異世界転死の幽霊様

要 九十九

第九話「異世界転・・・移!?」(脚本)

異世界転死の幽霊様

要 九十九

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〇豪華な部屋
神官長「どうぞ」
ガーベラ「神官長様、失礼します」
神官長「ガーベラ、よく来てくれました」
神官長「中央都市から頂いたお菓子があるのですが 食べ・・・」
ガーベラ「頂きます!」
神官長(一皿を一瞬で・・・だと!?)
神官長「あの・・・ガーベラ?」
神官長「何でお菓子を勝手に箱から出して お皿に追加するのです?」
ガーベラ「え?」
神官長「驚いたふりをしながら 食べ続けるのを止めなさい」
ガーベラ「何か問題が?」
神官長「開き直りながら食べるのも止めなさい」
ガーベラ「神官長様!」
神官長「ガーベラ、何かありましたか?」
ガーベラ「お菓子がなくなりました・・・」
神官長「私の分は!?」
神官長「何で私よりもあなたがショックを 受けてるんですか・・・」
神官長「とりあえず、その口に付いた クッキーの欠片を何とかしなさい・・・」
ガーベラ「し、失礼しました」
ガーベラ「それで、私にどういった用件でしょうか?」
神官長「コホン・・・」
神官長「キラバイの町に手紙を届けて欲しいのです」
ガーベラ「私が・・・ですか? キラバイまでは随分遠いですが・・・」
神官長「はい あなたにお願いしたいのです」
ガーベラ「・・・」
ガーベラ「神官長様、私から申し上げる事ではないのかも 知れませんが・・・」
ガーベラ「祭事まで残り14日を切っています」
ガーベラ「その上で本当に私を使いとして キラバイに送ると言うのですか?」
神官長「はい とても大事な手紙なのです」
ガーベラ「・・・」
神官長「もう1人が来たようですね」
神官長「どうぞ」
???「神官長様、失礼します」

