怪人として、人間として(脚本)
〇荒野
この世界には怪人と人間が争っていた。怪人は様々な能力を使い人間達を襲っていた。
その人間には女神がいて、女神は怪人達から脅威から守っていた。その名はバステト、太陽の女神である
バステト「ベリアル! 今日こそ、あなたを倒す!」
ベリアル「終わるのは貴様だ!バステト!」
バステト(鬼神?)
ベリアル「行くぞ!鬼神!」
鬼神「はっ!」
バステト「何なの?」
ザメス「これってまさか・・・」
Dr.ブラウス「し、失敗です 私が作ったアイテムでベリアル様と鬼神様を融合し最強の戦士にする作戦が・・・」
鬼神「バステト!私が相手だ!」
鬼神「くっ! 斬撃が効かない」
バステト「あなたは私には勝てません」
鬼神「ぐわぁ〜」
ザメス「よくもやってくれたな」
バステト「無駄よ」
バステトは攻撃を避け、手に剣を出しブラウスに向かっていく
ザメス「ぐわぁ〜 ベリアル様申し訳ありません」
ベリアル「・・・・・・・・・」
Dr.ブラウス「ベリアル様これをお持ち下さい」
ベリアル「これは?」
Dr.ブラウス「私が作った収納ポケットです 中に沢山の武器などが入っています」
ベリアル「分かった、預かっておこう」
ベリアル「待たせたな」
ベリアル「流石だな女神よ どうだその力俺に貸さないか」
バステト「冗談はよして!」
ベリアル「残念だ お前がいたら、俺の夢も叶うと思ったんだがな」
バステト「夢?」
その時ベリアルの持っていたポケットからアイテムが落ちた
バステト「何それ?」
ベリアル「こ、これは!!」
その時玉が光だしアイテムが発動した
ベリアル「ぐわぁ〜」
バステト「キャーーー!」
鬼神「ベ、ベリアル様!」
ザメス「ブラウス!まさかベリアル様は・・・」
Dr.ブラウス「別次元に飛ばされました」
ザメス「ま、まさか」
鬼神「べ、ベリアル様ーー!!」
〇養護施設の庭
ベリアル「こ、ここは?」
ベリアル「別次元に飛ばされたのか」
ベリアル「何も反応なしか・・・」
カップル男性「あの〜 今動画の撮影ですか?」
カップル女性「凄い格好ですね とても上手く出来ていますね」
ベリアル「俺を見ても恐れないのか?」
カップル男性「いいえ、僕たち特撮が好きで特に怪人とか大好きなんですよ」
ベリアル「か、怪人?」
カップル男性「それじゃ!撮影頑張って下さい」
ベリアル「変な奴だ」
ベリアル「ここだと目立つな 移動するか」
ベリアル「な、何!?」
ベリアルが技を使った瞬間
発動が出来なかった。
ベリアル(まさか、この世界では技が使えない!?)
