エピソード1(脚本)
〇丘の上
この丘を二人で
何回登っただろう
待ってよぉ〜
タカヤ「はやく来いよ」
タカヤ「流れ星流れきっちまうぞ」
ヒカル「そんなすぐに流れるわけないでしょっ」
ヒカル「むしろこれからよ!」
ヒカル「二時間はねばるわよ!」
タカヤ「長っ!?」
ヒカル「お菓子いっぱい持ってきたから食べよっ」
タカヤ「張り切りすぎだろおまえ」
ヒカル「えへへ」
「流れねぇな・・・」
「まだまだこれからよ」
「さむっ」
ヒカル「あ」
ヒカル「あったかいお茶持ってきたけど」
ヒカル「飲む?」
タカヤ「おお」
タカヤ「サンキュー」
ヒカル「あったかいね」
タカヤ「おう」
ヒカル「・・・」
ヒカル「なんか私達」
ヒカル「恋人同士みたいだね」
タカヤ「は、はぁ!?」
タカヤ「ただの幼なじみだっつーの!」
タカヤ「お前はむかしっから少女漫画の読みすぎなんだよ」
ヒカル「むぅ」
ヒカル「いいじゃん!」
ヒカル「あんただって日曜の朝のアニメ」
ヒカル「未だに毎週楽しみにしてるくせに!」
タカヤ「べ、別にいいだろっ」
ヒカル「あ、そうだ」
ヒカル「あれ」
タカヤ「?」
ヒカル「あの石に触ってるとね」
ヒカル「ホントのことしか言えなくなるんだよ」
タカヤ「なんだそれ」
ヒカル「そういう噂」
ヒカル「ためしてみよー」
タカヤ「まぁヒマだしな」
ヒカル「実は・・・」
ヒカル「・・・五年前に」
ヒカル「タカヤの鉄道模型壊したの私です!」
タカヤ「ってオイ!」
ヒカル「こけちゃった拍子に・・・」
ヒカル「ごめんね」
タカヤ「噂を利用した暴露じゃねーかよ」
ヒカル「えへへ」
タカヤ「別にいいけどよ」
ヒカル「ねぇねぇ」
ヒカル「タカヤもやってみてっ」
タカヤ「しょうがねぇな」
タカヤ「・・・」
タカヤ「ヒカル」
タカヤ「ずっと前からお前のことが」
タカヤ「好きだ!」
ヒカル「え」
ヒカル「ほ、ほんとに・・・」
タカヤ「・・・」
ヒカル「・・・」
タカヤ「なーんてな」
タカヤ「嘘だよーんよん」
タカヤ「引っかかったな」
ヒカル「・・・」
タカヤ「お前はホント少女漫画脳・・・」
ヒカル「・・・!」
ヒカル「・・・」
ヒカル「・・・ばか」
タカヤ「え」
ヒカル「サイテー!」
タカヤ「あ・・・ヒカル!」
タカヤ「流れ星!」
タカヤ「一緒に見ようって・・・」
タカヤ「あ」
〇宇宙空間
〇丘の上
タカヤ「デカっ!?」
タカヤ「タイミングわるっ!?」
タカヤ「あーあ・・・」
タカヤ「なんであんなこと言っちまったんだろ」
この丘で流れ星を見た二人は結ばれる
タカヤ「アイツあの伝説」
タカヤ「知ってんのかな・・・」
タカヤ「だから誘ったのに」
タカヤ「なんで素直になれないんだろう・・・」
ヒカル「ど〜んっ!!」
タカヤ「うわっ!?」
タカヤ「いたのかよ!?」
ヒカル「えへへ」
ヒカル「流れ星もバッチリ見ましたー」
ヒカル「やっと正直になったね」
タカヤ「う」
タカヤ「盗み聞きとか悪趣味だぞ」
ヒカル「流れ星の伝説」
ヒカル「私ももちろん知ってるよ」
ヒカル「だから今日は楽しみにしてたんだから」
ヒカル「ねぇさっきの」
ヒカル「本気にしていいんだよね?」
タカヤ「さっきのは取り消す」
ヒカル「ええぇ」
タカヤ「噂の石とか」
タカヤ「流れ星の伝説とか」
タカヤ「やっぱそういうのに頼ってちゃいけない気がするから」
タカヤ「・・・」
タカヤ「ち、ちゃんと自分で言わなきゃだろ」
タカヤ「・・・」
タカヤ「・・・」
タカヤ「ヒカル」
タカヤ「ずっと昔から」
タカヤ「・・・」
タカヤ「好きだ」
タカヤ「恋人になってほしい」
ヒカル「・・・!!」
ヒカル「タカヤ・・・」
ヒカル「・・・」
ヒカル「・・・・・・うん」
ヒカル「わたしも大好き」
タカヤ「・・・」
タカヤ「そうか」
ヒカル「ねぇ・・・その気持ちって」
ヒカル「流れ星みたいにさ」
ヒカル「・・・」
ヒカル「すぐに消えちゃわないよね?」
タカヤ「消えるわけないだろ」
タカヤ「ずっとあったんだから」
ヒカル「ウフフ」
ヒカル「わたしもだよ」
ヒカル「ずぅーっと大好き♪」
〇宇宙空間