〇学校の校舎
天海美晴（遠藤君この手紙受け取ってくれるかなぁ・・・しかしこうやって待っていると皆の視線が私に突き刺さるようで恥ずかしいわ）
　　私は下校時、保君が通るのを今や遅しと恥じかしげに佇んでた
天海美晴「あっ、え、遠藤君・・・これ」
遠藤保「よう、美晴・・・こんな所でなにしてんだよ？」
　　これ、と美晴は恥ずかし気に保へ手紙を手渡した
遠藤保「えっ、の手紙、有難う君も僕の事を・・・これからは美晴を大切にするよ」
天海美晴「嬉しい・・・保君」
天海美晴「と思っているだろう保君」
遠藤保「俺急ぐから、悪りぃ、じゃぁな」
天海美晴「ま、待て・・・私に500メートル走で勝ったらつきあってやらないでもないぞ・・・私は気の優しい女なんだウンうん」
遠藤保「足の速さで全国一位のお前に俺が勝てるわけねぇだろ、それに今日は、これから沙織と待ち合わせがあるから・・・また今度な」
天海美晴（可愛い沙織ちゃんかぁ・・・あの隠れビッチにはかなわないわよね。私なんて）

〇街中の道路
天海美晴（あ～ぁ、何で男子にモテないんだろう私、一度でいいからイケメンの保君と交際した記憶が欲しいだけなんだけどな・・・もう最悪）
大藪亮「ねぇ、そこの彼女・・・ヒマなら僕とお茶しようよ・・・いいだろうねぇ」
大藪亮「イテテ・・・何すんだよ」
天海美晴「うるさいわねぇ・・・あんたのような何時もここでナンパしてる男に付いて行くほど暇じゃぁないのよ私」
大藪亮「酷いなぁ・・・でも俺を意識してくれてたんだね・・・有難う。お茶でも奢るよ」
天海美晴「あんたのそう言う所が大嫌い・・・消えなさいよ」
　　亮はカメラを取り出すと美晴を撮り始めた
天海美晴「止めてよ！何撮ってんのよ、勝手に撮らないで」
大藪亮（シンクロ率は47%か・・・隊員には能力不足だな残念だけど）
天海美晴「何なのあの叫び声」
大藪亮「ちっ、怪人が現れたか」
天海美晴「怪人って？」
白銀佐和子「亮、怪人よ」
大藪亮「ウン、急いで合体しなきゃ・・・行くぞ佐和子」
天海美晴（あんなナンパ野郎と付き合う女がいるんだ・・・私も保くんと付き合った時期があったという思い出が欲しいなぁ）

〇温泉の湧いた渋谷
大藪亮「佐和子、合体するぞ」
白銀佐和子「ハイ」
スーパー怪人X「儂の水竜をくらえ」
合体怪人「何の・・・そんなもの火焔で蒸発させてやる」
スーパー怪人X「ほぅ、ならばこれはどうだ」
合体怪人「佐和子「きゃっ」 亮「大丈夫？」」
白銀佐和子「ゴメン、怪我で合体できなくなっちゃった」
大藪亮「分かった、ここは撤退しよう」
白銀佐和子「で、でも・・・もう一度合体を試させて」
大藪亮「ダメだ・・・佐和子の命が大事だ・・・援護するから下れ」
スーパー怪人X「フン、そんな物で儂を倒せると思ってるのか」
天海美晴「な、何あれ？」
大藪亮「そんな事より、俺と合体してくれ」
天海美晴「アンタ、ナンパ野郎の亮じゃない・・・あの女はどうしたのよ？」
大藪亮「怪我をしたから下がらせた・・・それより合体」
天海美晴「なによ昼間っから合体、合体って・・・まさかやらしいこと考えてるんじゃ」
大藪亮「それしか怪人の攻撃をかわして、助かる方法がないんだよ」
　　亮は有無を言わせず美晴の手を握った
天海美晴「きゃぁ・・・何するの」
スーパー怪人X「なんだ？」
合体怪人「亮「さぁ、行くぞ」」
合体怪人「美晴「ち、チョットと待ってよ・・・貴方の気持ちが見えるけど、それって私の気持ちも分かるってこと？」」
スーパー怪人X「そちらから来ないならこちらから行くぞ」
合体怪人「美晴「きゃぁ、危ないじゃないの逃げましょ」 亮「逃げるなんて・・・敵の怪人に向かってくれ俺が攻撃するから」 美晴「嫌よ」」
スーパー怪人X「待て、逃さんぞ」
合体怪人「美晴「やったー後ろに回り込めたわ」 亮「よし、これでも食らえ」」
スーパー怪人X「し、しまった俺としたことが・・・」
遠藤保「クソ!!残念だが一旦退避するしかないか」
合体怪人「亮「どうやら、敵の怪人は去ったようだな」 美晴「じゃぁ合体を解除してよ」」

