」
アンデッド「上級の方々は お金持ちですね」
アンデッド「でも私は・・・」
アンデッド「450エウロです」
ハロロリア「へっ?」
アンデッド「ですから」
アンデッド「私を倒した時に 手に入る金額です」
ハロロリア「ビア1杯分・・・」
アンデッド「ビア1杯分です」
ハロロリア「しょぼ・・・」
アンデッド「すみません」
アンデッド「私、しょぼい魔物なんです・・・」
ハロロリア「あっ・・・」
ハロロリア「大丈夫、大丈夫だから・・・」
ハロロリア「ねっ?」
アンデッド「すみません 私みたいなのが生きてて・・・」
ハロロリア「ま、待ちなさいっ!」
ハロロリア「早まっちゃだめ!」
ハロロリア「ねっ?」
アンデッド「でも私・・・」
アンデッド「なんのとりえもないですし・・・」
ハロロリア「そんなことないって」
ハロロリア「ほら」
ハロロリア「あんた いいところあるじゃない」
ハロロリア「私のために お金集めてきてくれたりとかさ」
ハロロリア「だから ねっ」
アンデッド「・・・」
ハロロリア「ねっ?」
アンデッド「・・・ありがとうございます」
ハロロリア「わかったら まず その物騒なナイフ 置こうね?」
アンデッド「・・・はい」
ハロロリア「ふぅ・・・」

〇ヨーロッパの街並み

〇荒れた小屋
ハロロリア「ま、とりあえず」
ハロロリア「あんたが 貧乏底辺アンデッドってことは わかった」
アンデッド「言い方!」
ハロロリア「で、」
ハロロリア「そんなビンボーなあんたが どうやって集めたの?」
ハロロリア「120万エウロって けっこうな大金じゃない?」
アンデッド「・・・それはですね」
アンデッド「ふっふっふー」
ハロロリア「もったいつけてないで 教えなさいよ」
アンデッド「ふっふっふー」
ハロロリア「はぁ?」
アンデッド「ふっふっふー」

コメント

  • ぽんこつ聖女様と底辺小物アンデットという、キャラの立ちすぎた2人の会話が楽しすぎです。こんな2人が7億エウロもの大金を手にすることができるのか、今後の展開も楽しみです!

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