私のJKライフ(脚本)
〇ディベート会場(モニター無し)
日向さんが成仏した、翌々日。
また、いつも通りの学校生活が始まった。
一見何も変わらない風景。
でも、そこに女子高生になりたいっていう変わった夢を持った幽霊がいた。
実音「部室の幽霊はわたし達オカルト同好会がしっかり成仏させました!」
瑠菜「これで多分、怪奇現象は起こらなくなると思います」
美幸「ありがとう! よくわからないけど、解決したならよかったわ!」
実音「はい! また何か困ったことがあったら言ってくださいね!」
もちろん、解決した証拠などない。
それでも、確かに私たちの記憶の中に、彼はいたのである。
〇学校の部室
演劇部への方向を終えた私たちは部室に戻って来た。
実音「それでは!オカルト同好会、初の事件解明に、かんぱーい!」
瑠菜「か、かんぱーい」
実音「いやー、ひと仕事終えたあとのいちごオレは格別だねぇ!」
実音「ハラハラドキドキだったけど、無事幽霊を成仏させることができました!」
実音「今後も怪奇現象をもっと解決していきましょうね!!副会長!!!」
瑠菜「ねえ、実音」
実音「ん?なに?」
瑠菜「無理、してない?」
実音「そ、そんなことないよ」
瑠菜「ほんとは、日向さんがいなくなって寂しいんでしょ?」
瑠菜「私も同じだよ、実音」
実音「・・・うん、正直すごくつらい もっといっぱい遊びたかったよ」
実音「もちろん、現世にとどまるよりも、成仏した方がきっと幸せなんだと思うよ」
実音「あと、最後消える時、一瞬だけ、日向さんの姿が見えたんだよね」
実音「それがね、すっごい満足そうに笑ってたの!瑠菜ちゃんも見たよね?」
瑠菜「うん、見たよ 体貸して良かったなって思った」
実音「だから、日向さんに胸張って生きられるように、日向さんの分まで青春するために、明るくいたいなって!」
2人がまともに会話した時間なんて、1日にも満たないはず。それでも、そこに確かな友情が生まれていた。
実音「それに、ほら、これ」
実音は、あの時撮ったプリクラを取り出した。
実音「ちゃんと、あの時の思い出は、形としても残ってるしね」
私も、私じゃない私が大切にしまっていたプリクラを取り出した。
瑠菜「日向さんは消えちゃったけど、でも、こうやって、思い出として残ってるんだね」
実音「うん・・・」
瑠菜「そうだ実音、これからどっか行こうよ! 日向さんの分まで、私たちが青春しよ!」
実音「うん・・・そうだね! きっとひなちゃんも・・・」
日向「おっ!放課後に制服デート! いいね、僕も行ってみたいな」
瑠菜「そうそう、日向さんがいたら絶対そういうよね」
実音「え?わたし何かいった?」
瑠菜「えっ?いま制服デート行ってみたいなって」
実音「え・・・?」
そういえば、さっきから何かが見える気がする。笑っている気がする。
日向「どうしたの?2人とも」
声も聞こえた。ということは、つまり。
瑠菜「ぎゃあああ!!!でたああ!!!」
実音「えっ!? どうしたの瑠菜ちゃん!? もしかしてまたわたしだけ見えてないやつ!?」
日向「いやぁ、実は・・・ あ、このまま喋ったら実音ちゃんに聞こえないね」
日向「というわけで瑠菜ちゃん、また体借りるよ」
瑠菜「えっちょっとまっ・・・」
〇ファストフード店
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おもしろかったです♪ 最後は感動を返せ~!と思いながら笑ってました♪ テンポよくコミカルなやりとりとシリアスな雰囲気がうまく合わさってて見事でした☆