アイドルはヒーローじゃない

上尾つぐみ

盗まれたマイク(脚本)

アイドルはヒーローじゃない

上尾つぐみ

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〇Bunkamura
  翌日
虚森罰斗「お待たせしました。 ただいまより開場します!」
ライブ観客A「わくわく! 待ってました!」
ライブ観客B「楽しみー!」
虚森罰斗「今日も満員になりそうだな さすが美音ちゃん」
ドルオタ「・・・」
虚森罰斗「あ、あなたは昨晩の!」
「・・・」
虚森罰斗「どうしたんだ・・・? なんだか昨日と雰囲気が違ったけど」

〇オフィスの廊下
ドルオタ「よし、なんとかこっそり 関係者以外立入禁止ゾーンに入れたでござる」
ドルオタ「あとはこっそり美音ちゃんの私物を 盗むだけでござる!」
ドルオタ「どんな物販でも手に入らない、 吾輩だけの美音ちゃんグッズ・・・ ぐへへ・・・」
ドルオタ「でも、吾輩ごときが盗みなど働いて いいのでござろうか・・・」
ドルオタ「もしジャスティスシグナル氏にでも 見つかったら吾輩、豚箱行き・・・!?」
ドルオタ「というかクリムソン氏にでも見つかったら、 それどころじゃ済まない・・・!?」
ドルオタ「いやいや! 吾輩にはアレグレット氏から授かった 力があるではごさらぬか!」
ドルオタ「平常心・・・平常心・・・」

〇シックなリビング
ドルオタ「ここが美音ちゃんの楽屋・・・」
ドルオタ「ぐへへ美音ちゃんの香りがするでござる」
ドルオタ「さて、美音ちゃんの私物は・・・」
ドルオタ「ん? これは・・・」
ドルオタ「美音ちゃんのマイクでござるな? 楽屋にまでマイクを持ち込んでいるとは 珍しい・・・」
ドルオタ「しかし、美音ちゃんのマイクか・・・ これはなかなかステキグッズでござるな!」
ドルオタ「よし、盗むグッズはこれに決めたでござる!」

〇黒背景
アレグレット「フフフ・・・いいわよ・・・ その調子・・・」
アレグレット「もっと・・・もっと欲望を開放しなさい!」

〇シックなリビング
  数十分後
陽向美音「ない!ない!ない!!」
陽向美音「私のマイクがどこにもない!!」
ベル「美音ちゃん、どうしたのにゃ?」
陽向美音「ベル!罰斗くん! 私のマイク見なかった!?」
虚森罰斗「えっ、マイク?」
虚森罰斗「それなら会場の備品のやつがいっぱい・・・」
陽向美音「そうじゃなくて!! 私はあのマイクじゃないとダメなの!!」
虚森罰斗「ずいぶん大切なマイクなんですね」
ベル「ライブ開始まで時間帯ないにゃ! 急いで探すにゃー!」
虚森罰斗(もしかして・・・ あの怪しい客が・・・?)

〇荒れた公園
ドルオタ「これが美音ちゃんのマイクかぁ・・・」
ドルオタ「そうだ、ペロペロしちゃおう!」
  待て!!
ドルオタ「またでござるか!?」
虚森罰斗「美音ちゃんのマイクを返せ!!」
ドルオタ「むむ、鬱陶しいヤツ」
ドルオタ「しかーし! まだこっちには奥の手があるのでござる!」

〇モヤモヤ
怪人「キシャァー!!」

〇荒れた公園
怪人「キシャァー!!」
虚森罰斗「怪人・・・!?」
虚森罰斗(怪人同士で戦うのは気が進まないけど、 ヒーローを待ってる時間はないし・・・!)
虚森罰斗「美音ちゃんのマイクを返せ!!」
怪人「キシャァー!!」
虚森罰斗「そんな・・・ 効いてない・・・!?」
怪人「キシャァー!!!!」
虚森罰斗「しまった! スライムに飲み込まれた・・・!」

次のエピソード:メロディマイクの秘密

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