邪神の首斬り(リストラ)特派員

鷹村アキラ(ゆた)

リストラ対象『しれど課』(脚本)

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〇入り組んだ路地裏
クルス「こんちゃ〜っす」
クルス「調子どーです? 姐さん」
ユラ「その呼び方、やめてくれない?」
ユラ「私はあなたと血縁関係じゃ ないんだから・・・」
クルス「あはっ すげーお硬いwww」
クルス「まーまー そう深く考えねえでいいんスよ」
クルス「あんたら魔女は 魔物をぶっ飛ばしてくれりゃイイんで」
クルス「ぶっちゃけ契約さえあれば 姐さんだろーが妹だろーが大差ないっす」
ユラ「そういう物言いも 気に入らないんだけれど・・・」
ユラ「まぁいいわ」
ユラ「それで・・・今日の任務について 聞かせてもらえるかしら?」

〇怪しげな酒場
アルマ「あぁ・・・ いつぞやぶりの平穏ッス・・・」
マスター「いらっしゃいませ」
アルマ「マスター、こんにちはッス! いつものアレ、お願いできますか?」
マスター「はい、かしこまりました」
アルマ(むふふ・・・ この、ちょっとツウな感じ!)
アルマ(常連になれるお店が出たら 言ってみたかったんスよね〜!)
マスター「いつも、嬉しそうに 通ってくださるんですね」
アルマ「はい! だってこのお店、雰囲気も最高なんスけど」
アルマ「お客さんのことしっかり覚えて 思いやってくれるマスターがいるので!」
マスター「ふふ。そう言っていただけると わたしも嬉し・・・」
クルス「こんちゃーっす」
クルス「・・・アレ?」
アルマ「クルス先輩!?」
クルス「えーと・・・? 後輩のー、確かー・・・」
クルス「ダメだ、思い出せねー 誰だっけ?」
アルマ「ア・・・、アルマっす」
クルス「あー、そうそう アルマちゃん」
クルス「何してんの? こんなとこで」
アルマ「何、って・・・ 食事に来たんス・・・」
クルス「へー 飯食いたくなるタイプなんだ?」
クルス「コスパ悪いし 止めときゃいいのに」
アルマ「そ・・・そっすか」
アルマ「あれ?じゃあ先輩は 食事しに来たわけじゃないんスか?」
クルス「あぁ、うん ぜんぜん違う」
クルス「リストラに来たんだよ」
アルマ「えっ!?」
マスター「・・・やはりどうしても 考え直してはいただけないのですね」
アルマ「マスター!?」
クルス「いやー 考え直すも何も」
クルス「再検討の価値がある 利潤は、見当たらなかったしね?」
マスター「そうですか・・・」
クルス「このままあっちに帰るんなら 俺としても手間が省けるんだけど」
マスター「残念ですが お断りいたします」
マスター「私はここでの生活を、愛している」
クルス「あ、そ じゃ交渉の余地ナシだ」
アルマ「ちょっ ちょっと待つっス!」
アルマ「先輩!マスター! あ、あの・・・」
アルマ「ほ、ホントなんスか? マスターが、魔物だ、って・・・」
クルス「あー、魔物っつーか こっち側の職員だよ」
アルマ「え?」
クルス「彼は戦時に人間の世界へ潜入して 色んな情報を集める諜報活動をしてた」
クルス「いわゆる『しれど課』の職員なんだけど」
クルス「もう俺ら敗戦しちゃったワケだし こっちの世界に人員置くメリットが無い」
クルス「だから、新たに『しれど課』の 役割を再定義し直そうって話になったのね」
アルマ「じゃ、じゃあ その役割が見つかれば・・・」
クルス「マジで新入りなんだなー アルマちゃん」
クルス「そんな人道的な手間、悪魔の上司たちが わざわざ踏んでくれると思う?」
クルス「ゴミはリサイクルするより さっさと捨てたほうが楽っしょ?」
アルマ「そ、そんな・・・」
アルマ「じゃ、じゃあせめて 安全に向こうの世界へお戻りいただくとか」
アルマ「わざわざ首斬り(リストラ)する必要は 無いはずッスよね!?」
クルス「それが大アリなんだなー」
クルス「『しれど課』は、そもそも諜報員だから 情報をやたら持ってる」
クルス「だから、首斬り(リストラ)して 安心したいお偉方も多いってワケ」

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