城ガール

春うらら

エピソード2(脚本)

城ガール

春うらら

今すぐ読む

城ガール
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
  ここは、あたしララが通うとある女子校。
  今度の修学旅行先は大阪に決まっていて、見学先は自分たちで決めなければならないの。
ララ「ねぇ、ヤッパリ大阪って言ったら大阪城よね?ココは外せないっしょ!!」
きーちゃん「またー、ララはいつも城基準で物事決めるんだからー」
ララ「だってー、折角大阪に行くなら大阪のシンボル大阪城に行かなきゃ♡」
きーちゃん「大阪城以外にも、観光地は沢山あるでしょ? 道頓堀とか〜、通天閣とか〜・・・」
ララ「それは、それ。 これは、これで・・・(苦笑)」
きーちゃん「ま、考えておくわ」

〇学校の昇降口
ララ「じゃ、また明日〜」
  きーちゃんと分かれて校門を出ようとした瞬間!!

〇雷
  急にあたりが暗くなり・・・
  稲光が・・・
ララ「わああああ〜」

〇山道
ララ「また、どこかの時代に来てしまったみたい・・・」
ララ「とりあえず、いつの時代で場所はどこなのかリサーチしないと・・・」
  そう言ってあたしは歩きだした。

〇山中の坂道
「お主、そこで何をしておる?」
ララ「あ、すみません。 ここは、何時代・・・あ、いや、ここはどこですか?」
足軽「時代か?! 良いか悪いか知らねーが、俺たち農民が戦に借り出されるのだけはゴメンだぜ。足軽なんてカッコいいこと言ってるが、」
足軽「結局戦の最前線で捨てコマのように使われちまうのさ! 百姓あっての武士なのにさ」
ララ「この世では当たり前で通ってるけど、ヤッパリ農民も不満が溜まってるのね。だから、農民一揆が起きるのだろうけど・・・」
足軽「何分かったような事言ってるんだ!俺があんまり分かっていないのに・・・」
足軽「それに、その変な着物着ていないで、俺の家で適当に着物着替えなよ」
ララ「え・・・でも、若い男の人の家に行くなんて・・・」
足軽「あ、うちには爺ちゃんと婆ちゃんと弟たちがいるから男の一人暮らしじゃねーし・・・」
ララ「では、お言葉に甘えてお邪魔させて頂きます」
  こうして、あたしはこの足軽男子のお宅にお邪魔することになり・・・

〇寂れた村
足軽「ここが俺の家」
ララ「本当に農家だ・・・」
婆ちゃん「おやまぁ、よく来たね〜。着物合うかわからんが、ちょっと着てみなさい」
ララ「はい、ありがとうございます」
足軽「じゃ、俺はそろそろ行くから・・・」

〇黄色(ライト)
ララ「着替えました。あの・・・さっきのお孫さん、戦場所はどこへ?」
婆ちゃん「あの子は・・・秀頼様をお守りすると・・・」
ララ「えっ?!それって・・・」
婆ちゃん「先の関ヶ原の戦いで敗れた豊臣軍は自分の土俵で戦うと・・・」
ララ「それって・・・ つまり・・・」
婆ちゃん「徳川軍との戦い・・・ あ!ちょっとどこに行くの!?」
ララ「あたし、行かないと!!」
  あたしは、ただただ足軽男子を戦に参加させたくないという気持ちだけで村を飛び出した。

〇草原
  あたしは、とりあえず高台から戦場の場を確認した。
ララ「あ、大阪城が燃えている!! 季節からいうと、夏の陣・・・ ってことは・・・」
  大阪城から目線をずらして、真田丸も確認。
  (真田)信繁さん、あと少しで家康公を倒せたかもしれなかったけど。
  豊臣の敗北も時間の問題だと悟りながらも、あたしは足軽男子を探すために走った。

〇山道
  走っていると、とある神社で初老の武士と家来が戦いに傷ついた体を休ませているのを見かけた。
  バレないように、様子を見ていると、六文銭が見えた
ララ「六文銭・・・ 真田・・・」
  もう、駄目だと自害をするようだった。止めたいけれど、公になった歴史を変えることは出来ない。
  変えてしまうと、あたしは二度と自分の時代に戻れなくなってしまうからだ。
ララ「これも運命。だけど、せめて足軽男子だけは助けたい」
  そう思いながら信繁さんの最期を見届けてしまったという悲しみを抱えながら走り続けた
  すると、道だと思っていたら、突如現れた崖!!

〇壁
ララ「あ!?」
  あたしは、足を滑らせてしまった。
ララ「キャー」
  あたしは、崖から落ちた。

〇保健室
  気がつくと保健室にいた。
ララ「なんで?こんなところに・・・」
「校門の前で倒れてるところを通りがかりの男子が保健室まで運んでくれたのよ」
ララ「そうでしたか・・・ご迷惑をおかけしました」
  あたしは、若干体に痛みを感じながら帰路についた。

〇シックな玄関
  痛みは体だけではなく、足軽男子を助けられなかったという心の痛みも加わっていた。
ララ「いつの時代も戦争はしちゃ駄目なのよ・・・」

次のエピソード:エピソード3

コメント

  • 当時の大阪城、とっても気になります。現在はエレベーター完備でバリアフリー、複数の言語に対応した標識の現代的ビルになってしまってますからね。この作品を読みながら、当時のお城に思いを馳せたいと思います。

  • 三回目にしてや~っとコメントを入れらることができました♪
    戦争、はんた~い! 続きが気になりま~す。楽しみにしています♪

  • うららさん、おはようございます♪ほぼテンです。楽しい!めちゃくちゃ引き込まれました!大阪城に行く事になったララちゃん、良かったねと思っていたら旅行に行く前のタイムトリップ♪親切な農民男子との出会い。ララちゃん農村娘似合ってますね。何より、とある老将を神社で見かけ「信繁の最期を見届けた」の台詞に感動で鳥肌が!ララちゃんの最後の言葉も悲しみがジーンと伝わりました。今回も良かった!次回も楽しみです。

成分キーワード

ページTOPへ