お菓子の時間

ともち

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〇ケーキ屋
  今日からバイトスタート!
  
  なんかドキドキしてきちゃった・・・
  
  先輩来てくれると嬉しいなぁ
オーナー「こんにちは! 今日からよろしくね!」
  よろしくお願いします!
  
  早く仕事覚えられるように頑張ります!
智晴の母親「こちらこそよろしくお願いします! 一緒に楽しく働きましょうね!」
  オーナーも奥様も優しくて話しやすいなぁ
オーナー「そういえば、まだうちの息子を紹介していなかったよね!? 智晴!ちょっとこっちに来てくれ!」
小野 智晴「何?」
オーナー「今日から働いてくださる方だ。 お前と同い年だから、よろしく頼むぞ!」
小野 智晴「はぁ・・・」
  えっ、今のはため息?
  
  なんか感じ悪いなぁ・・・
智晴の母親「愛想悪くてごめんなさいね。 女の子が苦手みたいなのよ」
  あっ、そうなんですね・・・
  
  よろしくお願いします!
小野 智晴「・・・」
智晴の母親「普段はこんな感じだけど、お菓子作りの時は違うのよ!」
  そうなんですね!
  
  私はお菓子作れないので、お菓子が作れる方ってとっても素敵だと思います!!
小野 智晴「・・・」
  照れてる?
  
  なんか可愛いッ!
オーナー「さぁ!挨拶はこのぐらいにして開店の準備をしようか!」

〇ケーキ屋
智晴の母親「今日は疲れたでしょ? 帰ってゆっくり休んでね!」
  ありがとうございます!
  
  初日で緊張していたんですが、皆さんのおかげで楽しく働けました!
  
  ではお先に失礼します!
智晴の母親「お疲れ様でした! 気をつけて帰ってね!」
  無事にバイト初日が終わって良かった!
  
  ん?なんだか智晴くん、ずっと私を見てる?
  今日は色々ありがとうございました!
  
  お疲れ様です!
小野 智晴「あぁ」
  「あぁ」って・・・
  
  仲良くなるまでに時間かかりそうだなぁ
  
  少しお喋りしたら早く仲良くなれるかな?
  あっ、あの!これからお菓子作るんですか?
小野 智晴「そうだけど」
  すごいですね!
  
  作るところ少し見させてもらえませんか?
小野 智晴「いや、早く帰ったら?」
  まだそんなに仲良くないのに迷惑だよね・・・
  すみません、迷惑でしたよね。
  
  お先に失礼します・・・
小野 智晴「いや・・・迷惑とかじゃなくて。 もう外暗いし危ないからさ」
  ッ!!
  
  私のこと心配してくれてたんてますね!
  
  ごめんなさい、勘違いしちゃって。
  ありがとうございます!
  
  じゃあお疲れ様でした!
小野 智晴「お疲れ様」
  ──帰り道
  
  先輩には会えなくて残念だったけど・・・
  
  智晴くんと少しお喋りできて良かった!
  またバイト頑張ろう!と思う私なのでした。

〇道玄坂
  ──数週間後
  
  今日はバイト休み。
  
  先輩、今頃お店に来てたりするのかなぁ
  あれ?
  
  智晴くん、こんばんは!
  
  学校帰りですか!?
小野 智晴「あ・・・、そうだけど」
  そうですか。私も学校帰りなんです!
  
  今日、バイトは休みなんですが・・・。
  
  ちょっとお店の様子が気になって・・・。
小野 智晴「じゃあ来る?」
  えっ!?行って良いんですか?
小野 智晴「バイトの時しか店に行っちゃいけないなんて誰が決めたの?」
  あっ、確かに!
  
  でもお店混んでそうだし、お邪魔になっちゃうかも・・・
小野 智晴「じゃあ行くのやめる?」
  ・・・やめない!
  
  行きたいです!
小野 智晴「俺のそばで菓子作り見てるだけなら邪魔にならないから大丈夫」
  なんですか!その微笑み!!
  
  ちょっとキュンってなっちゃったよ。

〇ケーキ屋
  やっぱりいつ来ても賑わってますね。
  
  どのお菓子も美味しいから当然か!
  
  私、ティラミスが特に好きなんです!!
小野 智晴「あ・・・ありがとう」
  ん?何でありがとう、なんだろう?
小野 智晴「あのティラミスは俺が何度も作って、初めて親父に認められたものなんだ。 だから俺にとって大切なお菓子の1つなんだ」
  そうだったんですね!
  
  すごいよ、智晴くん!!︎
  
  そんな智晴くんの大切なものを好きになれて私とっても幸せ!
小野 智晴「こっちが恥ずかしかなるぐらい素直なこと言うね」
  自分の中の好きっていう気持ちには素直でいたいんです!
  
  自分の気持ちを認めてあげなきゃ自分自身が可哀想。
小野 智晴「可哀想かぁ・・・」
  そうですよ!
  
  智晴くんは、あまり自分の気持ちを周りの人に伝えようとしないですよね。
  私はもっと智晴くんの気持ちを知りたいです!
  
  どうしたら嬉しくなったら悲しくなったりするのか。
  智晴くんの色々な気持ちを教えてほしい! なんて図々しいですよね・・・
小野 智晴「・・・。 好き・・・」
  ん?好き?
  
  あッ!お菓子作りのことですね!
小野 智晴「まぁそれもあるけど。 あんたのことだよ」
  えッ!!
  
  ・・・ありがとうございます。
  
  智晴くんにそう思ってもらえて、すごく嬉しいです・・・。
  ──その後の2人の恋の行方は・・・
  
  皆さんの心のままに。

コメント

  • ともはる君、シャイだと思ったら結構ストレートでしたね!これは先輩のことを忘れてしまいそうですね。(笑)やっぱり身近にいてしゃべったりすると、そうでない人よりも意識するようになると思います!

  • こんなことが短期間で起こったら、もともと好きだった先輩のことなんて忘れてしまいそうですね。笑
    これからバイトがますます楽しくなりそうです。

  • すごくはきはきしていて優しい主人公がいいですね。
    こんなにかわいい子なら、好きになってしまってもしょうがない気がします。

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