怪人コンテスト

かわむらけんたろう

怪人コンテスト(脚本)

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〇女性の部屋
栄子(えーこ)「あ゛〜」
栄子(えーこ)「金が欲しい」
美衣子(びーこ)「アタシだって欲しいわよ」
栄子(えーこ)「働かずに金が欲しい」
美衣子(びーこ)「寝言は寝てから言ってくれる?」
栄子(えーこ)「実はね こーいうのを見つけたのよ」
美衣子(びーこ)「タップノベルの怪人コンテスト 東映とコラボで賞金30万円?」
美衣子(びーこ)「いやいや ガチな人らも参加するでしょ」
美衣子(びーこ)「素人が勝てるわけないじゃん」
栄子(えーこ)「そこは知恵でカバーすんのよ」
美衣子(びーこ)「はあ?知恵だあ? ウチの大学の偏差値知ってんの?」
栄子(えーこ)「いいか、」
栄子(えーこ)「行動を起こすやつだけが成功できるんだ!!」
栄子(えーこ)「参加費がかかるわけでもないし 面白そうだからやってみない?」
美衣子(びーこ)「まー確かにダメ元で 身構えずにやってみればいいか」

〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「そういうことなら まずは話の作り方の本を読んでみようかな」
栄子(えーこ)「は? 違うでしょ!」
美衣子(びーこ)「いやー だって物語なんて書いたことないし」
栄子(えーこ)「今回読むべき本はこれよ!」
美衣子(びーこ)「これは・・・四季報?」
栄子(えーこ)「ビーコ、あんた東映の株主は知ってる?」
美衣子(びーこ)「え?」
栄子(えーこ)「調べてみなさい」
美衣子(びーこ)「テレ朝、TBS、それから ・・・・・・バンダイナムコ!」
栄子(えーこ)「ふふ 気づいたようね」
栄子(えーこ)「バンダイは自社でオモチャを売るための コンテンツを必要としている」
栄子(えーこ)「当然今回のコンテストも 株主の利益に繋がるものであるべきよね」
美衣子(びーこ)「つまりオモチャにするべきアイテムを 登場させなければならない・・・」
栄子(えーこ)「その通りよ!」
栄子(えーこ)「某鬼退治作品も オモチャにできるアイテムが少なくて 苦労の跡が見えていたでしょう?」
栄子(えーこ)「敵は無言で変身してもいいけど 主人公はアイテム使って変身すべきね」
美衣子(びーこ)「変身アイテムはスマホとか化粧品とかね」
栄子(えーこ)「いいトコ突いてくるじゃない」
栄子(えーこ)「子供番組の変身アイテムは 子どもが触らせてもらえないような 大人の持ち物であることが多いのよ」
美衣子(びーこ)「親から「触っちゃダメ」って 言われるようなもので・・・・・・」
栄子(えーこ)「子どもが触りたがるものを選べばOKよ」
美衣子(びーこ)「あぶなかったー なんも考えずに書くところだったわ」
栄子(えーこ)「いいか、」
栄子(えーこ)「TapNovelで勝ちたきゃ まずは四季報を読め!!」
美衣子(びーこ)「凄いよ!今日のエーコは 三◯紀房のマンガみたい!!」
栄子(えーこ)「それじゃあ怪人を見ていきましょうか」

〇白
えーこ「今回のコンテストはこの12体の中から 好きな怪人を選んで書くそうよ」
びーこ「ほえー みんな個性的ね」
えーこ「まずは主人公を選択しましょうか」
びーこ「うっ、その台詞 なぜか既視感が・・・・・・」

〇白
びーこ「主人公っぽいのはこの2体かしら」
えーこ「見た目がスッキリしてるし ヒーロー感あるわよね」
びーこ「他はどうしても悪役っぽいよね」
えーこ「特撮ヒーローだったら 見た目が悪役っぽいのもアリだけどね」
びーこ「え、そーなんだ」
えーこ「戦隊はヒロイックな外見だけど 仮面ライダーなんかは骸骨とか悪魔とか ダークなモチーフも結構あんのよ」
びーこ「アンタ特撮も詳しいのね」
えーこ「特撮出身の人気俳優って多いのよ だからチェックは欠かさないわ」
びーこ「なんだ、オトコ目当てってことか」
えーこ「人聞きの悪い!」
びーこ「えーと、それじゃあ例えばさあ」
びーこ「こういうキャラが主役でもいいんだ?」
えーこ「強くて行動が正義なら 見た目が悪役でも全然オッケー」
びーこ「だったら、人間の時にどんなキャラかを 先に考えた方がよくない?」
えーこ「むー、それもそうか・・・・・・ びーこの言う通りかもね」

