解釈違いを直そうか

見山みかん

本編(脚本)

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〇幻想空間
  私の憧れは、少女漫画のような恋をすること。
  でも、王道設定でもある「幼なじみ」の彼は、全然タイプじゃない。

〇一戸建て
ソウタ「よお、こんな朝早くに行くのかよ」
ミカコ「・・・なんでいるの? ていうか邪魔」
ソウタ「仕方ないだろ、行き先同じなんだし」
  小学校から大学まで同じになってしまった、草峰ソウタが、その人だ。

〇テーブル席
早坂「草峰か。かっこいいよな〜」
ミカコ「小学生の時だったらわかる」
早坂「中学や高校の時はどうだった?」
ミカコ「モテてたよ。背が高いし、スポーツもできるし」
早坂「何人と付き合ったかって知ってる?」
ミカコ「ゼロ。告白は全部断ったって言ってた。でも遊んでたよ」
早坂「へえ〜」
ミカコ「ん? なに?」
早坂「草峰のこと、なんでも知ってるんだなって」
ミカコ「10年以上一緒なんだよ、そりゃそうでしょ」
ソウタ「何してんの?」
早坂「あ、噂をすれば」
ミカコ「げ・・・」
ソウタ「なんだよ、その反応。 なあ、ここ座っていい?」
早坂「俺はいいよ」
ミカコ「早坂くん!」
早坂「いいじゃん、別に」
早坂「あ、飲み物買ってくる。ちょっとごめん」
ミカコ「ちょっ・・・!」
ソウタ「・・・お前もなんかほしいの?」
ミカコ「そういうんじゃないけど・・・」
ソウタ「だよな。それ、まだ半分残ってるみたいだし。お前の好きなレモンティー」
ミカコ「・・・ソウタはどうしたの? いつもは他の人とランチ食べてるじゃん」
ソウタ「お前こそなんで早坂と二人きりで食べてんだよ」
ミカコ「授業一緒だもん」
ソウタ「俺もだろ」
ミカコ「だからソウタはー・・・、」
ミカコ「あ、もしかして、お友達は今日休みなの?」
ソウタ「それもある」
ミカコ「他にもあるの?」
ソウタ「気になったんだよ お前のことだから、早坂に変なこと言って幻滅されてないかってさ」
ミカコ「失礼しちゃう! それに、別にそういうんじゃないから」
ソウタ「嘘だな」
ミカコ「嘘じゃない。早坂くんには、彼女がいるから」
ソウタ「・・・なのに二人でランチ?」
ミカコ「今日だけだよ。いつもは彼女さんも含めて5人はいるし」
ソウタ「小学生の時からずっと思ってたんだけど」
ミカコ「何?」
ソウタ「高望みしすぎじゃね?」
ミカコ「は?」
ソウタ「片想い相手のレベルが高すぎる。早坂もだ」
ミカコ「・・・だとしても、ソウタに言われる理由なんてないけど」
  イラッとした。いつもこう。タイプじゃないのは、私を見下してるから。
  周りの女の子はかっこいいって言うけど、私から言わせればこんなやつ願い下げよ!
早坂「ただいま」
ミカコ「おかえり」
ソウタ「・・・俺のも買ってきてくんね?」
早坂「? いいよ」
ミカコ「よくない。もう、ソウタはどっかいって」
ソウタ「まだ話は終わってねぇぞ」
ミカコ「終わったの」
ミカコ「・・・いいよ、じゃあ私が行く。早坂くん、授業でね」
早坂「え、ミカコちゃん・・・」
早坂「・・・いいの?」
ソウタ「仕方ないだろ。ずっとこれだ」
早坂「でもさ、俺は脈アリだと思う」
ソウタ「お前の目は節穴か?」
早坂「ちゃんと見てたよ」
早坂「彼女、小学生だったら君がかっこいいって言われるの、わかるっていってたけど、一緒だと思う」
ソウタ「俺とあいつが?」
早坂「うん。互いにイジワルしてる感じ」
ソウタ「あいつは少女漫画みたいな恋が憧れなんだよ」
早坂「もし意識してやってるなら、一度別のキャラで試してみたらどう?」
早坂「効果あるかもよ。ギャップってやつ」
ソウタ「お前みたいな?」
早坂「なんで? まあ、そうだね。 俺とか他の誰でもいいけど」
ソウタ「ふうん。試してみるか」

