レディと執事と世界征服

きさらぎみやび

大女番長(ビッグバン)の乱入(脚本)

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〇学校の体育館
大女番長(ビッグバン)「喰らいなっっ!!」
神宮寺セリナ「きゃああああっ!!」
伊集院遥「セリナさんっ!」
高千穂静「危ないっ!」
「ぐわぁああああっ!?」
神宮寺セリナ「伊集院さん!高千穂さん!大丈夫ですかっ!」
伊集院遥「セリナさんこそ、無事っスか・・・・・・?」
神宮寺セリナ「私は大丈夫です」
高千穂静「それは良かったッス」
「・・・・・・ガクッ」
神宮寺セリナ「・・・・・・!!」
大女番長(ビッグバン)「ハッ、なんだいその目は?何か言いたいことでも?」
藤堂カオル「ああ!大ありだぜ、ビッグバン!」
藤堂カオル「人混みの後ろに隠れてないで出てこいよ!!」
大女番長(ビッグバン)「・・・・・・チィッ。しぶとい奴だね」
神宮寺セリナ「──ええと」
神宮寺セリナ「まずあの方、女番長(スケバン)・・・・・・というか、女性ですの?」
藤堂カオル「まあ、アタシも自信はないが・・・・・・たぶんそうなんじゃないか?」
大女番長(ビッグバン)「なんだと、失礼な奴だな」
藤堂カオル「いや、そんな変な格好している奴に言われたくないね」
担任 山田「そもそもあの方、この学園の生徒かも怪しく思えて来ますね」
神宮寺セリナ「そうですね。わたくしが見た在校生名簿にもあんな顔している方はおりませんでした」
担任 山田「それは変なヘルメットをしているからでは・・・・・・?」
大女番長(ビッグバン)「おい、何をゴチャゴチャと言ってやがる」
担任 山田「聞こえてたみたいです」
神宮寺セリナ「事実を言われると人間って怒りますわよね」
大女番長(ビッグバン)「ふざけるなよ、さっきは邪魔が入ったが、今度こそぶっ潰してやる」
神宮寺セリナ「カオルさん、今です!!」
藤堂カオル「オラァァァ!!」
大女番長(ビッグバン)「後ろかっ」
藤堂カオル「喰らえっ」
  ビッグバンはくるりと回ってカオルの攻撃を右腕で受け止める。カンッ、と甲高い音が響く。
藤堂カオル「何だこいつ!真後ろから攻撃したのに、頭の後ろに目でもついてんのか!?」
大女番長(ビッグバン)「フハハハッ。無駄だよ」
神宮寺セリナ「・・・・・・」
藤堂カオル「くそっ、ダメだったか」
担任 山田「私達が囮になって引き付けておくって、良い作戦だと思ったんですけどね」
神宮寺セリナ「・・・・・・でも、おかげで気がついたことがあります」
神宮寺セリナ「カオルさん。ビッグバンの胴体、それに手足のどこかを攻撃できますか」
藤堂カオル「出来るが、さっきみたいに効かないと思うぜ」
神宮寺セリナ「ええ、それでも構いません」
藤堂カオル「・・・・・・分かった。何か考えがあるんだな?」
神宮寺セリナ「はい」
藤堂カオル「おっしゃ、行くぜ!!」
大女番長(ビッグバン)「フハハハ、何度来ようが無駄だ無駄だ!」
藤堂カオル「オラァッ!!」
  カオルの攻撃はビッグバンの左腕に受け止められる。カンッ、と甲高い音が響く。
藤堂カオル「まだまだ、今度はこっちだ!!」
  低い体勢から繰り出されたカオルの攻撃はビッグバンの胴体に当たる。しかしガンッ、と重い音がして弾き返された。
藤堂カオル「クソッ、なんて硬さしてやがる」
藤堂カオル「・・・で、今の攻撃は役に立ったのかよ」
神宮寺セリナ「ええ、十分ですわ」
神宮寺セリナ「次のカオルさんの攻撃はわたくしとタイミングを合わせていただけますか」
神宮寺セリナ「『お二人』もご協力お願いします」
大女番長(ビッグバン)「小細工は済んだか。それじゃあトドメと行こうかね」
藤堂カオル「トドメを食らうのはお前の方だ、ビッグバン!!」
「ヒャッハー!!」
大女番長(ビッグバン)「なんだとっ」
藤堂カオル「喰らいなっ!!」
神宮寺セリナ「えいっ」
  連続攻撃の最後に不意打ちでセリナがビックバンの足元を払うと、途端にバランスを崩す。
大女番長(ビッグバン)「お!?おおわっ!!」
  転倒するビックバン。その拍子にヘルメットが取れて転がっていく。
大女番長(ビッグバン)「きゃあっ!?」
藤堂カオル「きゃあ???」
田中右子「いたたた・・・」
藤堂カオル「(゚Д゚)」
田中右子「えっ、あっ。まずい、脱げてる!?」
神宮寺セリナ「ビッグバンの正体は貴女だったんですね。田中右子さん」
神宮寺セリナ「それと貴女もですか、田中左子さん」
田中左子「あっ、バレてた?右子を置いて逃げようかと思ってたんだけど・・・」
藤堂カオル「・・・・・・どういうことなんだ??」
神宮寺セリナ「どういうことも何も、ご覧の通りですわ。こちらの田中右子さん、左子さんのお二人がビックバンの正体です」
神宮寺セリナ「二人で手分けしてたから後ろからの攻撃も対応出来たということですわ」
神宮寺セリナ「ですが3人以上、しかも視界の悪い足元からの攻撃は対応出来なかったようですね」
藤堂カオル「女番長(スケバン)同士の争いはタイマンが基本だしな。そりゃ強いわけだ。なるほどなるほど感心したぜ」
田中左子「えっへん」
田中左子「ていうかさ、なんでバレたの!?」
神宮寺セリナ「音です」
「音??」
神宮寺セリナ「カオルさんの攻撃を受け止めたとき、妙に甲高い音がしたので、もしかして空洞なのではと思ったのですわ」
神宮寺セリナ「それに、わたくしの記憶の限りあんなに大きな生徒はおりませんでしたし」
田中左子「あなた凄いわね。私の正体を見破ったのはあなたが初めてよ!!」
神宮寺セリナ「お褒めに預かり光栄ですわ」
田中右子「あの、左子ちゃん。そんな楽しそうにお話している場合じゃないと思うんだけど・・・・・・」
藤堂カオル「お、気がついたな。お前たちをどうしてくれようか、いま考えてたところなんだぜ」
「はわわわわ」
  そこへ突然、ピィーッ、と笛の音がした。
神宮寺セリナ「今の音はなんですの?」
藤堂カオル「ちっ、やっかいな奴らが今頃現れやがった」
藤堂カオル「あいつらは『戦略生徒会』だ」
神宮寺セリナ「『戦略生徒会』!?」
  続く!!!

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