③第1ステージ・ステージフレーズ(脚本)
〇おしゃれな教室
めぐるは(ウ)に投票した。
お腹が減っていたのもあるけれど、言葉の組み合わせが面白かったからだ。
(ウ)
トンカツの丸かじり
「丸かじり」というと、リンゴみたいな果物を連想する。まさか「トンカツ」を丸かじりするとは思ってもみなかった。
そして「トンカツ」なら、あらかじめ切られたものが思い浮かぶ。
「丸かじり」となると、一口カツとかじゃないと大変そうだ。
でも、妙な魅力も感じる。
肉屋さんで揚げたてのトンカツを買い、一人でこっそり丸かじり・・・なんて、一度やってみたくなる。
めぐると似たことを考えた生徒も多かったようだ。(ウ)には数人の手が挙がり、2位となった。
1位となったのは(ア)だった。
(ア)
その宝石を見ただけで
少女は魔女にかわってしまった
山里先生「そんなわけで、第1ステージでは(ア)が最多得票となりました! これを、「ステージフレーズ」っていいます」
山里先生「いろんな投票でステージフレーズを選んでいくゲームなんだよ。 まだ誰か内緒だけど、(ア)のフレーズを見つけた人に、拍手ー!」
先生が声を上げ、みんなが手を叩く。
めぐるは笑いをこらえた。
めぐるだけは、それを見つけたのが誰か知っていたからだ。
山里先生「さて、続いて第2ステージ。紹介のステージだ。 各フレーズを見つけた人を紹介して、その人からフレーズの紹介をしてもらいます」
山里先生「各フレーズを見つけた人のことを「紹介役」って呼びます。 で、(ア)の紹介役は誰かというと、実は・・・・・・」
山里先生「今ここにいない、戸橋なんだ。 本は読まなくてもいいって言ったけど、まさか来もしないとは思わなかったよ!」
山里先生「で、戸橋の代わりに、(ア)の紹介役は崎本に頼もうと思います。図書委員の崎本には戸橋のフレーズ選びも手伝ってもらったんだ」
めぐる「手伝ったっていうか、図書室まで連れてっただけ、みたいな感じでしたけど・・・」
山里先生「まあ、とにかく紹介役を頼むね。 そして、無記名で出してもらったけど、(イ)から(エ)のフレーズを見つけた人もいるよね」
山里先生「その人たちにも紹介役を頼みたいんだ。 どうしてそのフレーズにしたかを話す役割だよ。 ちょっと手を挙げてくれるかい?」
教室がざわめいた。
誰だろうと見回したり、自分じゃないよと首を振ったり、なんだかみんな楽しそうだ。
そして、3人の手が挙がった。
山里先生「よし、これで紹介役が4人そろったね。 それじゃあ第2ステージに入ります!」