〇先住民の村
アデライーデ「まったく、こんな村の中で魔法をバカスカ撃ちまくりやがって・・・」
マリリン「戦略的撤退ーーっ！」
　　揉みくちゃになった勇士隊の中からマリリンが転げるように脱出してきた──
アデライーデ「助かったよ、マリリン」
マリリン「後でもっとねっとり褒めて貰おうか それよりもアディ アイツらをゴニョゴニョ・・・」
アデライーデ「ねっとりとはしないけれども ふむふむ・・・」
レミア「痛い～、なんなのよ、って、アンタ！ まさか『小粒』!?」
マリリン「よう、厚化粧・・・ここであったが百年目だぜ」
マリリン「アディ、アイツはマリリンの獲物だから譲ってもらうよ・・・」
アデライーデ「ほ、ほどほどにしときなよ・・・」
マリリン「断るっ!!」
　　アデライーデはマリリンと別れ、魔法を撃ち終わり動きの止まった勇士隊へと向かって行く──
マリリン「ヘッヘッヘ・・・厚化粧、アンタの取り巻きは今うちのアディがボコして回っている」
マリリン「念願のタイマンだぜぇ・・・ 今日こそ積年の恨み、晴らさせてもらう！」
レミア「何を、小粒ごときが生意気なんだよ!!」
レミア「『樹槍─じゅそう─!!』」
　　地面から鋭い木の根が生え、マリリンを貫かんとその槍の如き先端が迫る──
　　平時に人に向ける事を禁じられる、非常に危険な魔法だ
　　それらはマリリンの華奢な体を──
マリリン「しかし、聖殻ぅ!!」
　　──貫くことは叶わなかった
レミア「ウソ!? 樹槍が効かない!?」
　　樹槍を弾いた勢いでマリリンを包んだ丸い聖殻はゴロンゴロンとレミアの方に転がって行き──
マリリン「フッハハアッ！ アンタらのイジメを耐えきったマリリンの聖殻は、小さくともゴリリと堅いのさ!!」
　　そして、レミアの足下にたどり着くとマリリンは聖殻を解除し、鼻を突き会わせる距離で立ち上がる
マリリン「そしてぇ・・・攻撃魔法はともかく、運動能力ならマリリンが上だぜぇ、厚化粧」
レミア「ヒッ、く、来るなッ、ワッ!?!?」
　　後ずさるレミアはかかとを段差に引っ掛けて後ろに倒れる──
マリリン「クククッ、気が利くじゃねえか・・・」
レミア「う゛っ!!」
　　そこにマリリンは馬乗りになり──
マリリン「さぁ、お待ちかねの──」
マリリン「ビンタ祭りだーーーーッ!!!!」
レミア「イヤーーーーッ!?!?!?」
　　盛大な祭りが──おっぱじまった

〇先住民の村
　　しばらくの時が経ち──
オスカー「ハ、ハハッ、嘘だろ・・・」
　　勇士隊の、その全てを打ち倒し、魔女──アデライーデだけが立っていた
アデライーデ（さて、ここまではマリリンの指示通り動いたけれども──）