スマイル地域隊!

シュシュール。゜⋆。゜⋆

スマイル地域隊!(脚本)

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〇役所のオフィス
  よーし、今日も『スマイル地域隊』出動するよ〜!
ココロ「あっ!先輩、出番? よし、今日も頑張るぞ〜!」
  とある村の、小さな事務所。
  ここが、私の働く場所であり、色んな人々と出会える大切な場所だ。
  『スマイル地域隊』
  活動内容は、住民の困り事や悩み事、手伝って欲しい事など、自分達ができる範囲で手伝うことだ。
ココロ「それでそれで、今日はどんな活動をするの?」
  今日はね〜──
  彼は、ココロ。
  私の助手だ。
  そして、彼はアンドロイドなのである。
  前に出会った時は、こんなに明るくなかった。

〇山奥の研究所
  とある雨の日──
謎の男「誰?あんた・・・」
  座り込んでいた彼は、凍てついた瞳で、私を捉える。
謎の男「出来損ないの僕に、構わないでくれる?」
謎の男「捨てられたの、僕は」
謎の男「何にもできない僕が、生きてる意味あると思う?ないだろ?」
謎の男「だから、死のうと思ってるんだよ僕は」
謎の男「だから、邪魔しないでくれる?」
  淡々と話す彼を見て、私は決めた。
謎の男「え、ちょっと! 何すんだよ!」
  君はここで死んじゃダメ!
  今、私が必要としてるから!
  「助ける」
  私はその一心で、彼をおんぶし、暗い雨の中、事務所へ帰った。

〇役所のオフィス
  ──てなわけで、現在に至る。
  今となっては、村の方々からすっかり人気者だ。愛らしくて、優しい彼。
  それから、この隊の中でも、とても貢献している。

〇田舎の公園
  身体能力が高いことを活かし、高い木の上に引っかかった風船を取ってあげたり、

〇森の中
  動物に懐かれることを活かし、迷い猫を飼い主のところに戻したりと、

〇役所のオフィス
  私の出来ないことを、嫌と言わずに積極的にこなしてくれる。すごく尊敬できるところだ。
  なんでこんな彼が捨てられたのか、理由が分かるのは休憩中だ。

〇本棚のある部屋
  事務所2階ー私の部屋
ココロ「ねぇ、先輩・・・ ギュッてして・・・? ダメ?」
  顔を赤くし、潤んだ瞳で見つめてくる。
  そう、これが彼の欠点だった。
  他のアンドロイドと比べ、疲れやすく、充電切れになりやすいのだ。
  その上、甘えんぼうである。
  もともと、彼は『人をサポートするため』に作り出されたらしい。
  いいよ〜
ココロ「ホント!?やったぁ」
  すぐさま彼は、私に飛びつく。
ココロ「あ〜、やっぱり先輩とハグしてると、落ち着くなぁ・・・ ずっとこのままでいたい」
  アンドロイドでも、人に甘えたがるんだね
ココロ「え?僕は、先輩のこと大好きだからこそ、いっぱい甘えたいんだよ」
  えっ!?
ココロ「ん?僕なんか変なこと言った? あれ、先輩、顔赤い・・・」
  う、ううん!言ってない!
ココロ「そっか」
ココロ「でも、赤くなってる先輩もかわいいなぁ」
  なっ・・・!
  かっ、からかわないでよ!
  毎度毎度、何を言われるか分からない・・・
  そうこう話していると、突然、下から電話のベルが鳴った。
  ちょっと行ってくるね
ココロ「僕も行く〜」

〇役所のオフィス
  もしもし、こちら『スマイル地域隊』です
  あ、『スマイル地域隊』の方ですか。こちら──
  私は、相手側の名前と内容を聞き、とても驚いた。
  そっと、受話器を元に戻す。
  コ、ココロ・・・
ココロ「せ、先輩!どうしたの!?」
  ・・・ちょっと、ついてきて
  私の不安が移ったのか、彼も不安げな表情をして頷く。
  本当は、一緒に行きたくなかった。だって──

〇山奥の研究所
ココロ「こ、ここは」
  すぐに、彼の顔つきが変わる。
  だって、さっきの電話の主は──彼を捨てた研究所からだったから。
研究科長「おぉ、来ましたか」
ココロ「あんた・・・どうして僕を」
研究科長「それはね・・・ あなたを処分するためですよ」
ココロ「は・・・? 何をいまさら」
研究科長「分かってませんねぇ・・・ Z-25、あなたは誰の役にも立たないのです」
ココロ「僕はZ-25じゃない!『ココロ』っていう名前があるんだ!僕の大切で愛している人がつけた!」
研究科長「へぇ・・・そうですか でも、あなたは不良品なんです」
研究科長「使えないアンドロイドが、生きている意味ないでしょう」
ココロ「使え・・・ない」

〇山奥の研究所
  何にもできない僕が、生きてる意味あると思う?ないだろ?

〇山奥の研究所
ココロ「違う・・・」
研究科長「何が違う?」
研究科長「人の役に立てないアンドロイド・・・ そんなのいる必要が無い」
ココロ「違う、違う!」
研究科長「だから何が──」
ココロ「違うつってんだろ!!」
ココロ「確かに、最初は何の役にも立てない、無能なアンドロイドだって分かってた」
ココロ「でも今は!」
ココロ「たくさんの笑顔を見ることができるんだ・・・!」

〇文化祭をしている学校
  学校祭の時も、

〇海辺
  泣いている子を助けた時も、

〇田んぼ
  みんなで協力したクリーンアップの時も!

〇山奥の研究所
ココロ「僕はこの村が大好きなんだ! 優しいみんなが大好きなんだ!」
  私達も、ココロのこと大好きだよ!!
ココロ「えっ・・・!?」
  この方々以外にも、ココロに救われた人は何人もいる!
  だから、処分なんてしないで!!
  私は大声で、思いを放った。
ココロ「せん・・・ぱい・・・」
研究科長「チッ・・・」
  男の人は、静かに舌打ちをし、その場を去った。

〇山奥の研究所
ココロ「・・・先輩、そしてみんな、ありがとう!」
  ココロが戻って来てくれて、よかった!!
  みんなは明るい笑顔で言った。
  急にココロが近づいてくる。
  ──チュッ
  ちょ、ちょっと!みんなの前で・・・!!
  なんと、私の頬にキスをしてきたのだ。
ココロ「だって、疲れちゃったんだもん チューしたくて・・・」
  彼は恥ずかしがりながら、もごもご言う。
ココロ「あ、帰ったら、いっぱいギューしてね!! 約束だよ!」
  分かった、分かったから!

〇空
  清々しい青空の下、
  スマイル地域隊、今日もみんなを笑顔にできました!
  END

コメント

  • ココロが何をもって不良品とされてしまったのかはわかりませんが、結果として村の人たちを笑顔にしているので、最高のアンドロイドですよね。甘え方も可愛すぎますし!w

  • 地域の関りが人を成長させていくってとてもいい環境ですよね、でもまさか彼が人間ではないなんて、考えてもみませんでした。楽しいストーリーでした。

  • 彼がアンドロイドだったとは途中まで全く気がつきませんでした。何か悩みを抱えた彼が地域の人たちと触れ合いながら成長して優秀なアンドロイドへ変身したストーリーに感激しました。

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