Episode6(脚本)
〇皇后の御殿
トゥルース・ギルバート「──フィン、お前の目的はなんだ?」
フィン・クラーク「目的?」
トゥルース・ギルバート「ああ、」
トゥルース・ギルバート「俺は、お前に選ばせてやりたいと思ってんだ」
フィン・クラーク「・・・・・・選ばせる?」
フィン・クラーク「さっきから、」
フィン・クラーク「あなたは何を言っているんですか?」
トゥルース・ギルバート「知ってんだぜ」
フィン・クラーク「知ってるって、何を?」
トゥルース・ギルバート「お前の”偽り”を──」
フィン・クラーク「えっ!?」
トゥルース・ギルバート「──俺はあの日、」
トゥルース・ギルバート「お前との決闘の日・・・・・・」
トゥルース・ギルバート「団長に言われるがまま」
トゥルース・ギルバート「お前との決闘に臨んだ──」
〇武術の訓練場
トゥルース・ギルバート「負けろだと!?」
シノ・イリヤ「そうだ」
トゥルース・ギルバート「いくらアンタの命令でも・・・・・・」
トゥルース・ギルバート「それはできない!」
シノ・イリヤ「君が無理と言おうと、僕は譲らないよ」
トゥルース・ギルバート「は・・・・・・!?」
トゥルース・ギルバート「決闘は互いの腕を確かめ合う神聖な儀式だ!」
トゥルース・ギルバート「勝敗をあらかじめ決めておくなど、」
トゥルース・ギルバート「国王・・・・・・」
トゥルース・ギルバート「いや、神への冒涜だ──」
トゥルース・ギルバート「なあ、シノ!!」
トゥルース・ギルバート「分かってるのか!?」
トゥルース・ギルバート「決闘は、ゲームじゃないんだぞ」
シノ・イリヤ「ああ、分かっているさ」
トゥルース・ギルバート「なら・・・・・・!!」
トゥルース・ギルバート「いや・・・・・・」
トゥルース・ギルバート「もう一度聞く」
トゥルース・ギルバート「アンタは俺に──」
トゥルース・ギルバート「”負けろ”と言うのか?」
シノ・イリヤ「ああ、負けてくれ」
シノ・イリヤ「もし君が、」
シノ・イリヤ「フィンに怪我をさせたら、」
シノ・イリヤ「僕は倍の傷を君に負わせてしまうことになる」
トゥルース・ギルバート「──そんなに、フィンが大事なんですか?」
シノ・イリヤ「ああ」
シノ・イリヤ「彼を傷つけるものを僕は許さない──」
シノ・イリヤ「全てを滅ぼそうとも」
トゥルース・ギルバート(分からない・・・・・・)
トゥルース・ギルバート(フィンと出会ってから、)
トゥルース・ギルバート(シノは人が変わってしまった・・・・・・)
トゥルース・ギルバート(北国から拾ってきた”フィン”という少年──)
トゥルース・ギルバート(あれほどまでに、)
トゥルース・ギルバート「この国に忠誠を誓い、」
トゥルース・ギルバート「この国を狂愛した男を」
トゥルース・ギルバート「変えた少年──」
トゥルース・ギルバート(ひとまず、フィンの腕を見極めるか)
トゥルース・ギルバート「分かった」