ときめき(かけあし)アクティビティ

七嶋凛

いつもの週末から・・・(脚本)

ときめき(かけあし)アクティビティ

七嶋凛

今すぐ読む

ときめき(かけあし)アクティビティ
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇バスケットボール場
タスク「──よっしゃ! 2-1で・・・」
タスク「今日の勝負はオレの勝ちだな!」
タスク「手加減しろって?」
タスク「そんなの、オレもお前も、おもしろくないだろ!」
タスク「おっ、リベンジするか?」
タスク「よし、来い!」

〇バスケットボール場
タスク「はー、さすがに疲れたな」
タスク「約束通り、負けた方がメシをおごるように!」
タスク「駅の向こうに、新しいお好み焼き屋できてたから行ってみようぜ」
タスク「ん?」
タスク「お前が食いたいって言ってるの聞いてたら、オレも食いたくなっただけ!」

〇公園のベンチ
タスク「──ほら」
タスク「今日の敢闘賞!」
タスク「次はボルダリングしたい? 近くにスタジオあったような・・・」
タスク「お、次の週末、予約できるみたいだぞ」
タスク「時間、どっちがいい?」
タスク「・・・よし、予約した!」
タスク「楽しみだな!」

〇学食
  ──数日後
タスク「・・・え?」
タスク「行けなくなったって・・・」
タスク「あ、またシフト変わってくれって頼まれたのか?」
タスク「そんなに落ち込むなよ、予約の変更すればいいだけなんだから」
タスク「そうじゃない? じゃあ、なんで・・・」
  ──<ときめきドキドキ症候群(シンドローム)>
  『ときめかないと、心臓が止まってしまう』という症候群
タスク「・・・に、なった? お前が!?」
タスク「だ、大丈夫なのか!? あれ、原因わかってないんだろ?」
タスク「症状は・・・」
  冷え性や貧血など、人により症状も程度もさまざまだが・・・
タスク「──息切れ?」
タスク「だからもう、オレに付き合って走ったりできない・・・ってこと、か」
タスク「・・・」
タスク「そういえば」
タスク「<B型>がパートナーになれば、症状が軽くなるんだよな?」
  <ときドキ>には<B型>があり、
  そちらは『甘いセリフを言わないと、舌が麻痺する』
タスク「もう、誰かと契約したのか・・・?」
  治療のために<ときドキ>と<B型>が
  パートナー契約を結ぶことが、あたりまえになっていた
タスク「・・・そうか! まだなのか!」
タスク「でも、なるべく早くパートナーを見つけた方がいいよな」
タスク「すぐに心臓が止まるわけじゃないから、って・・・」
タスク「だとしても、心配だろ!?」
タスク「・・・よし!」
タスク「さがしに行くぞ! お前のパートナー!」

〇中央図書館(看板無し)
タスク「──アイツなんか、どうだ?」
タスク「優しくて、女子に人気あるらしいぞ」
タスク「あ、けど」
タスク「<B型>じゃないと、パートナーにはなれないんだよな?」
タスク「とりあえず『ときめけ』ば、いいのか?」
タスク「そうか、映画やドラマでも効果があるんだもんな!」
タスク「よし、あとはなんとかして、アイツに・・・」
タスク「こう・・・」
タスク「何か・・・こう、いい感じに」
タスク「・・・」
タスク「すまん、ここからどうしたらいいのか、ぜんぜんわからん!」
タスク「『ときめく』って、なんだ!?」

〇屋上の隅
タスク「悪い、大変なのはお前の方なのに・・・」
タスク「オレがパニックになってどうするんだよな」
タスク「女子が喜ぶものとか嬉しいことっていうの、オレ、ちっともわかってないだろ?」
タスク「お前が困ってるなら、いちばんに力になりたいって思ってるのに・・・」
タスク「・・・ん?」
タスク「どうした? なんか、いつもより──」
タスク「い、いや、なんでもない!」
タスク「そ、そうだ! アイツなら、頼りになるかもしれないぞ!?」

〇学園内のベンチ
タスク「アイツが、お前のことを『ときめかせて』くれるはずだ!」
タスク「なぜなら、アイツは<B型>だからだ!」
タスク「なんでそんなこと知ってるかって?」
タスク「アイツが自分で言ってるんだよ」
タスク「治療のためにって、いろんな女子に声かけて──」
タスク「・・・」
タスク「・・・・・・」
タスク「・・・すまん、忘れてくれ」
タスク「アイツはダメだ、絶対ダメだ」
タスク「・・・えっ?」
タスク「ありがとうって・・・」
タスク「──・・・」
タスク「映画でも、観に行くか?」
タスク「恋愛映画だよ!」
タスク「今日は、とりあえず、映画でなんとかする!」

〇映画館の入場口

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

コメント

  • タスクくん鈍感すぎて、君だよ君!って声かけたくなっちゃいました。笑
    相手の方はきっと早い段階で気づいていたはず!これから、タスクくんの出番ですね。

  • タスクくんの相手が気になりました。友達としての付き合いでしょうか。恋愛感情はないのでしょうか?いろいろと想像を膨らませてくれるストーリーでした。

  • いいですね、タスクくん。こんな真っ直ぐ誠実で一生懸命な男の子は!
    ロマンティックなシチュエーションとかは無理そうですが、そんなところもかえって魅力ですね。

コメントをもっと見る(4件)

ページTOPへ