〇病室のベッド
白銀佐和子（亮の足を引っ張ってしまったわ・・・亮とのシンクロ率をもっと高めなきゃ・・・あと15%か何故亮はここ迄のシンクロしか・・・）
天海美晴「あの～佐和子さん？怪我大丈夫ですか？・・・私、」
白銀佐和子「ハイ白銀佐和子は、私ですけど・・・どなた？」
天海美晴「天海美晴と申します・・・佐和子さんのパートナー代行です。色々お聞きしたいことがあって・・・かまいませんか？」
白銀佐和子「いいわよ・・・何が聞きたいの？」
天海美晴「あの怪人・・・何者なんですか？それに突然亮と一体化して怪人化してしまうし」
白銀佐和子「あの怪人については正直分からないわ」
天海美晴「えぇ!!」
白銀佐和子「突然現れて街を破壊しまくってるの、そこで我々「α」が怪人を倒すべく設立されて戦っている訳」
天海美晴「でも何で、我々は二人で怪人化するんですか？・・・自分の中に他人の心が入ってきて気持ち悪いわ」
白銀佐和子「美晴さんは、亮とのシンクロ率どのくらいなの？」
天海美晴「確か48%だと言ってました亮さん」
白銀佐和子「そう、私は85%だわ・・・やはり亮のパートナーは美晴さんでは無理があるわね」
大藪亮「よっ、あれ？美晴もお見舞いに来てくれてたのか・・・まぁいいか美晴、俺の正式になパートナーに決定したからよろしくな」
白銀佐和子「ち、チョット待って美晴のシンクロ率知ってるの？・・・上は」
大藪亮「知っていてこの決断を下したみたいだ」
白銀佐和子「納得ゆかないわ・・・貴方、亮は何も抗議しなかったの？」
大藪亮「怪人を撃退する為のパートナーに私情は挟まないよ俺は」
白銀佐和子「わ、私がいつ亮に私情を持ったというのばかばかしい」
大藪亮「もうちょっと率直になってくれた方が可愛いと思うけどな」
白銀佐和子「可愛くなればシンクロ率が100%になるとでもいうのかしら？」
大藪亮「くそ、今度は四谷か・・・美晴出撃だ行こう」
白銀佐和子「ま、待って私も行く」
大藪亮「ゆっくり治療に専念してくれ」

〇レトロ喫茶
天海美晴「亮さん、いいんですか？怪人に対応しなくて」
大藪亮「あれ？怪人なんていたっけ」
天海美晴「佐和子さんの病室でスマホに連絡が・・・」
大藪亮「あ、あれか～♪まっそのうち出てくるさ・・・それよりもここのケーキ最高なんだぜ」
天海美晴「もう・・・いい加減なんだから、佐和子さんが可愛そうですよ」
大藪亮「気にしない、気にしない・・・俺は任務に個人的感情を挟まない主義なんだ」
天海美晴「じゃぁ、これは？・・・個人的感情でしょ？」
天海美晴（もう、いい加減なんだから・・・でも話していると楽しいし悪い人ではないみたいね）
大藪亮「ウンそうだね・・・でも任務ではないから主義に反してないよ」
天海美晴「私困ります。佐和子さんに睨まれそうで」
大藪亮「美晴とデートしたくらいで目くじら立てるなんて、頭が固い」
天海美晴「デートじゃありません・・・お茶です」
天海美晴（そうよねお茶ぐらい浮気した内に入らないわ・・・亮を横取りしたわけでもないし）
大藪亮「どちらにしてもお茶でシンクロ率を高める努力をしなければね・・・今のままでは怪人にやられてしまう」
天海美晴「何故シンクロ率が100%でないんですか？佐和子さん」
大藪亮「何度も言うけど任務だから・・・恋人同士とは違うさ」
遠藤保「げっ、美晴がパートナーだったのか・・・道理で行動が素早くなったわけだ。よしこれで対策が立てられる」
大藪亮「おっ、今度は本当に怪人警報だ・・・行くぞ美晴」
天海美晴（素敵！、でも佐和子さんに悪いし・・・どうしよう、そうだ！、亮さんに私の本心を分からせなければいいんだわ）
天海美晴「ハイ」

