53 奇襲だョ! 全員集合(脚本)
〇荒地
マリリン「ガハハッ!! 息災かね、フリードリヒどん?」
フリードリヒ「お、おかげさまで・・・」
お馴染みの膝を抱えたマリリンの聖殻は、ミスリルの投擲によりフリードリヒの眼前に着地した
マリリン「これよりマリリンはフリードリヒどんを守護る壁になろう──」
フリードリヒ「それは、どうもありがとう──」
マリリン「だがしかし、マリリンでは君らの戦闘速度には到底付き合えないからねぇ、以降は設置物としてマリリンを扱いたまへ」
フリードリヒ「ああ、聖殻を解除してはダメだよ ・・・ヤツは俺よりも速い」
マリリン「フムー・・・それならさっきの『落実』は当たり処が良かったねー」
マリリンの──聖殻の着地地点より女は大きく後ろに飛び去り、二人を見詰めている
その左の足先は聖殻の下敷きとなり潰され、失われていた
フリードリヒ「いや、どうかな・・・ 彼女が人としての振る舞いだけをするとは思えないからね──」
マリリン「それでも、有るより無い方が良いでしょ」
フリードリヒ「それもそうだね 君と空のミスリルには感謝するよ」
???「──まりりん」
マリリン「ん? よんだ?」
マリリン「え? 魔王に呼ばれた!? 以前どこかでお会いしていましたっけ?」
フリードリヒ「やはり、ヤツは──」
???「マリリン──マリリィン!!!!」
マリリン「ヒイッ!? ごめんなさい悪いのはあの邪悪なドラゴンなんですぅ!」
???「アンタ──」
その時、頭上に小さな影がさす
〇空
アデライーデ「『斬落星─きらぼし─』」
〇荒地
剣状に変形した右足の切っ先は女の顔へと進み──
???「魔女! 邪魔をするな!」
左手に掴まれ、止められる
アデライーデ「アンタ、そのまましっかりと掴んでいるんだよ──」
アデライーデ「直ぐに終わらせてあげるからさ」
落下の途中から蠢いていた服の袖、マントやスカートの裾は、既に刃と化していた
更に両手にはそれぞれ刀剣を構えている
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