〇渋滞した高速道路
虚森罰斗「紅蓮さんはイービルシグナルを 見つけたらどうするんですか？」
間明紅蓮「決まってるだろ!! 元がヒーローとはいえ今はヴィランだし ましてやクソ親父が絡んでやがる!!」
間明紅蓮「──ブッ倒す!!」
虚森罰斗「そんな──!!」
間明紅蓮「仕方ねェだろ！」
間明紅蓮「クソ親父によって引き出された 『悪しき心』を元に戻す手段が ねェんだからよ!!」
虚森罰斗「ですが──」
　　──笑っちゃうね。
　　火炎ヒーロー：クリムソン
　　キミが僕に勝てると、
　　本気で思っているのか？
虚森罰斗「──この声はまさか」
イービルシグナル「・・・」
虚森罰斗「イービルシグナル!!」
間明紅蓮「テメエ、何しに来やがった!?」
イービルシグナル「美音の居場所を教えてもらおうか とどめを刺しそこねたからね」
虚森罰斗「イービルシグナル・・・ あなたが幼なじみの美音ちゃんを 殺そうとするなんて・・・!!」
間明紅蓮「──どうやら話し合いの余地はねェ みてェだな!!」
間明紅蓮「元ヒーローとはいえ今はヴィランだ!! 容赦しねェ!!」

〇炎
間明紅蓮「オラァ!!変身!!」
クリムソン「火炎ヒーロー：クリムソン!!」
クリムソン「覚悟しやがれヴィラン!!」

〇渋滞した高速道路
イービルシグナル「──抵抗するのか。残念だよ」
クリムソン「これでも喰らいやがれェ!!」
イービルシグナル「くっ!!」
イービルシグナル「しまった、レッドシグナルが壊された！」
クリムソン「ヘヘッ!!これでお得意の動作停止は 使えねェぜ!!」
クリムソン「こっちがとどめ刺してやるよ!! 喰らえェッ!!」
虚森罰斗「やめてください!!」
虚森罰斗「ぐッ・・・!!」
クリムソン「な──!? お前、イービルシグナルを庇って──!?」
虚森罰斗「ハァ・・・ハァ・・・ 大丈夫でしたか──？」
イービルシグナル「罰斗くん──丁度いい」
虚森罰斗「え──？」
イービルシグナル「動くな、コイツが人質だ」
クリムソン「テメエ・・・!! 自分を助けたヤツを人質に取るのかよ!?」
イービルシグナル「シグナルレッド、ってね」
クリムソン「チッ、ふざけやがって!!」
イービルシグナル「それにしても・・・ らしくないなクリムソン」
イービルシグナル「いつものキミなら ヴィランが二人いたらまとめて 消していただろう」
クリムソン「・・・悪いかよ!! ソイツは俺の──友達なんだ!!」
虚森罰斗「クリムソンさん！」
イービルシグナル「やれやれ。友情ごっこかい？」
クリムソン「『ごっこ』だって!?」
イービルシグナル「友情なんてみんな『ごっこ』じゃないか」
イービルシグナル「だからシャイニーメロディは シャイニーリズムを殺せた・・・ そうだろう？」
虚森罰斗「──！」
虚森罰斗「イービルシグナル!! なんてことを言うんだ!!」
虚森罰斗「そんな・・・美音ちゃんを 傷つけるようなこと──!!」
イービルシグナル「傷つける？ 美音だってわかってるんじゃないか？」
イービルシグナル「だからシャイニーメロディに変身せず 逃げているのさ」
虚森罰斗「そんな──美音ちゃんは──!!」
虚森罰斗「美音ちゃんは逃げてなんかない!!」