アイドルはヒーローじゃない

上尾つぐみ

忍び寄る魔の手(脚本)

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上尾つぐみ

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〇シックなリビング
義田信吾「お邪魔するよ」
陽向美音「シン兄ぃ!」
義田信吾「罰斗くんの身元調査の状況を報告しに来たよ」
虚森罰斗「何かわかりましたか?」
義田信吾「それが・・・ すまないが全く進展なしだ」
虚森罰斗「そうですか・・・」
義田信吾「警察に届け出が出ていなくても、 罰斗くんの身元を探す手段が ないわけではないけど・・・」
陽向美音「どういうこと?」
義田信吾「秘密結社エクスティンクトの首領なら 改造前の罰斗くんのことを知っていると 思うんだ」
陽向美音「ええっ・・・ でもそれって・・・」
義田信吾「もちろん、今は一般人の美音や 首領に絶対服従の罰斗くんを 直接会わせるわけにはいかない」
義田信吾「僕一人で探し出すよ! 警察ヒーロー:ジャスティスシグナルに お任せあれ、ってね」
陽向美音「シン兄ぃ・・・ 大丈夫なの?」
義田信吾「大丈夫大丈夫」
義田信吾「それより、美音も気を付けたほうがいいよ」
虚森罰斗「・・・?」
義田信吾「つい昨日、暗黒姫アレグレットの 目撃情報が挙がってね」
陽向美音「アレグレットの!?」

〇魔界
  暗黒姫アレグレット・・・
  暗黒帝国ダークネス皇帝の一人娘で、
  皇帝とともに未だ行方がわかっていない
  要注意人物だ

〇シックなリビング
虚森罰斗「暗黒帝国ダークネスって・・・」
義田信吾「シャイニーメロディが滅ぼした悪の組織だ」
義田信吾「当然、シャイニーメロディを恨んでいる 可能性は高い」
陽向美音「そんな・・・」
義田信吾「大丈夫! 心配しなくても美音のことは僕が守るよ」
陽向美音「もう、シン兄ぃってば」
虚森罰斗「お二人は本当に仲がいいんですね」
虚森罰斗「えっと・・・」
陽向美音「あ、罰斗くん、 『本当に付き合ってないんですか?』 って訊きたい顔してる」
義田信吾「弱ったな・・・ やっぱりそう見えるのか・・・? 美音はアイドルだし迷惑だろ?」
陽向美音「私とシン兄ぃは本当にただの幼なじみ」
陽向美音「っていうか、シン兄ぃは他に恋人いるし」
虚森罰斗「ああ、たしかにモテそうですね、信吾さん」
義田信吾「・・・」
虚森罰斗(あれ、信吾さん、なんだか浮かない顔だな?)

〇Bunkamura
  その日の夜
虚森罰斗「昼寝から起きて、 夜行性のオレはこれからが本番!」
虚森罰斗「ライブ会場周りの警備と掃除、 がんばるぞ!!」
虚森罰斗「ん?」
虚森罰斗「入口前に人がいる?」
虚森罰斗「すみません、 本日のライブは全て終了しましたが?」
ドルオタ「ああ、いや。 吾輩は明日の美音ちゃんのライブ物販に備えて 今から並んでいるのでござるよ」
虚森罰斗「ええ・・・」
虚森罰斗(いわゆる徹夜組ってやつなのか?)
虚森罰斗「申し訳ありませんが、 前日夜から待機する行為は禁止されています」
ドルオタ「な、なんだよ。 見逃してくれてもいいじゃないか!」
虚森罰斗「いえ、そういうわけには・・・!」
ドルオタ「なんだよけちくさいな!!」
虚森罰斗(仕方ない。こうなったら少しだけ・・・! コウモリ怪人として超音波攻撃を!!)
ドルオタ「うおおお!!!? 急に頭が痛く・・・ チクショー、覚えてろよー!」

〇荒れた公園
ドルオタ「ああ、もう! ツイてないなぁ!!」
  あらあら、ちょうどいい実験台が
  いたわね!
ドルオタ「へ!?」
アレグレット「あなた、私に協力なさいな」
ドルオタ「お、お前は・・・!?」

次のエピソード:盗まれたマイク

コメント

  • ドルオタに魔の手が……!
    続きが気になります!

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