〇女性の部屋
栄子(えーこ)「では早速 主人公の職業から考えようよ」
美衣子(びーこ)「子どもが憧れるような職業がいいよね」
栄子(えーこ)「小学生、憧れの職業、で検索っと」
「う〜〜〜ん」
美衣子(びーこ)「怪人って男子向けだよね?」
栄子(えーこ)「まあそうよね」
美衣子(びーこ)「小学生男子の憧れの職業・・・・・・ アホ過ぎない?」
栄子(えーこ)「まあ 小学生で男子だからね」
栄子(えーこ)「医師・・・プロゲーマー・・・ なんかそういう仮面ライダーいたから」
栄子(えーこ)「主人公の職業を決めるとき 子どもの憧れの職業にするっていう 考え自体は間違ってないみたいだけど」
「それだと・・・ これ・・・・・・かあ?」
栄子(えーこ)「そうなると変身アイテムは・・・・・・ この辺かねえ」
美衣子(びーこ)「子どもが触りたがるけど 親には触らせてもらえない」
美衣子(びーこ)「なおかつプレイバリューもある・・・ いいんじゃない?」
栄子(えーこ)「共著は規約上ダメみたいだから びーこの意見を聞きながらアタシが書くよ」
美衣子(びーこ)「賞金は山分けね」
「ふっふっふ・・・・・・」

〇講義室
栄子(えーこ)「おーっす! こないだのヤツ出来たから見てみてよ」
美衣子(びーこ)「おー、コンテストのやつね 見たい見たい!」

〇撮影スタジオ
  配信怪人
  IKUZO

〇停車した車内
左津栄イクゾー「どーもー IKUZOでーす」
左津栄イクゾー「今日もね モンスターが出現したらしいので さっそく退治してみたいと思いまーす」
びーこ「えっ!? これが主人公?」
えーこ「そうよ いい感じでしょう?」
びーこ「ど、どういうコンセプトなの?」
えーこ「まず配信者といえばサングラスでしょ?」
びーこ「確かにみんなサングラスしてるけど!」
えーこ「モヒカンを選んだのは カタギの仕事じゃないっていう メッセージを込めたかったからなの」
びーこ「はあ?」
えーこ「動画配信者って 親が子どもになって欲しくない職業の 上位でもあるのよ」
びーこ「まあ・・・・・・でしょうねえ」
えーこ「子どもに夢を見せるのもいいけど 動画配信業なんて人様の子どもに 手放しに勧めらんないっしょ?」
えーこ「配信者である主人公を美化し過ぎない点は 一緒にみている親のウケもいいはずよ」
びーこ「いや、逆にもうちょっと美化しないと 子どもが見なくない、コレ!?」

〇開けた交差点
左津栄イクゾー「おー 派手に暴れてますねー」
モンスター「グアアアアアーーーーッ!」
左津栄イクゾー「それじゃあね、怪人に変身して アイツを倒していきたいと思いまーす」
左津栄イクゾー「変身、IKUZO!!」
びーこ「さっきからちょこちょこ入ってくる 『IKUZO』っつう台詞、何なの?」
えーこ「主人公の決め台詞だよ」
びーこ「決まってるっつーより ヤバい何かが キマッちゃってる人に見えるんだが・・・」
えーこ「子どもの間で流行らせたい!!」
びーこ「流行んねーよ! ダセーよ!!」
左津栄イクゾー「あれー、変身できないな」
左津栄イクゾー「変身、IKUZO!!」
左津栄イクゾー「変身、IKUZO!!」
「・・・・・・・・・・・・」

〇開けた交差点
左津栄イクゾー「えーと、メーカーに電話してみたんですけど」
左津栄イクゾー「変身するにはカメラのソフトウェアを アップデートしなきゃなんないみたいで」
左津栄イクゾー「ちょっとWi-Fi使えるところ 探してきますね」
びーこ「グダりすぎだろぉー」
えーこ「個人でやってる ダメな配信者感を出してみました」
びーこ「そういう妙なリアリティ、要る?」