〇森の中
ベリアルは目立たない草むらに隠れた
ベリアル「どうするか」
ベリアル「そういえば ブラウスから預かった収納ポケットがあったな」
ゴソゴソ
ベリアル「これは?」
ベリアル「以前発明した変身ブレス」
ベリアル「使ってみるか」
結城サスケ「ふむ こんなもんかな」
結城サスケ「さて、これからどうするか」
そして俺の異世界生活が始まった
〇遊園地の広場
結城サスケ「よし、帰るか」
異世界に飛ばされて半年
俺はヒーローショーの悪役として働いていた
ヒーローマン「結城さん、お疲れ様です 今日も怪人役とても良かったですよ」
結城サスケ「お疲れ様 そっちも動きのキレが良かったぞ」
ヒーローマン「本当ですか? それじゃ今日の公演もうまくいったし、 これから飲みにでも行きませんか?」
結城サスケ「あぁ〜 ごめんな、今日はこの後用事があるんだ」
ヒーローマン「結城さん、もしかして女ですか?結城さんも隅に置けないですね」
結城サスケ「ば~か、そんなんじゃねーよ」
〇遊園地の広場
結城サスケ「今日も疲れたな」
結城サスケ(こちらに飛ばされてもう半年かぁ)
???「ベリアル!!」
この世界で初めて本当の名で呼ばれた
振り返るとそこには一人の女性がいた
結城サスケ「えーと 私はベリアルではなく結城サスケというものです」
白神みずほ「私の姿見ても分からないのね」
結城サスケ「え!?」
バステト「これで分かるかしら?」
結城サスケ「バ、バステト!?」
突然体が光出したと思えば彼女は
宿敵、バステトだった
バステト「変装してると思ってたけど、私にはバレバレよ」
バステト「ようやく会えたわねベリアル! あなたを倒す!」
バステトは拳を構えベリアルに向かってきた
結城サスケ「ま、待て!俺は今は弱いんだ! 助けてくれ!」
結城サスケ「え?」
ポカポカ
バステトの拳は弱く、一般女性の強さに変わりなかった、
結城サスケ「バステト、お前まさか・・・」
バステト「そうよ、この世界に来てから力が弱くなって攻撃の技は全然使えないのよ 使えるのは変身魔法と光を出す光魔法ぐらいよ」
結城サスケ「お前もか、俺も何も使えない。 身体強化が出来るくらいだ」
バステト「う、う、」
バステト「戦えない女神ってなんなのよ〜」
バステトは子供のように大声で泣いた
結城サスケ「お、おい泣くなよ」
男性「なんだ?」
女性「喧嘩?」
結城サスケ(や、ヤバい)
結城サスケ「とりあえず来い!」
俺はバステトの手を取り走り出した
〇森の中の小屋
白神みずほ「ねぇ?ここってどこ?」
結城サスケ「俺の住処だ 廃虚の小屋だけどな」
白神みずほ「ちょっと そ、そんなところに連れ込んで何をするのよ?」
結城サスケ「ち、ちげぇよ! 大泣きをしているお前がうるさかったから 仕方なくここに連れてきたんだ」
結城サスケ「それにお前と話したかったしな」
白神みずほ「話?」
結城サスケ「とりあえず この世界にいるときは休戦にしないか このままだと色々目立ってしまう」
白神みずほ「そ、そうね 私達の戦いにここの世界の人達は関係ないわね」
結城サスケ「よし、決まり! これからよろしく」
白神みずほ「休戦するだけで あなたとは仲良くなんかならないわ」
結城サスケ「そっか」
白神みずほ「あなたそれ!」
結城サスケ「あぁ 俺達をここに移動させたアイテムだ 今日は満月だからパワーを貯められる」
白神みずほ「満月?パワー?」
結城サスケ「実はこれ満月の光か太陽の光でパワーを貯められるんだ」
白神みずほ「嘘!? ということは私達帰れるの?」
結城サスケ「あぁ ただ問題があって太陽はここから遠い所にあるからパワーがあまり貯まらない」
結城サスケ「満月は太陽より貯まるがそれでも遅い 満タンになるにはいつになるか」
白神みずほ「ちょっと待って!今太陽の光って言った」
結城サスケ「あぁ」
白神みずほ「私は太陽の神 太陽のエネルギーを吸収してそのアイテムに移せれば」
結城サスケ「可能かもしれない!」
白神みずほ「早速明日やりましょう」