〇センター街
スーパー怪人X「よし、美晴への対策はばっちりだ」
大藪亮「よし、美晴合体するぞ」
天海美晴「ち、チョット待って」
天海美晴（マズイでしょ合体したら私の心が亮に分かってしまう）
スーパー怪人X「しめた、合体する前に始末できるぞ」
大藪亮「あ、危ない早く合体怪人にならないとヤバいぞ」
天海美晴「ウ、ウン・・・でも、ちょっと体の調子が」
大藪亮「大丈夫か？・・・取りあえず美晴は撤退しろ」
天海美晴「分かった、でも亮は？」
大藪亮「俺にかまうな・・・援護するから、早く」
天海美晴「ウン、亮も気をつけて・・・危ない真似はよしてよ」
スーパー怪人X「なんだ合体しないのか・・・よしこれで勝てるぞ」
白銀佐和子「どうしたの・・・美晴は？」
大藪亮「体の調子が悪くて合体できなかったんで下がらした」
白銀佐和子「仕方ないわね・・・私と合体しましょう」
大藪亮「えぇ・・・まだ怪我が」
白銀佐和子「今はそんな事言ってる場合ではないわ」
合体怪人「待たせたな・・・行くぞ」
合体怪人「亮「クッ、遅い・・・やはり佐和子では反応が遅くなる」」
スーパー怪人X「ヘッ、どうしたそんなんでやられる俺様ではない」
合体怪人「佐和子「回り込むから攻撃して」 亮「わかった」」
スーパー怪人X「何の、これでどうだ」
合体怪人「佐和子「きゃぁ、腕を」」
合体怪人「亮「しっかりしろ」」
スーパー怪人X「クッ不覚・・・覚えていろ」
天海美晴「ゴメン脚を引っ張って・・・この役目私にはやはり無理だわ、辞める」
遠藤保「何だよ、今回は美晴がパートナーでは無かったのか」
合体怪人「亮「ち、チョット待ってくれ美晴」」

〇学校の校舎
遠藤保「やぁ、元気ないね・・・どうしたの？」
遠藤保「どう？お茶でも、気分が晴れるよ」
天海美晴（保君とお茶ですって・・・信じられないわ）
遠藤保「何時も気にはしてたんだけど中々デートする時間がなくてさ・・・今日は誰とも約束がないんだ」
天海美晴「嬉しい」

〇公園のベンチ
遠藤保「イヤァ、楽しかった」
天海美晴（保君ってデートが何て上手なの）
遠藤保「そう言えば、最近美晴を見かけないけどバイト？」
天海美晴「バイトでもないんだけど・・・何か変な話に巻き込まれて・・・ウウン、もうやめたけど」
遠藤保「へぇ、どんな？」
天海美晴「ナンパ野郎に捕まって・・・合体しろとか・・・でも断ったわ能力ないしね」
遠藤保（辞めたとは言へ、また復帰されたらえらいことになるな）
天海美晴「保君・・・な、なんで？」
スーパー怪人X「保は俺の仮の姿、本当の姿はスーパー怪人なのさ悪いが美晴には人質になってもらう」
天海美晴「えぇ、」
スーパー怪人X「大人しく死ね、お前のパートナーを人質にとった」
大藪亮「何だって」
大藪亮「うわぁ、」
天海美晴「亮、大丈夫？しっかりして」
スーパー怪人X「しまった、亜空間フィールドを破られたか」
大藪亮「合体・・・早く」
天海美晴「ウン」
天海美晴（エエッ・・・シンクロ率100%・・・でも合体したら亮の体がもたないわ、どうしよう）
天海美晴（亮・・・エエッ、亮は私の事好きなの！）
特級怪人「許さないわ怪人亮をこんな目にあわせるなんて」
スーパー怪人X「し、シマッタ、特級怪人に変身したか」
特級怪人「いくわよ」
スーパー怪人X「グァ」

〇病室のベッド
天海美晴「亮・・・大丈夫？」
大藪亮「ああ、お陰様で」
天海美晴「あ、あのその私」
大藪亮「ばれちゃったんだよね美晴に」
天海美晴「私、気にしてませんから本当に」
大藪亮「でも、美晴が一人で特級怪人になれるなんて驚いたよ」
天海美晴「私はただ亮を助けたい一心で行動してたら・・・ああなって」
大藪亮「有難う、助けてくれて」
天海美晴「亮のあの気持ち・・・信じていいの？」
大藪亮「そりゃあ100%僕の心を覗いた訳だから嘘なわけないだろう」
天海美晴「そ、それじゃぁ」
大藪亮「一生、美晴のそばにいたいな・・・いいだろう？」
天海美晴「勿論」