〇綺麗な図書館
ミカコ(早坂くんは本当にただの友達なのになぁ・・・なんであんなこと言うんだろ)
ミカコ(もういいや。 次の授業まで時間あるから、ゼミ発表で使える本を探そう)
ミカコ「あ、あれ知ってる先生の本だ 棚の一番上にある・・・」
ミカコ「脚立はっと・・・」
ミカコ「え?」
ソウタ「これだろ?」
ミカコ「ありが・・・、ソウタ!」
ソウタ「いつも愚痴ってるもんな、この分野の本がなかなか見つからないって」
ミカコ「・・・そうだけど。後をつけてきたの?」
ソウタ「いいや、探しに来た」
ミカコ「なんで」
ソウタ「さっきはごめん」
ミカコ(あのソウタが謝った・・・!?)
ソウタ「それと、お前にいいところを見せたくて」
ミカコ「・・・は?」
ミカコ(待って、いつもならノロマだから助けに来てやったとか言うのに)
ソウタ「背が高い男が好きなんだろ?」
ミカコ「だったら文句ある?」
ソウタ「俺も背は高いのに、好みじゃない?」
ミカコ(ちょっと、本当にどうしちゃったの!?)
ミカコ「・・・だって、いつも私を見下してるから。そういうのが嫌なの」
ソウタ「俺様キャラは好きじゃないのか・・・」
ミカコ「ん?」
ソウタ「いや、こっちの話」
ミカコ「やっと戻った感じする。本はありがと、でももういいから」
ソウタ「待てよ」
ミカコ「もう、何っ・・・」
ソウタ「俺、小学生の時からずっと思ってたことがある」
ミカコ「さっきも聞いたよ」
ソウタ「全部は言ってない」
ソウタ「俺、ミカコのことが好きだ」
ミカコ「・・・・・・え?」
ソウタ「10年以上片想いしてる」
ソウタ「お前も知ってる通り、誰とも付き合ったことはない 遊ぶことはあっても、メシ食う程度だ」
ソウタ「俺と付き合ってほしい」
ミカコ「・・・なんで今いうの? ここ図書館だよ?」
ソウタ「だからだよ。周りの騒音がないから、よく聞こえるだろ?」
ミカコ「はっ!?」
ソウタ「少女漫画だったら、ここでヒロインが答える場面だ。お前の返事は?」
ミカコ「かっ・・・、考えとく・・・」
ソウタ「保留はダメだ。どっちかで言ってくれ」
ミカコ「好きか分からなくても、いい?」
ソウタ「・・・いいよ。分からせてやるから」
ミカコ(っかー! 俺様キャラってそういうのだよ!)
ミカコ「やっぱ好きかも」
ソウタ「単純だなお前・・・」
ソウタ「でも、それも込でお前だもんな」
  人を見下す最低野郎だと思ってたけど、違ったみたい。
  何がどうしてこうなったかを、早坂くんから聞けたのは翌日のことだった。
  10年以上も互いに勘違いしてたなんて・・・。でも、まあ。終わりよければ全て良し、ってやつ・・・かな?

コメント

  • 「少女漫画みたいな恋」どころじゃなく、少女漫画も照れちゃうようなツンデレ二人のラブラブ物語、ご馳走様です。ソウタの「分らせてやるから」というセリフにしびれました。

  • 急なキャラ変、実際突然されたらきっとビックリで頭が混乱してしまいそうだけど、確かにギャップでドキッとしてしまいそうです。彼女の好きなキャラを研究してくれてるなんて、もうかわいすぎ!そんなところにもキュンがありました。

  • 10年以上の腐れ縁な二人でしたが、彼の思いきった作戦が素敵でしたね。でもキャラはなかなか直らない、と(笑)それでも『好きかも』と思っちゃうヒロインも可愛かったです(^^)
    個人的には早坂くんがいい人すぎて好きでした~(笑)

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