結城サスケ「よし、やっと帰れるぞ」
白神みずほ「ねぇ聞こうと思ってたんだけど どうして世界征服をするの? 世界を手にしてあなたは何をするの?」
結城サスケ「世界を征服したいと思ってない ただ怪人達にも安心した生活をしてもらいたい」
結城サスケ「だから人間達の領土に進行し 俺達の未来の為に俺はやり続ける」
結城サスケ「だから領土をもらうだけで 無抵抗な人間は殺さない それは俺以外の怪人にも言ってある」
白神みずほ「それを人間側に訴えたりしなかったの?」
結城サスケ「言ってどうになる! 見た目だけで怖がる人間が俺たちに素直に領土を渡すか?」
白神みずほ「難しいなら私が仲介してあげるわ」
結城サスケ「本当か?バステト!」
白神みずほ「だから一緒に帰りましょ」
結城サスケ「ありがとう」
〇養護施設の庭
結城サスケ「バステト頼む」
白神みずほ「えぇ」
バステト「エネルギーを送るわ」
結城サスケ「凄い温かい力だ これが太陽のエネルギー」
バステト「うまくいったかしら」
結城サスケ「成功だ!これで帰れる」
結城サスケ「良し!起動するぞ!」
???「きゃーーーー!」
アイテムを使おうとした瞬間、女性の叫び声をした
〇山道
不良「おい!どうしてくれるんだ! お前の子供のアイスが俺様の服に付いたじゃないか!」
母親「本当に申し訳ありません。 クリーニング代はお支払い致しますから」
不良「そんなんじゃ納得しねぇんだよ 土下座しろ!ガキも一緒にな!」
母親「そ、そんな!」
子供「もういいだろ! 謝っただろう!お母さんをいじめるな!」
不良「はぁ〜!? お前が俺の服にアイスを付けたのが悪いんだろうが」
子供「それは、ごめんなさい」
不良「ムカつくな!この糞ガキィ!」
不良は拳を男の子に向けた
???「ちょっと待った!」
掛声で不良の拳が止まった
不良「誰だ」
ベリアル「失礼 話は聞かせてもらった 謝罪してるみたいだしここで許してあげませんか?」
不良「ヒッ!誰だよお前は!?」
ベリアル「ただの通りすがり怪人ですが?」
不良「し、失礼しました〜」
不良はベリアルの顔を見た瞬間逃げ出した
母親「あ、あの ありがとうございました」
ベリアル「私は何も それでは失礼」
子供「あ、あの!」
ベリアル「ん?」
子供「ありがとう、おじさん。 ヒーローみたいに格好良かったよ」
ベリアル「私がヒーロー?」
「うん!」
ベリアル「お前も負けずにお母さんを守って偉かったぞ。 お前こそヒーローだ」
子供「ありがとう!」
ベリアル「じゃあな」
〇養護施設の庭
バステト「良かったわね、ヒーローさん」
ベリアル「や、やめろ! こういうは慣れてないんだ」
ベリアル「それじゃ行くぞ!」
バステト「えぇ」
こうしてベリアルとバステトは元の世界に戻った
〇荒野
ベリアル「戻ってきたな」
ザメス「べ、ベリアル様! 戻って来られたんですね」
ベリアル「ザメス!あぁ戻ったぞ」
ザメス「ベリアル様戻って早々申し訳ありませんが、新たな軍勢が我らの拠点を攻撃しています。我らだけでは防戦一方です」
ベリアル「分かった! 行くぞ!バステト!」
ザメス「え?バステト? どうしてですか?ベリアル様 宿敵バステトと共闘するおつもりですか?」
ベリアル「まぁ、色々あってな」
バステト「仕方ないわね 策はあるの?」
ベリアル「あぁ」
〇荒地
ラビリスタ「ぐぉぉぉ〜」
ベリアル「いくぞ!バステト 相手にとって不足なしだ」
バステト「あなたと一緒に戦う日が来るなんてね」
ベリアル「俺もだ」
ベリアル・バステト「さぁヒーローのお通りだ!」
読切
怪人異世界生活
完
敵対していた相手とも分かりあえて、結果オーライに。
今度地球に遊びにおいでよ!(変装して)
悪役怪人と女神様の戦いで始まったのが、最終的には合体してヒーローになってしまいました。彼らが異世界に飛んでから様々な経験を重ねた結果が良いお話でした。
ライバルだった2人が、異世界に来たことで仲間意識が芽生える。分かり合えば戦わなくても済むようになる。最強の2人は向かうところ敵なし。