呪いなら間に合ってます

中村朔

第5話 呪いの本領発揮! チキチキ真守猛レース!(脚本)

呪いなら間に合ってます

中村朔

今すぐ読む

呪いなら間に合ってます
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇黒背景
  【コトリバコ(ことりばこ)】
  危険度:★★★★★(レジェンド級)
  オカルト板より派生した現代の呪い。
  対象者の内臓にダメージを与え
  死に至らしめる。
  Aランク以上のライセンス保持者により
  対応のこと
  土御門家秘本『呪いビンゴブック』より

〇黒背景
  【八尺様(はっしゃくさま)】
  危険度:★★★★★(レジェンド級)
  オカルト板より派生した現代の呪い。
  対象者に粘着し死に至らしめる。
  Aランク以上のライセンス保持者により
  対応のこと。
  土御門家秘本『呪いビンゴブック』より

〇学生の一人部屋
土御門真守「ぶるぶる・・・うう、寒い・・・」
土御門真守「寒くて目が覚めちゃった・・・ 夏なのになんでこんなに寒いんだろ?」
土御門真守「うわぁ・・・夜中の2時だ。 なんか嫌な時間に起きちゃったなぁ」
  プルルル
土御門真守「ひゃっ! こんな時間に電話!?」
土御門真守「も、もしもし・・・あ、姉ちゃん?」
土御門魔矢「真守? アタシ、今日帰るから」
土御門真守「え? 帰るの明後日じゃなかったっけ?」
土御門魔矢「予定が変わったの。それより、どう? まさかまだ呪いとラブラブ仲良し同棲 ごっこしてるんじゃないでしょうね?」
土御門真守「ラ、ラブラブはしてないけど・・・」
土御門魔矢「まったく・・・アンタも土御門家の 人間なんだから、そろそろちゃんと やるべきことをやりなさい」
土御門真守「・・・やっぱりムリだよ。 僕にはそんなこと」
土御門魔矢「ムリでもなんでもやるの! それがあんたの役目なんだから!」
土御門魔矢「アンタが独り立ちしないとおちおち 温泉にも行ってられないんだから・・・」
土御門魔矢「どうしてもできないなら・・・ アタシがやるからね?」
土御門真守「えっ!」
土御門魔矢「朝までに帰るから、それまでに かたをつけとくこと。いいわね?」
土御門真守「そ、そんな・・・」

〇明るいリビング
土御門真守「どうしよう・・・コトリちゃんと 八尺様になんて言えば・・・」
  ガチャッ
土御門真守「コトリちゃん、八尺様、 ちょっと話が・・・」
  ヒヤッ
土御門真守「リビングも寒い・・・おかしいな、 エアコン入れてなかったはずなのに・・・」
  パチッ
土御門真守「・・・あれ?」
  パチッ、パチッ
土御門真守「・・・電気がつかない? 停電?」
土御門真守「確かこの辺に非常時用の蝋燭が・・・ あった」
  ポワッ
土御門真守「・・・あれ、炎が丸くなった。 それに蝋燭の煙が床に向かって 流れてる・・・これって」
土御門真守「・・・確か、 前に姉ちゃんが言ってたっけ」
土御門真守「悪意のある霊が近くにいると こういう現象が起きるって」
土御門真守「でも、この家にはそんな霊は いないはず・・・」
土御門真守「コトリちゃんとも八尺様とも 仲良くなったから・・・」
土御門真守「海にだっていっしょに行ったし、 敵意なんて抱いてるわけない・・・」
コトリ「ま・・・り・・・まもり・・・」
土御門真守「その声はコトリちゃん?」
  ポワッ
土御門真守「あ、コトリちゃんそこにいたんだ・・・ ぎゃああああ!」
土御門真守「首! 首だけ浮いてる!? コトリちゃん、体どこにやっちゃったの!?」
  ピンポーン!
コトリ「ふふふ・・・1ポイントじゃな」
八尺様「ぽぽぽぽ・・・」
土御門真守「八尺様? おかしいな、 声が上の方から・・・ぎゃああああ!」
土御門真守「八尺様! その真上から見下ろすの 心臓に悪いからやめてよ・・・」
  ピンポーン!
八尺様「ふふふ、私も1ポイントね・・・」
土御門真守「急にどうしたの!? 最近あんまり 驚かせなかったのに、ひどいよ!」
コトリ「あいかわらず甘っちょろいことを 言っておるの」
八尺様「忘れちゃったみたいねぇ。私たちが 人を呪う忌まわしい存在だってことを」
コトリ「そうじゃ。そもそもわしらはおぬしを 呪い殺すためにやってきたのじゃぞ?」
八尺様「それに今日は真守を呪って7日目・・・」
土御門真守「7日目・・・」
土御門真守「もうそんなになるんだ・・・ いろんなことあったし、 何かあっという間だったね・・・」
コトリ「まだすっとぼけておるようじゃの・・・」
八尺様「呪って7日目・・・つまり真守、 あなたを呪い殺す日なのよ!」
土御門真守「えっ!」
八尺様「だから私たちは決めたの。 どっちがあなたを呪い殺すのかを!」
土御門真守「えっ!? ど、どっちに決まったの・・・?」
コトリ「それはな・・・」
コトリ「おぬしをよりたくさん驚かせた方が おぬしを殺す権利を得るのじゃ!」
土御門真守「ふえっ!?」
八尺様「名付けて・・・狙え、 ショック死! チキチキ真守猛レース!」
土御門真守「ショック死!?」
コトリ「さあ、逃げるがよい。 まだまだこんなもんじゃないぞ?」
八尺様「思う存分怖がって 私たちを楽しませてちょうだい・・・ それが私たちのさらなる力になる!」
土御門真守「や、やめてえええええ!」

〇明るいリビング
土御門真守「ぎゃああああ!  冷蔵庫を開けたら生首があって ニヤッと笑ったああ!」
  ピンポーン!
土御門真守「ぎゃああああ! 顔を洗おうと思って蛇口ひねったら 血が出てきたああ!」
  ピンポーン!

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第6話 ドS退魔師『マッド・オンセン』襲来

成分キーワード

ページTOPへ