エピソード…タイムレス誕生まで②…向日葵(脚本)
〇総合病院
「ここに3人の赤ちゃんが誕生した。貴子、辰、かおりという。貴子と辰は保育機に入った」
「かおりは退院となった二人は保育機から出た。かおりの姉は、かおりは凄い子だから二人を助けなと・・」
「僕達はかおりのお陰でパワーをもらって成長した。かおりが僕と貴子ちゃんの手と足を退院するまで支えてくれたお陰で」
「あの時、貴子さんから聞いた話しだけど実は僕、君に焼きもち焼いたんだ。僕のが体強いのにって」
「いつかヒーローになって皆を助けるお前等のヒーローにならないって。だから・・」
辰「僕は君のヒーローにはなれなかった君は僕のヒーローだった。カッコいいセリフも何も言えなかった。今なら言える」
辰「愛してると。これから僕は旅をすることにするよ」
辰「この長い髪を切って筆にして君の事を思って書く。僕はびびりだから髪の毛って蜘蛛の糸に似てるから迎えが来る頃に書きたかった」
辰「そうだな。 タイトルは向日葵。 平仮名じゃない所がミソだな」
〇狭い畳部屋
辰「今日1日で仕上げて見せるよ。そうだなタイトルは向日葵 平仮名じゃないところがみそだな」
〇大きな箪笥のある和室
「38年前何があったと思う?今では皆知ってると思うけど赤ちゃんがテレビに吸い込まれる話し。信じるかは貴方次第」
「急にテレビつけたらバチっと音がして赤ちゃんの貴子ちゃんが身動き取れない状態に。テレビがついて敵が沢山現れてかおりが救世主」
「かおりちゃんは赤ちゃんながらずっと念じてくれて。そんな中僕はというとテレビの向こうの敵を殺す事を考えていた」
「どうして殺したいのか分からなかった。ただ攻撃してくる時点で敵だと思った。人間という愚かさを一瞬で知ら示された」
辰「これはサスペンスでもホラーでもない本当にあった話し。僕達3人の話みてくれよな」
〇二階建てアパート
かおり「辰くん、面白いね。 覚えてる?赤ちゃんの時に一緒に寝た事」
辰「何いってんだお前。俺はお前なんか知らないよ」
かおり「まあいいや。明日は私の、う〜んと遊ぼう」
辰「何だよ??」
かおり「じゃあねバイバイ」
〇中庭
かおり「貴子ちゃん??貴子ちゃん」
貴子「だれ?」
かおり「かおりだよ。今度は辰君連れて来るから待ってて」
貴子「うん。待ってる」
〇幼稚園
かおり「おはよう。昨日、貴子ちゃんに会ったよ」
辰「誰それ」
かおり「ちょっと運命のイタズラしてきた」
辰「ん??」
かおり「約束したんだ。一年に一回7月7日軌跡の日に会うって」
辰「僕はいいや」
かおり「あ〜もう。 じゃあ辰君私とは会ってね」
チュッ
辰「何するんだよ」
かおり「秘密のキスだよ」
かおり「それから明日から離れ離れなんだ。幼稚園かわるの。7月7日にあえるからいいよね。 また来年会おうね」
辰「そんな〜」
かおり「あれから4年。私は小学1年辰君から手紙が来た。僕は男だ。君にはもう会えませんと」
かおり「どんな風に帰ってくるか楽しみ私はテレビのせいか周りで色々な事が起きて記憶障害背負った貴子ちゃんに会いたくなった」
かおり「でもやぱり忘れちゃうからな。辰君の力も借りよう」
数日後
〇教室
かおり「辰君がイジメにあってると知らせを聞いた 頑張って戦ってるって。僕はいつかヒーローになるんだからって。私はどうしたらいいの」
かおり「私は辰君の学校に乗り込んでイジメっ子をやっつけた。そしたら・・・」
辰「僕はお前なんか認めない。見とけ。俺は立派な男になるからって」
かおり「辰君は私には叶わないようにできてるから無理だよっていわれた」
辰「初めての失恋だった。それから僕は身長低いのを気にしてかスポーツを沢山した。かおりにまけないように」
小学1年から6年まで朝のマラソンを頑張った。中学からはモテるため恥を捨て色々な女の子を口説こうとした。
高校の時あまりのモテなさに自分を諦めた。そして18歳・・・。初めての仕事場に就いた。そこで奴にあった、
そう、かおりだ。
〇大きい研究所
かおり(かおりは少し年齢にしては老けてた。そして前よりも太っていた)
貴子(おまけにオマケつきだ。 きっと貴子って奴に違いない)
辰(どうしよう、どうしよう。何て声掛けよう。かおり元気だった?いや違う。かおりちゃん。もはや貴子ちゃんとか)
彼女は何も変わってなかった。老けて見えるのも太ったのも病気のせいなのにずっと笑顔で。彼女は言った。
うち、本当はうちっていいたかったんだ。辰君は貴子みたいに間違わないでって。俺は最後の最後まで君を救えなかった。
ヒーローになれなかった。
辰「でもいっぱい遊べて良かったよ。今から皆が焼き餅焼く位の事書くから見てて」
〇オープンカー
辰「今日はクリスマスどうぞ」
かおり「一緒にいれたらいいな。私はこれから若返っていく死と友に。そんな死に方嫌なのにね」
辰「ぼくがついてるよ」
かおり「そういう事よく平気で言えるよ」
辰「そうじゃないんだけどね、何焼きもち?」
辰「君に今から世界を見せてあげる。とある偽物の薬剤師のお陰と思って」
かおり「楽しみ」
〇雲の上
「浮いてる。どうして」
「僕のすることみてて。君のヤキモチ焼きがなくなるまで僕は僕で頑張るから君が僕を救ったように僕も世界を救ってみせるから」
「僕の事忘れないで。ずっとずっと・・」
「ずっと一緒だよねはないんだね」
「・・・・苦しくて言えない君に会いたくなるから待ってるから・・・待ってるから待って」
「素敵。そう思えたらステキ。そうだな辰君を最後にイジメてあげる、もし私がその時は私の事を思って本を書いて平仮名のひまわりで」
「それまで一杯エッチしようね。辰っちゃん」
なんだか切なくなりました。
人間の想いって、もちろん他人と共有できるものでもないですし、どちらか一方の想いだけでは叶うものも叶わなかったり。
だからこそ人間は責任を背負って生きていく生き物なのかもしれません。
向日葵の花言葉は「あなただけを見つめる」ですね。辰くんがかおりさんの病気に気付いたから、今後はかおりさんを見つめて下さい。
切なくなるお話でした。
アップテンポで進むお話なのに、どんどん悲しくなっていく感じですね。
なんだか人の生涯のようでした。