黒い夢(脚本)
〇病室
翌朝
「ベルさん!!」
ベル「罰斗殿、後輩殿──」
虚森罰斗「美音ちゃんは大丈夫なんですか?」
ベル「なんとか一命はとりとめたけど・・・ まだ目を覚ましてないにゃ」
虚森罰斗「そうですか・・・」
警察官「この傷は・・・本当に先輩が?」
ベル「なんでこんなことをしたのかは わからにゃいけど・・・」
ベル「でもアレはたしかに信吾殿だったにゃ」
ベル「にゃーが止めなかったら危なかったのにゃ」
警察官「そんな・・・ 誰よりも正義感の強い先輩がなぜ・・・」
虚森罰斗「美音ちゃん・・・」
〇ステンドグラス
陽向美音「・・・・・・」
陽向美音「・・・あれ? ここはどこ?」
陽向美音「なんだか暗くて寒くて怖い・・・ 早く帰りたい・・・」
陽向美音「誰かいないの・・・?」
陽向美音「ベル? 罰斗くん? ──シン兄ぃ?」
──久しぶりね、美音
陽向美音「えっ、この声は・・・!」
響谷清歌「あなた、本当に相変わらずね」
陽向美音「清歌ちゃん!?清歌ちゃんなの!?」
響谷清歌「まったく、あなたって 怖がりでノロマで役立たずで」
響谷清歌「信吾さんの言うとおり、 あなたが死ねばよかったのに」
陽向美音「──え?」
陽向美音「──ダークリズム!!」
ダークリズム「──美音、いえ、シャイニーメロディ!! 私と戦いなさい!!」
陽向美音「きゃ!?」
ダークリズム「どうしたのシャイニーメロディ!! 早く変身しなさい!!」
陽向美音「だって私、変身は・・・!」
陽向美音「きゃあっ!?」
ダークリズム「変身もできない役立たず!!弱虫!! やっぱり信吾さんの言うとおり!!」
ダークリズム「あなたが死ねばよかったのよ!!」
陽向美音「そんな・・・!! おねがい、清歌ちゃん、やめて・・・!!」
〇病室
ベル「美音ちゃん、うなされているのにゃ」
警察官「仲のよかった 義田先輩に殺されかかったのです 無理もありません」
虚森罰斗「・・・美音ちゃん」
虚森罰斗「・・・オレ、信吾さんを探してきます」
ベル「何を言っているのにゃ!?」
ベル「罰斗殿が信吾殿に── イービルシグナルに勝てるわけないにゃ!!」
警察官「先輩の実力はよく知っています。 僕も反対です」
虚森罰斗「でも・・・オレは信吾さんが こんなことをした理由が知りたい!」
ベル「罰斗殿・・・」
〇総合病院
虚森罰斗「──あ!」
間明紅蓮「よぉ、人探しだろ?手伝うぜ! 乗ってけよ」
虚森罰斗「紅蓮さん!」
間明紅蓮「なあ、ジャスティスシグナルが 民間人を刺したって本当か?」
虚森罰斗「──!!」
虚森罰斗「オレは・・・真実を知りたい」
間明紅蓮「そうか、恐れていたことが 起こっちまったか・・・」
虚森罰斗「何か知っているんですか?」
間明紅蓮「本当はテメエにだけは 言いたくなかったんだけどな・・・ 事態が事態だ」
間明紅蓮「──暗黒帝国ダークネスとクソ親父は 手を組んでるみたいだぜ」
虚森罰斗「首領様が・・・暗黒帝国ダークネスと!?」
間明紅蓮「前話したとおり、クソ親父は 生物の特性を増幅する方法を知っている」
間明紅蓮「『悪しき心』もまた『人間』っつー 生物の特性・・・ってわけだ」
虚森罰斗「悪しき心を増幅された ジャスティスシグナル──」
虚森罰斗「それがイービルシグナルという わけですね・・・」
虚森罰斗(──信吾さん・・・!!)
ジャスティスシグナルが闇堕ちで大ピンチ。
彼を元に戻さなければ悲劇が繰り返されてしまう……。
続き待ってます!