地の固まらぬ私たち

雨降地固不

2.晴れの通学路(脚本)

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〇学校脇の道
ミカ「・・・」
「ミカ〜!」
ミカ「・・・・・・」
「ミカ・・・?ちょっと??」
ミカ「・・・・・・・・・」
ミカ「はぁ・・・・・・」
アヤ「ちょっと! 無視とか萎えぽよなんスけどォ!?」
ミカ「わっ・・・!」
ミカ「ご、ごめん・・・アヤちゃん・・・・・・」
アヤ「いや、謝んなって」
アヤ「で?なんでそんな上の空ってるワケ?」
ミカ「え・・・?えっと・・・・・・」
アヤ「なにィ!?恋!?」
ミカ「ち、違うよ・・・!」
アヤ「いやァ〜!遂にかぁ!」
アヤ「こりゃブチアゲお祝いパーリナイっしょ」
ミカ「違うってばぁ・・・・・・・・・」
ミカ「そんな、こ、こ、」
アヤ「やばたにえんのぴぇ茶漬け!」
アヤ「ミカが惚れ惚れチキンになっちゃったし!?」
ミカ「なってません!」
ミカ「・・・・・・・・・」
ミカ「アヤちゃん・・・誰にも・・・・・・」
アヤ「言うわけないっしょ〜?」
アヤ「ウチの口の硬さ忘れちったワケ?」
アヤ「萎えぽよ〜」
ミカ「え!?ご、ごめんなさ・・・」
アヤ「いや、真に受けんなって」
アヤ「ミカさァ、悪い男とかに引っかかりそうで怖すぎっしょ」
アヤ「もうウチと付き合うか?その方が安全安心モーマンタイ」
ミカ「いや・・・・・・無問題ではないんじゃ・・・」
アヤ「とにかく、なんでも言っちゃって!」
アヤ「人に話したら軽くなるかもっしょ?」
ミカ「・・・・・・・・・・・・うん」
ミカ「実はね・・・・・・」
レオ「・・・」
レオ「へぇ〜。友達の方も"良さそう"じゃん」
  "昨日の女、友達もいいカンジ"
  "南高の割に頭弱そう"
レオ「はぁ〜。いいねいいね」
レオ「久々にゾクゾクしてきたかも」
レオ「どうせ近々あそこ来るだろうしな!」

〇学校の校舎
ミカ「・・・・・・って、事なの・・・」
アヤ「ふぅん?」
ミカ「・・・ご清聴ありがとうございました」
ミカ「お粗末さまでした」
アヤ「いや、てか怪しいっしょそれ」
ミカ「そう、かなぁ・・・?」
アヤ「いやいやいや、ないっしょ。 一目惚れで即告白!なんて」
アヤ「せめて連絡先交換からのお友達っしょ」
ミカ「でもほら・・・ドラマとかなら・・・・・・」
アヤ「いやいやいや」
アヤ「好きだ!アタシも好きぃ〜♡」
アヤ「なんて、非現実っしょ!」
アヤ「ドラマの恋よりナタデココの方が現実的だし!」
ミカ「ナ、ナタデココ・・・?」
アヤ「時代はタピオカよりナタデココっしょ」
ミカ「え!?ミルクティーにナタデココ!!?」
アヤ「めちゃうまピーポー。ミカも放課後行く?」
アヤ「って、そんな話してる場合じゃないっしょ」
アヤ「西高って問題児ばっかな事でケッコー有名だし」
ミカ「そう・・・なの・・・・・・?」
アヤ「いやまぁ、噂程度でしかないんだけど・・・」

〇高い屋上
  夕日のさす放課後の屋上。
  そこに男女が1組。まさに少女漫画の如し。
  互いに身を寄せ合い、頭を撫で、抱きしめ合う。
  嗚呼なんと美しい放課後の屋上
  何気ない世間話の合間に、女は口を開く
「愛してるわ」
「ねぇ、あなたは?」
  たった一瞬、されど一瞬の沈黙。
  間。
  男は絡めていた手を解き、冷たく言い放つのでした。
「うーん」
「嫌いじゃないけどさ」
「飽きたわ。笑」
  嗚呼なんと悲しい夕方の屋上
  まくし立てる女、無視を決め込む男。
  ロマンチックな放課後の屋上は、
  ドロドロの夜前の修羅場へ早変わり。
  いい子にしていれば、こんな事にはならなかったでしょうに
  さよならバイバイまたいつか____
レオ「・・・」
レオ「今回はハズレだなぁ」
レオ「どいつもこいつも理想じゃないな〜」

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