君のボタンは僕の星

にゃぴょう

君のボタンは僕の星(脚本)

君のボタンは僕の星

にゃぴょう

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〇大きな木のある校舎
「先輩、第2ボタンくださーい!!」

〇田舎の学校
ヒロ「ごめん、もうあげちゃった」
後輩女子「えー、だれに!?」
後輩女子「じゃあ私、第3ボタンくださーい!」
後輩女子「抜けがけするなー!」
ユウ「・・・何あれ」
同級生「知らねーの?」
同級生「好きな人の第2ボタンもらうっつー、卒業式の一大イベント」
ユウ「聞いたことあるけど・・・本当にやるんだな」
同級生「ま、俺らには縁のない話よー」
同級生「ダイキくん、ちょっといい?」
同級生「へ!? お、おう!」
ユウ「がんばれー」
ユウ「・・・」
???「ユウ! お待たせ」
ユウ「おう、ヒロ。帰るか──」
同級生「あの、ヒロくん・・・」
ユウ「あー・・・俺、今日は先帰ってるわ!」

〇学校の裏門
先生「山上! 川下と一緒じゃないのか」
ユウ「ボタン争奪戦にあってたんで、俺はお先に」
先生「あいつ、最後までモテるねー」
先生「山上、大学行っても頑張れよ!」
ユウ「あざっす!」
  ヒロ: 渡したいものあるから待ってて。
  いつものとこで
ユウ「オッケー、っと・・・」

〇空

〇土手
  ヒロ: ごめん、もうちょっとかかる
ユウ「おいー、何個ボタン取られてんだよ」
???「あの・・・」

〇空

〇土手
ヒロ「ユウ、いた・・・」
ユウ「おう、ヒロ!・・・って、やば!」
ヒロ「何が?」
ユウ「ボタン、マジで全部無くなってる」
ヒロ「袖のまで取られた」
ユウ「すごいね、俺なんて──」
ヒロ「じゃ、ちょーだい」
ユウ「へ?」
ヒロ「ユウの第2ボタン」
ユウ「おい! どうせ俺は誰からもボタン貰われてないって思ってんだろ」
ヒロ「違うの?」
ユウ「ふふん、残念だったな」
ユウ「もうあげちゃったもんねー」
ヒロ「え? いつ、どこで!?」
ユウ「や、少し前にここで声かけられて──」
ヒロ「告白されたの? 付き合うの!?」
ユウ「めっちゃ食いつくじゃん」
ユウ「んー、面識ない1年の子だったし」
ユウ「カッコいいって思ってましたー、ありがとねー、さよならーって。そんな感じ?」
ヒロ「ふうん・・・」
ユウ「急に興味無くすなよ!」
ユウ「ま、そんな訳で第2ボタンはもうありませーん」
ヒロ「じゃ、いいや」
ユウ「いま、上に何投げた?」
ヒロ「第2ボタン」
ユウ「はぁ? お前の!? 人にあげたんじゃなかったのかよ」
ヒロ「・・・大事な人に渡そうと思って、取っといたけど」
ヒロ「もういいや」
ヒロ「ユウ、帰ろ──」
ユウ「それはダメだって! あとで絶対後悔するやつ!」
ユウ「おいどこだー!? ボタンー!」
ヒロ「いいって、探さなくて」
ユウ「無いなー、これ川落ちてんじゃね!?」
ヒロ「ユウ、お前はいつも──」

〇土手

〇土手

〇幼稚園

〇公園の砂場

〇水中トンネル

〇綺麗な一戸建て

〇綺麗な港町

〇綺麗な港町

〇綺麗な港町

〇宇宙空間

〇学校の校舎

〇路面電車の車内

〇男の子の一人部屋

〇土手
ヒロ「俺も探す──」
ユウ「あー!! これじゃね!?」
ユウ「ほい」
ヒロ「・・・ありがとう」
ユウ「今からでも渡しに行けば?」
ユウ「卒業式の夜、星空の下で──って、 結構ロマンチックじゃん?」
ヒロ「うーん」
ヒロ「今言っても伝わらなさそうだから、やめとく」
ヒロ「タイミングみて渡す・・・いつか」
ユウ「俺が見つけてやったんだから、絶対渡せよ!」
ユウ「じゃ、帰るか」
ヒロ「帰ろ」

〇宇宙空間
「そういえば、渡したいものって何だったの?」
「・・・これ」
「おー、新刊じゃん! あざす!」
「ちゃんと返せよ」
「返すついでに、春休みウチ行っていい?」
「・・・おう」

〇宇宙空間
  ずっと隣にいてね
  離さないで・・・

コメント

  • やっぱり音ハメ良いっすね〜!👏
    演出として子供の頃の情景浮かんでくるの良かったです👏👏
    卒業式エピソードとしてはブレザー勢だったので…、心臓に近い位置のボタンが無いんすよね…あと普通に求められなかったので無念😇

  • 大切な友人と思っているからこそ、第2ボタンを一生懸命に探す彼の姿が頼もしくあり切ない。😑

    ちなみに僕は制服のボタンを外したりする事はありませんでした。こんちくしょう。

  • 思わず応援したくなる幼い頃からの恋。歌と演出が合わさって、セリフがなくても想いが画面を越えて伝わってくるようでした^^
    卒業式……あまりにも何も起こらない&起こさなかったので、もっと冒険しておけばよかったなと、少し切ない想いが蘇りました。笑
    そして、ほぼ同時に似たネタで投稿していたことに、拝読してから気づきました…失礼しましたm(__)m

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