異世界に至る

酒味たろう

エピソード2:魔王至る(脚本)

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〇村に続くトンネル
  夕方ですね・・・
魔王「そうですね」
  あの・・・・・・
  立場的に私が聞くのはおかしいのですが・・・
  ・・・大丈夫ですか?
魔王「一応、魔王なので自己治癒が可能です」
魔王「・・・身体だけは、いつでも治せます」
  身体だけ・・・そうです、よね
魔王「我が宿敵、女神よ・・・」
  なんですか?
魔王「しりとり、とは何なのだろうな・・・」
  魔王からそんなセリフが出ることに驚きを隠せませんが・・・
  しりとり、は・・・しりとり、じゃないですか・・・
魔王「そうか・・・そうだよな」
魔王「まさか・・・朝からこの時間までしりとりが続くとはね」
  その間、殴られ続けていた魔王が感傷に浸る所ではないんですがね・・・
  あと、あれはしりとりではないと思います・・・
  最後に『ん』ついてましたし・・・
  途中からトマトトマトトマトトマトって殴り続けてましたから・・・
  トマトは殴る時の掛け声なのかと思いした・・・
魔王「その時は儂、もう意識朦朧してたから分からん」
  そうですか
魔王「人・・・怖い」
  人類を戦々恐々とさせた魔王の心をこんなにも傷をつけるとは・・・
  で、これからどうするのですか?
魔王「隠居したい」
  そういうことじゃない・・・
  今から、どうするんですか?
  あなたを殴り続けて、汗だくになったから水浴びしてくるって・・・
  最上さんは言ってましたけど・・・
  戻ってきたら・・・また、始まるんじゃないですか『しりとり』・・・
魔王「ひぃいぃぃぁぁっ!あぁぁぁあ!!」
  うぁっ!びっくりした・・・
  急に発狂しないでください!
魔王「お前には分からなぬだろうな!!!」
魔王「終わることのない暴力と恐怖・・・それが、どれほどの脅威かっ!!」
魔王「はっ!?」
  今度はどうしたんです・・・?
魔王「私は・・・人類に・・・同じ苦しみを・・・あ、与えて・・・」
魔王「はぁぁぁん!ふぇぇん!!」
  えっ!えっ!えっ!・・・
  どうしたんですか!?
魔王「あぁ!女神よ!私は愚かだった!!」
魔王「暴力、恐怖は何も生まない!ただただ、こんなにも!苦しい思いしかない!」
魔王「私はァ!愚かだったぁぁぁ!」
  急に!どうしたんですか!!
魔王「・・・私は決めたぞ」
  な、なにをですか?
魔王「これからは私も人類を守る・・・」
  ふぇ?
魔王「罪滅ぼしとは言わんが、せめて!私もこの世界を救う手伝いをさせてくれ!」
  えっ!!でも、あなたは魔王であなたを倒すこと自体が目的なのでっ!
魔王「そうか!女神よ、魔領土の【魔王制度】を知らぬようだな」
  なんか役所感がすごいですね・・・
  えぇ、初耳です・・・
魔王「では、今後の役にたつだろうから説明しよう」

〇闇の要塞
  【魔王】
  そもそも、魔王とは魔領土内から選出された優秀なモノ4名を示す、まぁ肩書きみたいなモノだ
  【女神イスラドール】
  へぇ・・・そうなんですね
  【魔王】
  まぁ、簡単言ってしまえば、勇者を倒して魔領土、魔物、魔人、魔の付くモノ達を守ろうというのが魔王制度だ
  【女神イスラドール】
  ほぉぉ・・・
  【魔王】
  だってさ、今の勇者を世に放って魔王を倒してくださいって言ったものなら・・・
  【女神イスラドール】
  魔の付くモノは鏖殺皆殺しですね
  【魔王】
  うん、間違いないよね・・・
  【女神イスラドール】
  最上さん・・・頭のネジがそのぉ・・・緩いというか
  【魔王】
  あれは、元々ネジなどついとらんわ
  【女神イスラドール】
  あはは・・・
  【女神イスラドール】
  あっ・・・でも、魔王さんはこちら側に着いても大丈夫なのですか?
  【魔王】
  問題ない、これは人類も魔族も守るためのことだからな
  【魔王】
  魔族も?
  【魔王】
  儂がいれば、いらぬ血を流さず交渉できるだろ
  【女神イスラドール】
  なるほどです
  【魔王】
  全てを守るため・・・私は動く!

〇村に続くトンネル
魔王「【魔王】 と言うことで転生の女神イスラドールよ!」
  私の事、ご存知だったのですね・・・
魔王「それはな、勇者らしきモノを召喚するやつだ嫌でも知ることになる・・・」
魔王「そこで、お願いがある」
魔王「私の魂と魔力を残したまま、転生させてくれ」
  えっ!どうゆう事ですか?
魔王「魔王を倒さなければならない【理由】は知っている」
魔王「その為にはこの肉体を一度死なせる必要がある」
  で、でも、そうしたら魔族との交渉はどうなるのですか?

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