45 罪の印(脚本)
〇基地の広場
ドラゴンらしからぬ剣の腕前を見せ付けたミスリルは、『俺の用は済んだ』とでも言う様に寝床へと戻る
アデライーデ「おやすみー」
フリードリヒ「はぁー・・・ とんでもないものを見せ付けられたよ」
アデライーデ「まぁ、本来アタシがあのサイズの装置を武器にする方がおかしいのさ ミスリルぐらい大きくないと使いこなせないよ」
フリードリヒ「武器を使いこなすドラゴンなんて聞いた事も無いよ」
フリードリヒ「それよりも、魔女さんはちょうど良いサイズの連接剣を使わないの? 刃の魔女って連接剣のイメージだったんだけれども」
アデライーデ「ちょっと前に壊しちまってねぇ、修理中だったんだけれども・・・」
フリードリヒ「けれども?」
アデライーデ「ドミニク将軍の家に他の刀剣と一緒に預けちまったからねぇ、今回の決戦には持って行けないのさ」
フリードリヒ「それは残念 他にも面白い刀剣が在るの?」
アデライーデ「アンタが面白いかは分からないけれども────」
〇基地の広場
大蛇號の動作音とは違い、アデライーデとフリードリヒの会話は砦の上までは届かない
しかし、『囁聴─ささやき─』という魔法がある
微かな音や、遠くの会話を聞き取る為の魔法だ
繊細なコントロールを要求され、失敗すると自身の耳を痛める事もある魔法であり、諜報員や──
貴族の身分の者には、必須とされる魔法である
レミア「ねぇ~え? なんか良い情報は聞けたの~?」
オスカー「・・・チッ 話し掛けんなって言っただろうが」
レミア「あっ、ご、ごめんね・・・」
オスカー「ハン、まあ良い、アイツ等の話で今すぐ使えるネタは出てきていない」
オスカー(だが、ドミニク将軍の家に大量の刀剣を預けているというヤツは気になる・・・)
オスカー(あの女が村で使った宝石剣、アレは相当の値打ち物だ・・・)
オスカー(もし、同等の品がいくつも有ったのなら・・・ 確かめないとなぁ・・・)
オスカー(だが、今はまだ動けない コレを消さない事には・・・)
オスカー達、罰を与えられた勇士隊は今、首から肩にかけて光る魔法の紋様がある
聖樹教が罰を与える者に付ける『蔓の輪』と呼ばれるモノである
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