〇英国風の部屋
  前回のあらすじ・・・
  自らの気持ちを固め
  犬様の意思を尊重する事を選んだ神官様
  体を置いて救出に来た幽霊様は
  無事に神官様と犬様を助け出す
  裏で新たな怪しい影が動き始める中
  犬様が喋っ・・・た?
いぬ「なんでしゃべれるんだろー?」
いぬ「ごしゅじん、わかる?」
アキラ「え?俺!? 俺に聞かれても・・・」
アキラ「というか俺が見えてる?」
アキラ「ガーベラさん、この世界の犬って 喋れるんですか?」
ガーベラ「前にも言いましたが、見た目も全然違いますし 喋りもしないです」
ガーベラ「それに幽霊様が見えているのも正直驚きです」
アキラ「あれ?そういやミカノチさんは何処に?」
ガーベラ「あちらで布団にくるまって 犬様に怯えています」
アキラ「ミカノチさん!?」
ミカノチ「シャ、喋る犬怖いネ マルデ、ホラーヨ」
アキラ「まさかのホラー嫌い!?」
アキラ「というか、それなら」
アキラ「俺も幽霊なんですけど・・・」
ミカノチ「ホントネ! 幽霊こっわ・・・」
アキラ「今更!?」
アキラ「何周遅れで気付くんですか・・・」
アキラ「まぁ怖いなら話だけでも そこで聞いていて下さい」
ミカノチ「ベ、別に怖くはないけド ソ、そうするネ!」
ガーベラ「犬様はあの方達に捕まる前は 何処にいたんですか?」
いぬ「あのねー」
いぬ「ごしゅじんといっしょにいたらね おおきなのがやってきてね」
アキラ「おおきなの?」
いぬ「きづいたらきれいなばしょにいてねー」
アキラ「話が飛んだ!?」
いぬ「おねえさんがまちがったって」
アキラ「おねえさん?」
いぬ「そしたらねー どうしたいかえらべって」
いぬ「それで ごしゅじんのところへっていったらね」
いぬ「ひろいばしょにいたの」
アキラ「・・・」
アキラ「・・・」
アキラ(何も分からない!)
ガーベラ「それでその後、あの方達に捕まったんですか?」
いぬ「うん」
ガーベラ「・・・」
ガーベラ「幽霊様・・・」
アキラ「はい?」
ガーベラ「あくまで予想なのですが、犬様は幽霊様と 同じ世界から来たのではないでしょうか?」
アキラ「えっ!?」
アキラ「てことはこの世界からすると犬さんは・・・」
アキラ「異世界犬!?」
ガーベラ「犬様は幽霊様の知識では犬・・・」
ガーベラ「ですが、私の知識の中では犬と犬様の見た目は 大きく離れていました」
ガーベラ「最初は犬の種類などを 私が把握してないだけかと思ってましたが」
ガーベラ「犬様を連れ去ったあの方達も犬様が犬だと 知らず、私の知識の中でも犬様は犬とは 違って、しかし幽霊様の中では犬様は犬で犬は」
アキラ「犬が多い!」
アキラ「短い文章の中で何回犬って言うんですか?」
ガーベラ「犬様が、犬であるかは犬が何なのか、犬と言う 存在が犬である為に必要な物は何か?犬が犬で ある事を知る犬の要素は犬と犬に犬」
アキラ「犬のゲシュタルト崩壊!」
アキラ「犬って言葉でパレードしないで下さいよ・・・」
ガーベラ「わんっ!わんっ!わんっ!」
アキラ「ガーベラ犬!?」
アキラ「犬、犬言ってた本人まで 犬になるのは止めて下さい!」
アキラ「というかガーベラさん・・・ また楽しんでません?」
ガーベラ「申し訳ありません 楽しくてつい・・・」
アキラ「でも犬さんが、異世界犬だったとして 何で喋るんでしょう?」
ガーベラ「え?」
ガーベラ「幽霊様の世界の動物はそれが普通なのでは?」
アキラ「いえ、喋りませんけど・・・?」
ガーベラ「またまた~!私知ってますよ? 幽霊様の世界では」
ガーベラ「青いネコが二足歩行で喋るって」
アキラ「ネコ型さん!?」
ガーベラ「しかも、どこでもドアが出せて、そのドアを 使ってどんな人の願いも叶えるとか・・・」
アキラ「間違ってるけど間違ってない!」
ガーベラ「それに黄色の兄妹が・・・」
アキラ「もうこの話止めません!?」
アキラ(こんな話、誰が伝えたんだ・・・)
アキラ「とりあえず俺の世界でも 犬も猫も喋りませんよ」
ガーベラ「そんな・・・」
アキラ「そんなって言われても・・・」
アキラ「結局犬さんが喋れる理由は 分からず終いか・・・」
ガーベラ「・・・」
アキラ「ガーベラさん?」
ガーベラ「犬様が異世界から来たというなら もう1つ可能性があります」
ガーベラ「もしかして、”ギフト”ではないでしょうか?」
アキラ「ぎふ・・・と・・・?」

〇中東の街
盗賊「いや~信仰騎士もちょろいですね」
盗賊親分「・・・」
盗賊「どうしたんすか親分?」
盗賊親分「お前ら、お気楽過ぎんだろ・・・」
盗賊「何がすか?」
盗賊親分「信仰騎士が俺らの見える所に 鍵を落としていった事」
盗賊親分「逃げ出してから誰にも会うことなく ここまで来れたこと」
盗賊親分「いくら何でも、全てが順調過ぎるだろ」
盗賊親分「これは・・・」
盗賊親分「あ?」
盗賊「え」
盗賊親分「お前ら!あのと・・・」
盗賊親分「ちく・・・しょぉ やっぱり・・・罠」
  続く・・・

次のエピソード:第十話「贈り物贈・・・呈!?」

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