〇黒
  30分後

〇停車した車内
左津栄イクゾー「いやー、やっと準備できました」
左津栄イクゾー「今日初めての方もいらっしゃるのかな」
左津栄イクゾー「このビデオカメラでねー ブワーって変身するんですよー」
左津栄イクゾー「それじゃあやりますよー」
びーこ「車内で変身すんの?」
えーこ「そのまま車で現場に戻らなきゃだからね」
左津栄イクゾー「変身、IKUZO!!」
IKUZO「変身完了 IKUZO参上!!」
びーこ「あれ? 結局主人公っぽい怪人にしたんだ?」
えーこ「モヒカンが収まるのがこれしかなくて」
びーこ「ポイントそこかよ!!」
えーこ「え、だって変身の度に モヒカンセットし直してたら」
えーこ「VO5が何本あっても足りないよ?」
びーこ「そんなV系バンドあるあるみてーな話 知らねーっつーの!!」

〇荒廃した街
モンスター「グオオオオオー」
びーこ「おーい!機材の調整してる間に 街がえらいことになってんぞ!」
IKUZO「それでは今から 闘って、IKUZO!!」
びーこ「しつけーよw」

〇黒
  10分間の死闘の後

〇荒廃した街
左津栄イクゾー「はい、なんとかね 無事に倒すことが出来ましたー」
左津栄イクゾー「今回のモンスターはね 火を吐くヤツなんでちょっと熱くてねー 倒すの大変でしたねー」
左津栄イクゾー「そういうわけでねー 暑くなっちゃったから・・・」
左津栄イクゾー「今日発売されたばかりのコチラのアイスを 試してみたいと思いまーす!!」
びーこ「急に食レポ始めるんじゃねーよ!!」
左津栄イクゾー「試食、IKUZO!!」
びーこ「こんなもん流行ったら首吊りたくなるわ」
左津栄イクゾー「いやー、これねー めっちゃ冷たくて美味いですよー」
左津栄イクゾー「もぐもぐ・・・・・・」
左津栄イクゾー「あー、マジうめー マジでうめーわー すげー牛乳の味するわー」
びーこ「食レポも下手すぎる!!」

〇講義室
栄子(えーこ)「どう?」
美衣子(びーこ)「どうって・・・・・・うん コノママ投稿シタライインジャナイカナー」
美衣子(びーこ)「アタシ、賞金モ 要ラナイカラサー」
栄子(えーこ)「いいの? 色々と意見聞いたのに悪いねえ」
美衣子(びーこ)「カマワナイヨー」

〇黒
  そして最終審査が完了した翌日

〇学食
栄子(えーこ)「ビーコおぉ〜」
美衣子(びーこ)「どーした?」
栄子(えーこ)「夏にタップノベルのコンテスト 応募したじゃん?」
美衣子(びーこ)「あー・・・・・・ すっかり忘れてたわ」
栄子(えーこ)「選ばれなかったのよー」
美衣子(びーこ)「そりゃそうでしょ」
栄子(えーこ)「賞金あてにして 色々買っちゃったのにー」
美衣子(びーこ)「えぇーッ?」
栄子(えーこ)「どーしよう?」
美衣子(びーこ)「なんとかして稼ぐしかないわね」
栄子(えーこ)「うーん・・・・・・ 仕方ないか」
栄子(えーこ)「JD 3諭吉 ホ別・・・っと」
美衣子(びーこ)「やめーい!!」
栄子(えーこ)「ジョーダンよ、冗談」
美衣子(びーこ)「違法じゃない方法で稼ぎなさいよ」
栄子(えーこ)「顔を隠して ちょいエロ動画で投げ銭稼ぐかー」
美衣子(びーこ)「まじめに働け!!」
  END

コメント

  • IKUZO連発しすぎ🤣
    めっちゃ面白かったです🤣
    怪人コンテスト(コメディ部門)とかあったら入賞しそうな面白さ。

  • 失敗した!これ読んでから、怪人コン書けば良かったです。

  • グダグダ感とツッコミが面白かったです!
    テンポ良く読ませていただきました!😆
    モヒカンに合う怪人がいて良かったですねw

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