第三話(脚本)
〇海岸の岩場
アゲハ「ハァッ・・・ハァッ・・・」
アゲハ(何あれ何あれ何あれ!?!?!? クマ!? 着ぐるみ? なまはげ?!?)
アゲハ(はーーーーはーーーー)
アゲハ(追って・・・きてないな・・・ 逃げ切れたか・・・)
アゲハ「あっ! 最悪 写真落とした!」
〇田舎のバス停
?(これは・・・)
?(・・・・・・)
?「私だ。逃げられた いや、問題ない。落とし物がある」
?「探しに戻って来るかもしれない。 ああ。では」
アゲハ(ウワ まだいる・・・・・・)
アゲハ(クマでは、なさそう・・・ 大丈夫かな・・・よし)
アゲハ「でりゃあああ!!!!!」
アゲハ「それ!私が落としたの! 返してくれなきゃ、 この写真ネットにばらまく!」
?「・・・、・・・・・・!!」
アゲハ「どーも」
アゲハ「あのさぁ! バス停にいる人間を、 襲ってこいとでも言われた!? 何が目的!?」
?「(フルフル)」
アゲハ「ちょ・・・どこに」
〇美しい草原
アゲハ(アレ『ついてきて』の ジェスチャーだったよね?)
アゲハ(夜に来た場所だけど・・・ どこまで行くんだろう?)
?「(キョロキョロ)」
竹山「すみません・・・竹山といいます 驚かせてすみません」
アゲハ(墓参りしてた人だ!)
竹山「あなたが見ない顔だったから、 話しかけようとしたんです」
アゲハ「・・・着ぐるみ姿で?」
竹山「僕は、ここの出身ですけど、 ほかの人に見られては困るんです」
竹山「もう外の人間ですから」
アゲハ「はあ・・・」
竹山「僕は15年くらい前に、ここを出ました」
竹山「一度外に出たら帰ってくるな、と言われていて。 でも、こっそり帰ってきました」
アゲハ(それで顔を隠す目的で着ぐるみ・・・)
竹山「15年前の子供達に、 あなたに似た子はいませんでした。 だから、 あなたは外から来た人だろうと思って」
アゲハ「そのとおりですけど・・・ 話が見えません」
竹山「あなたが聞きたいことから話します。 何がいちばん気になっていますか?」
アゲハ「・・・ここに連れてきたのは、 単に人目がないからですか?」
竹山「・・・それはどういう?」
アゲハ「ここは、墓地に見えます」
竹山「・・・・・・」
アゲハ(ここが墓地っていう 予想は合ってたみたいだな・・・)
アゲハ「ここに連れてきた理由と、 この写真についてです」
アゲハ「あなたは、これをじっと見ていました これは、この集落にある風景で 間違いないですか?」
竹山「はい・・・案内もできますよ? あなたが行きたい場所なのかと思って 近くまで来たんです」
竹山(怪しいものがいるところに、わざわざ 取りに戻ってくるくらい、ね)
アゲハ「・・・」
〇睡蓮の花園
竹山「・・・ここです」
アゲハ「同じだ・・・」
アゲハ(昨日の夜すぐ近くまで来てたんだ・・・)
竹山「なぜ、あなたはその写真がこの集落だと? ここは地図にもないでしょう」
アゲハ(この人を信用しきれない。 話を聞く限り、バス停で 私を唸り声で脅す必要はなかった)
アゲハ(やはり、誰かに バス停にいた人を襲うようには 指示されてると思う)
アゲハ「・・・ネットで見たんです」
アゲハ「印刷したのがこれなんですけど、 なにかご存知ないですか?」
竹山「・・・・・・これは」